2021年05月25日

映画『ロッキー』アメリカン・ドリーム!再現ストーリー/詳しいあらすじ解説・ネタバレ・ラスト・映画評価・オスカー受賞式のハプニング

原題 ROCKY
製作国 アメリカ
製作年 1976年
上映時間 119分
監督 ジョン・G・アヴィルドセン
脚本 シルヴェスター・スタローン


評価:★★★☆  3.5



1976年公開のロッキーは、低予算で製作されながら、世界的なヒットとなり、脚本を書き、主演を努めたシルヴェスタースタローンは一躍スターダムに名を連ねました。

人生の敗者だった主人公が、チャンスを得て果敢に挑戦し、勝利を目指す姿はシンプルながら力強く、無駄のないストーリーとなっていると感じます。

このアメリカンドリームの映画は、発表当時オスカーを獲得し、今も高い評価を得ています。
ここではストーリーと共に、この映画の評価をご紹介できればと思います。
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<目次>
映画『ロッキー』詳しいあらすじ
映画『ロッキー』予告・出演者
映画『ロッキー』解説/映画評価・アカデミー賞事件
映画『ロッキー』ネタバレ
映画『ロッキー』結末

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映画『ロッキー』あらすじ


Rock_1.png場末のボクシング会場、フィラデルフィアの小さなジムに所属するロッキー・バルボア(シルヴェスター・スタローン)は、4回戦ボクサーだったが、クリンチを多用しブーイングを浴びながらも、最後には強烈なパンチで勝利を収めた。
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僅かなファイトマネーを手にした彼は、夜1人の部屋に帰ると、2匹の亀と金魚に話しかけた。

そんなロッキーは毎日ペットショップに通い、友人ポーリー(バート・ヤング)の内気な妹エイドリアン(タリア・シャイア)と会話を交わす。彼女は、硬い表情でなかなか打ち解けないが、ロッキーはいつか交際できる日を夢見ている。
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ボクシングだけでは生きられないロッキーは、地元の高利貸ガッツオ(ジョー・スピンネル)の取立てを請負い、生活費を稼いでいる。今日は、借金を返さない男の指を折れと命令されていたが、気の優しさから出来なかった。
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ガッツオ()はそれを知って、俺がなめられるから命令どおりにしろと、ロッキーに釘を刺した。
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そんなある日ジムに行ったロッキーは、ジムのロッカーに鍵が掛けられ、自分の荷物が放り出されているの気づいた。トレーナーのミッキー(バージェス・メレディス)に怒り詰め寄ると、ミッキーにお前はボクシングを辞めろと言われた。
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その夜、ペットショップに顔を出し、ボクシングジムでの出来事を愚痴り、冗談を言うが相変わらずエイドリアンは、打ち解けず店を後にした。

ロッキーは酒場に入るとエイドリアンの兄ポーリーに、彼女が冷たいと愚痴った。ポーリーはあいつは馬鹿だと言うと、お前も妹も30だ、生涯独身だと毒づいた。
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そして、ロッキーに高利貸のガッオを紹介してくれと頼んだが、ロッキーは首を縦に振らなかった。それでもポーリーは、翌日の感謝祭に訪ねて来て、妹を誘えと言った。

そんな時、最強の呼び声高い世界チャンピオン、アポロ・クリード(カール・ウェザース)は大々的なタイトルマッチをフィラデルフィアで計画していた。しかし、対戦相手が負傷し試合に出られなくなり、挑戦者選びに苦慮していた。
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アポロはフィラデルフィアの地元無名ボクサーを挑戦者に選び、アメリカンドリームを演出する事を思い着く。
アポロが対戦相手を探すため選手名鑑をめくり続ける。
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するとイタリアの種馬(イタリアン・スタリオン)というニックネームの響きを気に入ってアポロは、その選手ロッキーを選んだ。

