2022年05月22日

映画『ジョーカー』映画史上最狂のヴィラン誕生秘話!再現ストーリー/詳しいあらすじ解説・評価・ネタバレ・ラスト

映画『ジョーカー』詳しいあらすじ・ネタバレ 編

原題JOKER
製作国 アメリカ
製作年 2019
上映時間 122分
監督 トッド・フィリップス
脚本 トッド・フィリップス、スコット・シルバー


評価:★★★★  4.0点



ジョーカーは、言わずと知れた、DCコミックス「バットマン」シリーズに登場する、ヴィラン中のヴィランである。

その誕生の軌跡を、リアリティーを持って語り説得力がある。そしてジョーカーの出現が、バットマンを生み出す契機になったという事実が語られている・・・・・

本作は、営業的にも評価的にも高い結果を残し、第76回ヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映され金獅子賞を受賞、第92回アカデミー賞では最多11部門にノミネートされ、主演ホワキン・フェニックスが主演男優賞を獲得した。

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<目次>
映画『ジョーカー』ストーリー
映画『ジョーカー』予告・出演者
映画『ジョーカー』解説/受賞歴
映画『ジョーカー』ネタバレ
映画『ジョーカー』結末

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映画『ジョーカー』あらすじ

1981年ゴッサム・シティ。アーサー・フレック(ホアキン・フェニックス)はピエロの化粧をしていた。
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コメディアンを目指すアーサーは、派遣会社に所属し今日ピエロ姿でサンドイッチ・マンをする仕事が入ったのだ。しかし、数人のティーンエイジャーがいたずらし、看板を取り逃げ出した。必死に追いかけたアーサーだったが、返り討ちに合い暴行を受ける。
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ゴッサム・シティは不況下で、失業者や犯罪者があふれ犯罪が多発していた。そんな中アーサーは、緊張が引き金となり、笑いが止まらなくなる発作を抱えており、カウンセリングと、精神安定剤が必要だった。
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カウンセリングの帰り、黒人の少年を笑わせようとし、母親から厳しく拒絶されると、笑いの発作が出てしまい止まらず、苦しい中その理由を説明しなければならなかった。
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アーサーの収入はわずかで、病気を持った老母ペニー(フランセス・コンロイ)を抱え、苦しい生活を余儀なくされていた。老母ペニーは、困窮生活に苦しみ、30年前にメイドをしていた街の名士トーマス・ウェイン(ブレット・カレン)に窮状を訴える手紙を何度も送っていたが、返信はなかった。
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それでもアーサーは大物芸人マレー・フランクリン(ロバート・デ・ニーロ)に憧れており、彼が司会を務めるトークショーをTVで見ては、そこに出演する自分を想像していた。
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アーサーが会社に行くと事件を知った、同僚ランドル(グレン・フレシュラー)が護身用だと言い銃をアーサーに押し付けた。そこにマネジャーからの呼び出しがあった。
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派遣会社のマネジャーは壊れた看板の弁償と、仕事が契約通りではなかったとのクレームが入ったと言われ、長々と叱責を続けた。それを聞くアーサーは鬱憤を溜め顔を歪めた。
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アーサーがアパートのエレベーターに乗ると、同じアパートのソフィー・デュモンド(ザジー・ビーツ)が娘と走りこんで来た。古いエレベーターが動きを止めると、ソフィーはアーサーを見て笑顔を見せた。アーサーはこっそりソフィーの後をつけるようになった。
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その日、アーサーはピエロ姿で小児病棟で仕事をしていた。歌い踊るうちに、そこでランドルからもらった銃を落としてしまった。病院からクレームが入った。
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その夜電話で、派遣会社からクビを宣告され、その話の中で銃を押し付けた同僚ランドルが、アーサーが銃を買いたがっていたと、嘘を告げていたと知る。
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アーサーは魂が抜けたようにピエロの顔のまま地下鉄に揺られていた。その時車内で、酔った背広姿の3人が、若い女性に絡みだした。それを見たアーサーは発作症状が出て、激しく笑い出した。
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背広の3人は嘲笑されたと思い、アーサーに近寄ると、3人がかりで襲い掛かる。ついにアーサーは拳銃を取り出して3人を射殺し、その場から立ち去った。
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その晩アパートに帰ったアーサーは、ソフィーの部屋を訪れると、驚く彼女に深く口づけを交わすと、彼女もそれに応えた。
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事件は連日報道され、死んだ3人がウェイン証券のエリートだったため、貧困層の復讐として流布された。ウェイン財閥の当主、トーマスは顔を隠す犯人も貧困層も「ピエロだ」とTVで発言し、貧困層の怒りを更に買っていた。
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仕事を失ったアーサーは、会社の自分のロッカーを片付け、同僚たちがなぜ銃を持って行ったと問うのに、ランドルの銃だ奴に聞けと言い捨て、タイムカードを破壊し去って行った。
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アーサーはゴッサムの財政事情により、補助が打ち切られカウンセリングと薬の入手が出来なくなる。そこで以前から狙っていたクラブの舞台に挑戦し、及第点を得た。
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そんなある日、アーサーは母ペニーの書いた手紙を読むと、そこにはアーサーがトーマス・ウェインの息子だと書かれていた。衝撃を受けたアーサーが母に事実を聞くと、母は認めトーマスに言われ身を引いたと語った。
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それを知ったアーサーはウェイン邸の門の前に立った。門の中には、トーマスの息子ブルース・ウェイン(ダンテ・ペレイラ=オルソン)がいた。アーサーはウェインの前で手品を見せ、言葉を交わし始める。
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それを見た、執事のアルフレッド・ペニーワース(ダグラス・ホッジ)が警戒して立ちはだかる。アーサーは母ベニーの話をすると、アルフレッドはペニーの妄想だと否定し取り合わない。怒ったアーサーはアルフレッドに詰め寄る。
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しかし少年ブルースの視線に気づき、動きを止め、逃げるように帰宅する。