ロッキーは、ポリーの家に行き、エイドリアンをデートに誘おうとしたが、兄ポリーから何も聞課されてなかったエイドリアンは部屋に逃げ込んでしまう。
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兄妹の間にケンカが始まり、ロッキーはいたたまれず帰ろうとするが、ポリーに促されて扉越しにロッキーは、エイドリアンに外で遊ぼうと誘う。諦めかけたとき、エイドリアンは外出の準備をして、能面のような顔で出て来た。
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外に出た二人は、エイドリアンが好きなスケート場に向かうが、閉める直前で、無理を言って開けてもらうと二人だけの時間を持った。
ロッキーはボクシングの話をし、すべるエイドリアンの後を靴で追いかけた。
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時間が来てスケート場を出された2人は、言葉を交しつつ歩いた先は、ロッキーの部屋だった。エイドリアンは中に入るのを躊躇する。
しつこく誘われついに部屋に入ったエイドリアンだったが、やはり借りてきた猫のようで、帰ろうとする。
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ロッキーはそんなエイドリアンを引き止め、キスをしても良いかと訊ね、下を向くエイドリアンに、おれはすると言い顔を近づけキスをした。
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エイドリアンもそれに応えて、二人はキスを重ねた。

翌日ロッキーがジムに行くと、トレナーのミッキーからアポロがスパーリングパートナーを探していると聞かされた。
ミッキーの嫌悪丸出しの態度に、ロッキーがなぜ冷たいんだと怒りをぶち撒ける。
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すると、ミッキーは「才能があるのに無駄にして、高利貸の手先になってるからだ!」と怒鳴った。

ジムを後にしたロッキーは、プロモーターのジョージ・ヤーゲンス(セイヤー・デビッド)と会うと、アポロの挑戦者として選ばれたと聞かされる。最初は無理だと断ったロッキーだったが、ついに首を縦に振った。
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TVでロッキーとアポロのタイトル戦試合の発表報道があり、ポーリーの家でエイドリアンと共にロッキーは見た。
すると、ポーリーは自分を雇えと売り込むが、ロッキーは首を縦に振らなかった。
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ある晩ロッキーの部屋をトレーナーのミッキーが訪ね、自分のボクシング暦や、コーチングの実績を語り、タイトルマッチに向け自分にトレーニングをさせてほしいと申し出る。
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しかしロッキーは、なぜ10年前にそう言わなかったのか、今更そんな事を言うなと怒り、ミッキーを追い出した。
それでもロッキーは立ち去るミッキーに路上で追いつくと言葉を交わし、トレーニングを依頼し握手で別れた。
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翌朝、生卵を次から次へと割り生のまま流し込んだロッキーは、ロードワークに出た。
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しかし、その初日にはゴールであるフィラデルフィア美術館に着くころには、足はよろめきフラフラと階段を上る始末だった。
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それでも、ジムでミッキーの課す練習に汗を流し、エイドリアンの兄ポーリー勤める精肉会社の倉庫で生肉をサンドバッグ代わり打つ。
その姿はTV取材でも流れ、アポロ陣営も警戒をし始める。
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ロッキーの成功にポーリーは嫉妬を感じ酒の量も増えていく。
ある晩ロッキーが「ポーリーは素人のくせに雇へとせがむ」とエイドリアンにボヤく所に、彼が帰ってきた。
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それを聞いたポーリーは、エイドリアンにひどい言葉を投げつけ、バットを持ち暴れ出した。耐えかねた、ポーリーは家を出てロッキーと同棲するようになった。

試合に向け、トレーナーのミッキーと共に猛特訓の日々を重ねるロッキーは、徐々にそのパフォーマンスを高めていく。

試合前にはスタミナも付き、ロードワークを見つめるフィラデルフィアの市民もロッキーに注目するようになる。
そして息切れしていたゴールでも、余力を残し走りきるまでになる。
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戦いの前夜、眠れないロッキーはフィラデルフィアの試合会場を訪れ、自らの気持ちと向き合う。無人のリングを飾る垂れ幕の自分の絵のトランクスの柄が間違っているのに気付いた。
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家に帰ったロッキーは、ベッドで明日の戦いへの不安を口にすると、エイドリアンは心配そうに寄り添う。
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ロッキーは自分はゴロツキだったが、たとえ敗けても最終ラウンドまで戦い抜き、ただのゴロツキではないことを証明すると言った。

試合の日、エイドリアンは傷付くロッキーを見るのがつらいと、控室に残った。
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ロッキーがリングに登ったあと、アポロはワシントン大統領の扮装でショーアップして登場し、ロッキーは唖然とした。
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両者が各コーナーに立ち、アナウンスが終わると、いよいよ試合のゴングが打ち鳴らされた。
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映画『ロッキー』予告

映画『ロッキー』出演者

ロッキー・バルボア(シルべスター・スタローン)/エイドリアン(タリア・シャイア)/ポーリー(バート・ヤング)/ミッキー(バージェス・メレディス)/アポロ・クリード(カール・ウェザース)/ジョージ・ヤーゲンス(セイヤー・デビッド)/ガッツオ(ジョー・スピンネル)/デューク(トニー・バートン)

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映画『ロッキー』解説

映画の受賞歴・評価紹介

第49回アカデミー賞
作品賞/監督賞(ジョン・G・アヴィルドセン)/編集賞
第34回ゴールデングローブ賞
ドラマ作品賞
全米映画歴史研究家協会賞
最優秀主演男優賞(シルヴェスター・スタローン)
ダビッド・ディ・ドナテロ賞
外国映画部門最優秀男優演技賞(シルヴェスター・スタローン)
ニューヨーク映画批評家協会賞
助演女優賞(タリア・シャイア)
ロサンゼルス映画批評家協会賞
作品賞
日本アカデミー賞
最優秀外国作品賞
ブルーリボン賞
外国作品賞
Film2-GrenBar.png1977年に開催された第49回アカデミー賞は、『ロッキー』が10部門で最多ノミネートされ注目の作品だった。
そして、シルヴェスター・スタローンは助演女優賞のプレゼンターとして登場し、そこで事件が起きた。

サプライズで、ボクシング・ヘビー級チャンピオン、モハメッド・アリが登場したのだ!
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第49回アカデミー賞・助演女優賞スピーチ

プレゼンターはシルヴェスター・スタローン
【大意】今夜の特典に感謝すると述べている所に、モハメッド・アリがサプライズ登場。アリは俺の役を演じて、脚本を盗んだなと言う。ホントにやれるか試してみろと挑発し、2人はボクシングを始める。場内が盛り上がる中、ハグをしプレゼンター台に立つ。スタローンは、今夜オスカーは獲れないだろうが、ここで100%偉大な伝説の存在の隣に立てる、人生最高の宝となる特典を得て、信じられないと感謝した。(以下略)
そして、その年のアカデミー最優秀作品賞を獲得したのも『ロッキー』だった。
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第49回アカデミー賞・作品賞スピーチ

プレゼンターはジャック・ニコルソン
ノミネート者を発表。
大統領の陰謀/ウディ・ガスリーわが心のふるさと/ネットワーク/ ロッキー/タクシードライバー

受賞作は ロッキー</span>
【受賞スピーチ・意訳】
ロバート・チャートフ:シルベスター・スタローン、「ロッキー」の夢を我々と共有し、我々の人生を豊かにする演技を提供してくれて感謝します。ジョン・アヴィルセンの繊細な指導に感謝します。ジーンカークウッド、彼の想像力とエネルギーに対し。そして最後に、100万対1の負け犬「ロッキー」を認めたアカデミー協会の今夜の離れ業に。大変感謝します。
アーウィン・ウィンクラー:私たちが本当に夢を実現するのを助けてくれた舞台裏の人々が数多くいました。ユナイテッド・アーティスツのアーサー・クリム、エリック・プレスコウ、マイク・メダヴォイ、ゲイブ・サムナーは、我々が今日ここにいる事実に非常に大きな貢献をしてくれました。彼らは我々の全員が「ロッキー」の夢を実現するのを本当に助けてくれました。
シルベスター・スタローン:そして、世界中のすべての「ロッキー」に。
ロバート・チャートフ:ありがとう。ありがとうございました。
関連レビュー:アカデミー賞紹介
『アカデミー賞・歴代受賞年表』
栄光のアカデミー賞:作品賞・監督賞・男優賞・女優賞
授賞式の動画と作品解説のリンクがあります。
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映画『ロッキー』解説