アーサーが帰えると、老母ベニーが救急車で運ばれる所で、その病院に付き添ったアーサーは、地下鉄事件を捜査するギャリティ刑事(ビル・キャンプ)と、バーク刑事(シェー・ウィガム)の訪問をうけ、自分が疑われているのを知った。
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病院でアーサーは、付き添ってくれたソフィーと共に、母の病室でその容態を案じて過ごした。
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その晩、病院のテレビでは、憧れのコメディアンのマレーのトークショーが流れていた。番組中で、アーサーのクラブ出演の映像が流され、そのパフォーマンスを揶揄し笑いを取っており、アーサーはショックを受ける。
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翌日の夜、街の劇場では富裕層が優雅に集まり、チャップリンの『モダン・タイムス』が上映され、その周囲は貧民層がピエロの格好で取り囲み、もはや常態化したデモを繰り広げていた。
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地下鉄事件の犯人ピエロは抵抗の象徴となり、富豪トーマス・ウェインが彼らの憎悪の槍玉に上がっていた。

その劇場にトーマス・ウェインがおり、彼と会うためにアーサーは劇場へ忍び込み、トイレにいるトーマスに隠し子の話を切り出す。
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トーマスはアーサーがペニーの養子だという真実を告げる。ペニーは精神的に止んでおり、トーマスとの関係を妄想し、最後は逮捕され強制入院させられたと語った。
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アーサーは激怒し、罵声を挙げトーマスに襲い掛かるが、発作が起きて狂ったように笑い出し、動けなくなる。トーマスはアーサーを殴りつけ、息子ウェインに近づくなと警告し去った。

そんなアーサーに、マレーのトークショーへの出演オファーが舞い込む。マレーの嘲りのネタになると知りつつアーサーは、出演を承諾した。
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アーサーは老母ベニーが逮捕入院させられていた病院を訪れ、その過去のべニーのカルテを職員から強引に奪って確かめると、そこにはトーマス・ウェインが言った通り、ペニーが妄想障害を患い、息子の虐待で有罪となったことや、幼いアーサーを母親の恋人が暴力的に虐待していたと書かれていた。
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母は、虐待されても笑っているアーサーを見て、恋人の暴力を止めなかったと記録されていた。
事実を知ったアーサーは、泣きじゃくりながら、同時に激しく笑い続けた。
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雨の中アーサーはずぶ濡れで、アパートに戻ると、ソフィーの部屋へ入って行った。しかし、ソフィーは部屋にいるアーサーを見て、怯え緊張した顔を見せた。
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アーサーがソフィーと作り上げたと思った関係は、実はアーサーの妄想の産物だったのだ。

一晩泣き笑いを続けたアーサーは、翌朝老母ペニーの病室に姿を現した。そして目覚めないペニーに向かい、自らの人生が悲劇ではなく、喜劇だったと気付いたと語ると、彼は母の顔に枕を押し当て窒息死させた。
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マレーのトークショーの出演が明日と迫ってきた日、アーサーは放送中に自殺をするリハーサルを念入りに行い、ついに放送日を迎えた。
ピエロの化粧を施しているところに、元同僚の二人がゲイリーとランドルが訪ねてきた。
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母ペニーの死を悼んだ小人のゲイリーと、地下鉄事件で自分の渡した銃が使われたことに気づいたランドルだった。
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ランドルは警察が来て自分の身が危ないと心配する様子を見せると、アーサーは手にしたハサミを突き刺し、さらにその頭を何度も壁に打ちつけ殺し、部屋は血に染まった。
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恐怖の眼差しを向けるゲイリーに、その友情と優しさへの感謝を伝え、彼を部屋の外へと送り出した。
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映画『ジョーカー』予告