映画ランキング・ランクイン紹介

AFI(アメリカ映画協会)選出「AFI100年... 100本シリーズ」
史上最高のアメリカ映画100本:78位
最もスリリングなアメリカ映画ベスト100:52位
アメリカ映画100年のヒーローと悪役ベスト100:ヒーロー部門7位(ロッキー)
偉大な映画ソング・ベスト100:58位
アメリカ映画100年の名ぜりふベスト100:80位(エイドリアン)
最も感動的なアメリカ映画ベスト100:4位
アメリカ映画10ジャンルのトップ10:スポーツ映画部門2位
史上最高のアメリカ映画100本(10年版):57位

その他のランキング
ハリウッドレポーター誌2014年発表『ハリウッド映画人の好きな映画ベスト100』:91位
Yahoo!2012年発表『死ぬ前に見るべき100本の映画』:順位不動
雑誌エンパイア2008年発表『史上最高の映画500本』:370位
1997年キネマ旬報ベスト10:外国部門1位

◎いろいろな『映画ベスト100』企画紹介
関連レビュー:映画ランキング紹介
世界各国で選ばれた『映画100本』のリストを紹介!!!
映画界、映画ファン、映画評論家など、選定方法もさまざま!
日本映画も各リストでランクイン!
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以下の文章には

映画『ロッキー』ネタバレ

があります。
(あらすじから)
第一ラウンド、ロッキーのパンチがアポロを捕らえ、アポロにボクシング人生初のダウンをもたらした。
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しかし回を重ねて行くと、地力の差が出てロッキーはポイントを失い、何度もダウンを奪われる。
ダウンの度に、ロッキーは立ち上がり、地元フィラデルフィア観客のロッキーに対する声援も回を追うごとに大きくなる。
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両目は晴れミッキーは試合を止めようとするが、15ラウンド戦うことを目標にするロッキーは絶対止めるなと言った。
そんなロッキーを見る観客は、試合に興奮し、応援の声もますます熱を帯びる。
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15ラウンド戦い続けた時にはロッキーだけではなく、対するアポロも顔を腫らしと肋骨を痛め、青息吐息だった。
試合終了間際には、むしろロッキーが優勢になったものの試合終了のゴングが鳴った。
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そして、試合は判定と成った。

映画『ロッキー』結末・ラスト


判定を待つ間、報道席のアナウンサーは興奮した口調で実況を続け、観客は熱狂は増し、場内は激しく揺れた。判定はジャッジ2:1でアポロが勝者と宣言された。
【意訳】司会者:勝者はアポロ・クリード/アナウンサー:ロッキー再試合は?/ロッキー:いい加減にしろ、今日は考えられない!エイドリアン!/ポリー:俺の友達だ!離せ!ジャケットが破ける/エイドリアン:ポリー、ポリー(ポリーロープを空け、エイドリアンがリングへ)/ロッキー:エイドリアン、エイドリアン/エイドリアン:ロッキー/ロッキー:帽子はどうした?/エイドリアン:愛してるわ/ロッキー:俺も愛してる。愛してる。
ロッキーはリング上でエイドリアンの名を繰り返し呼び、リング上に駆け上ったエイドリアンとロッキーは硬くく抱き合うと、試合の結果を確認するより、お互いの愛を確かめ合うことに夢中だった・・・・・




posted by ヒラヒ at 17:00| Comment(0) | アメリカ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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