映画『ジョーカー』出演者

アーサー・フレック / ジョーカー(ホアキン・フェニックス)/マレー・フランクリン(ロバート・デ・ニーロ)/ソフィー・デュモンド(ザジー・ビーツ)/ペニー・フレック(フランセス・コンロイ)/トーマス・ウェイン(ブレット・カレン)/ギャリティ刑事(ビル・キャンプ)/バーク刑事(シェー・ウィガム)/ランドル(グレン・フレシュラー)/ゲイリー(リー・ギル)/ジーン・アフランド(マーク・マロン)/アルフレッド・ペニーワース(ダグラス・ホッジ)/ブルース・ウェイン(ダンテ・ペレイラ=オルソン)/カール(ブライアン・タイリー・ヘンリー)

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映画『ジョーカー』評価・受賞歴


アカデミー賞/受賞:主演男優賞 ホアキン・フェニックス/作曲賞 ヒドゥル・グドナドッティル
英国アカデミー賞/受賞:主演男優賞ホアキン・フェニックス/キャスティング賞
ゴールデングローブ賞/受賞:主演男優賞 (ドラマ部門)ホアキン・フェニックス/作曲賞
日本アカデミー賞/受賞:最優秀外国作品賞
全米映画俳優組合賞/受賞:主演男優賞ホアキン・フェニックス
ヴェネツィア国際映画祭/受賞:金獅子賞
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『ジョーカー』は興行的にも成功を収め、数々の映画賞に輝いた。
しかし、映画賞の頂点「アカデミー賞」では最多ノミネートを獲得したが、主要賞は主演男優賞のホアキン・フェニックスと作曲賞 の獲得にとどまった。
個人的に言えば、この映画の完成度は非常に高く、アカデミー賞の作品賞や監督賞を受賞して当然の作品だと思われた。
しかし不運なことに、この年には韓国映画『パラサイト/半地下の家族』という強力なライバルがいたのだ。
実はその『パラサイト』とこの『ジョーカー』は、格差社会の歪みという共通のテーマを扱っているのだが、見比べてみると『パラサイト』は映画表現技術・娯楽性において上回っていると感じる。
関連レビュー:パラサイトが傑作な理由とは?
『パラサイト/半地下の家族』
映画史上初の快挙!非英語作品のオスカー受賞
パラサイトとハリウッド映画の深い関係
言ってみれば『パラサイト』は傑作だが、『ジョーカー』は秀作という印象なのである・・・・
本作にとってはバッド・ラックと言うべきだろう。

しかし、オスカーを獲得した主演男優のホアキン・フェニックスは、力の籠った言葉でその受賞スピーチを行い大きな拍手を受けた。
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第92回アカデミー賞・主演男優賞スピーチ

プレゼンターはオリヴィア・コールマン

ノミネート者を発表アントニオ・バンデラス(ペイン・アンド・グローリー)/レオナルド・ディカプリオ(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)/アダム・ドライヴァー(マリッジ・ストーリー)/ホアキン・フェニックス(ジョーカー)/ジョナサン・プライス(2人のローマ教皇)
受賞者はホアキン・フェニックス(ジョーカー)。
【受賞スピーチ・意訳】
やあ、皆どう?ハイ。神よ、今は感謝の気持ちでいっぱいだ。僕はここにいる候補者たちや、この場にいる皆と比べて自分が特に優れているとは全く思えない。なぜなら僕らは全員、同じく映画への愛を共有しているからだ。この種の表現活動は、僕に本当に素晴らしい人生をもたらしてくれた。もし演技がなかったら、僕自身はどうなっていたか分からない。しかし演技が、僕とこの場にいる僕ら全員にくれた最大の贈り物は、自分たちの声を声を発せない者の為に使うチャンスを得た事だと思う。
最近、僕は我々全てが現在直面している幾つかの悲惨な問題について多く考えてきた。そして時々、我々は様々に異なる問題に、戦わざるを得ないように思ってしまう。だけど僕には、そこには共通しているものがあると思う。私が思うに、ジェンダーの不平等、人種差別やLGBTの権利、先住民の権利や動物保護、それらはすべて不正義に対する戦いなんだ。我々は、あるひとつの国家、ひとつの国民、ひとつの人種、ひとつのジェンダー、もしくはひとつの種がその他を支配し、コントロールし、利用し、搾取することに対して罰せられ無いという固定観念と戦うことについて話しているんだ。

私は、我々が自然世界と断絶してしまったように思う。そして我々の多くは、自分たちが宇宙の中心だと思い込む利己的な世界観の保持という罪を犯してしまっている。僕らは自然界の中に侵入し、その資源を強奪している。僕らは牛を人工的に交配させ、その牛が産む仔牛を、母牛が怒りのあまり泣き叫んでいるのが明白なのに、当然の権利であるようにその仔牛を奪い去り、本来その仔牛のためである母牛のミルクを奪い、自分たちのコーヒーやシリアルに入れている。
私は、我々が個人的な変化という観念を恐れているのだと思う。なぜならそれは自分たちの何かを犠牲にし、何物かを諦めさせると思わせるからだ。しかし人類は、最高の状態では、発明的で、創造的で、独創的だ。それで私は愛情と慈悲を我々の原則として、我々は、これより全生命体と環境にとって利益があるように変わり得るシステムを創造し、発展させ、実現させていくことが可能だと思っている。
私はこの人生でずっと、悪党だった。私は利己的で、冷酷で、共に仕事するのが難しい人間だった。だから、こんな僕にセカンドチャンスをくれたここにいる多くの方々に感謝している。我々の最高のときには、お互いを支え合うことができる。それは過去に犯した間違いで互いを傷つける時ではなく、お互いの成長を助け、教え合い、お互いを救いへと導く時だ。それが人間性の最高の状態だ。17歳の時、私の兄(リバー・フェニックス)はこの詩を書いたと言った。「愛をもって救済へ迎え。 そうすれば、平和がその後を追うだろう」感謝します。
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関連レビュー:オスカー受賞一覧
『アカデミー賞・歴代受賞年表』
栄光のアカデミー賞:作品賞・監督賞・男優賞・女優賞
授賞式の動画と作品解説のリンクがあります。
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そしてこの映画の主人公ジョーカーはハリウッド映画を代表する、映画史に永遠に刻まれる名悪役だ。
そのキャラクターはアメリカ映画協会の編集した映画ランキング『アメリカ映画100年のヒーローと悪役ベスト100』で、25位で登場している。
◎『アメリカ映画100年のヒーローと悪役ベスト100』紹介
アメリカ映画界が選んだ映画キャラクター100人のリストを紹介!!!
正義と悪の映画史を飾る名キャラクター100人!
アメリカ映画100年100本シリーズの映画ランキング!

当ブログでは、様々な映画ランキングを紹介しています。
◎いろいろな『映画ベスト100』企画紹介
世界各国で選ばれた『映画100本』のリストを紹介!!!
映画界、映画ファン、映画評論家など、選定方法もさまざま!
日本映画も各リストでランクイン!

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以下の文章には

映画『ジョーカー』ネタバレ

があります。ご注意ください。
(あらすじから)
ピエロのメークアップでアーサーはアパートを出ると、華麗に踊りながら階段を下って行った。
<階段でのダンスシーン>

そんなアーサーを、刑事のギャリティとバークが追って来た。地下鉄へ逃げ込んだアーサーを、刑事が逃がすまいと車内に入ると、そこはデモに向かうピエロを満載しており、ついにアーサーを見逃がしてしまう。
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TVスタジオに到着したアーサーは、マレーと挨拶を交わし、ピエロの扮装に難色を示したプロデュサーの反対に政治的意図はないと答え、マレーに「ジョーカー」と呼んでほしいと頼んだ。
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マレーのショーが始まり、登場したアーサーだが、マレーの揶揄によって苛立ち、自ら地下鉄事件の犯人であると告白し、この社会は不平等だと言い、マレーも自分を笑いものにするために出演させたと責めた。
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一方のマレーも、アーサーが地下鉄の犯人だと知ると激高し、自分の不満を世間に転嫁しているだけだと激しくなじり出した。するとアーサーは銃を出し、生放送中にマレーを射殺した。
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手錠のアーサーがパトカーから街を見ると、ゴッサムの市街はいたる所でピエロの仮面を被った暴徒たちが暴れていた。
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その暴動を窓越しに見ながら、アーサーはその様子を美しいと言った。
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その同時刻、トーマス・ウェインと妻、息子のブルースも、危険を感じ裏道へと帰路を急いでいたが、暴徒は富裕層の象徴であるウェイン夫妻を見逃さなかった。
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夫婦は射殺され、少年ブルースだけが路地に呆然と立っていた。

暴徒がアーサーを救助するためパトカーにトラックを激突させた。引きずり出されたアーサーはボンネットで、意識を取り戻した。
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暴徒の声に呼応し、パトカーの上に立ち上がると、血でその口を、笑い顔のメイクに書き換えた。
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彼を見上げる大勢のピエロが挙げる熱狂的な歓声に、大きく手を広げて応えた。
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映画『ジョーカー』ラスト・シーン


病院の一室で、手錠をかけられたアーサーは、精神分析を受けていた。
「ジョークを思いついた」と言うと、カウンセラーが話すよう促すが、アーサーは話さなかった。
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アーサーが部屋から出て、廊下をひょこひょこと歩いた後には、血が足跡となって残されていく。
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病院の職員が追いかけて来るのを、アーサーは足取り軽く逃げ始めた。
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posted by ヒラヒ at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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