2021年03月14日

古典映画『サンライズ』1927年至高のサイレント!再現ストーリー/詳しいあらすじ・解説・ネタバレ・ラスト

映画『サンライズ』詳しいあらすじ・ネタバレ 編

原題 Sunrise
製作年 1927年
製作国 アメリカ
監督 F・W・ムルナウ
脚色 カール・マイヤー
原作 ヘルマン・ズーデルマン
撮影 チャールズ・ロシャー、カール・ストラッス


評価:★★★★  4.0



この映画は、サイレント映画の高い完成度を見せる古典と、評価されています。

サイレント表現の特質を生かし、言葉を含め情報を可能な限り省略することで、一種の詩的な普遍性を持ち得たと思います。

ここに在るのは、映像情報だけでどれほど人の心に響くのかの実例として、歴史に残る一本だと感じました。
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<目次>
映画『サンライズ』詳しいあらすじ
映画『サンライズ』予告・出演者
映画『サンライズ』解説
映画『サンライズ』ネタバレ
映画『サンライズ』結末

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映画『サンライズ』簡潔あらすじ


sun_1.pngテロップ「この映画は男とその妻の物語、特定の所は無く、あらゆる所の物語。どこでも、いつでも、聞くことが出来る。」
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夏、都会から汽船に乗り、湖畔の農村には、避暑に大勢が訪れる。
そんな休暇中の都会の女(マーガレット・リビングストン)は、その村に長く滞在していた。
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陽が落ちると彼女は村の男(ジョージ・オブライエン)の家に向かう。女は男と不倫の関係を持っていた。
彼女は男の家の外から口笛を吹き、男を呼び出した。
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男の家では、妻(ジャネット・ゲイナー)と生まれたばかりの赤ん坊がいた。男は苦悩しつつも、女と会うため家を後にした。
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妻は夕食の準備を終え、台所から出ると夫がいないことを知り、涙を見せた。
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そして、2人が子供のように無邪気であどけなかった頃を思い出し、哀しみを深めるのだった。
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男と女は月明かりの下で出会い、湖畔の草をベッドにして、熱いキスを交わす。彼女は彼の農園を売って、その金で街で暮らそうと求めた。
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女は妻をボートから落とし溺死させてしまえばと、ささやく。男は驚きを見せるが、女は彼を熱く抱きしめ反論を封じた。
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それから二人は葦の束を集めて、ボートが転覆した時、男の浮き輪として準備した。
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そして男は妻に街へ遊びに行こうと誘った。妻は喜び、いそいそと準備を始めた。
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夫はボートに葦の浮き輪と共に乗り込み、妻が乗るのを待って、湖を街に向かってこぎだした。
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しかし、出発すると妻は夫の様子に違和感を覚える。夫が彼女に近づき船から落とそうとするが、妻が運命を悟り悲歎の声を上げる。
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すると、男は妻を殺すことが出来なかった。
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泣き続ける妻に詫びつつ、彼は町に向かって漕ぎ、ボートが岸に着く。
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陸に着くと、妻は夫から走って逃げ出した。
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妻は通りかかった路面電車に、乗り込んだ。
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その後を追い、夫も走って電車に乗ると、妻に恐れを抱かせたことを詫びた。
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しかし、彼女は夫から身を遠ざけようとする。

レストランに入って、夫は必死に妻に詫び話しかけるが、彼女は泣き続けた。
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レストランから街中に出て、夫は妻に花とケーキをプレゼントし、彼女に許しを請うと妻は泣き止み、夫の贈り物を受け取った。
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通りに出た彼らは、結婚式が行われようとしている教会を見つける。
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夫婦は教会に入り、挙式を見るうちに、男は涙を見せ、妻に許しを乞う。
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夫婦は涙の和解の後、教会を出ると道の真ん中で口付けを交わし、車の渋滞を引き起こした。
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その後2人は街に出ると、写真館で写真を取るため夫のヒゲを剃るため床屋に行った。
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その後、一緒に写真館で写真に納まる頃には、かつての無邪気な2人に戻っていた。
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夜になると、遊園地を訪れ遊んだ。
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そこにある、ダンスホールで、共に踊り喝采を浴びた。
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暗くなるまで遊んだ二人が、路面電車に乗り込み帰路に着く頃には、お互いの顔には満ち足りた笑顔が浮かんでいた。
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家に向かい、月明かりの鏡のような湖面をボートで行く二人。妻は疲れて夫の膝でまどろみ始める。
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しかしその湖を、突然の荒天が見舞い、嵐によりボートは沈み始める。
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夫はボートに積んでいた葦の束を、必死に妻に結びつけた。
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しかし、船は波に飲まれ転覆した。
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男が気づいた時には、自分は岸に打ち上げられ、妻の姿は消えていた。
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彼は町の人々を集めて湖を探すが、彼らが見つけたのは、水に浮かんだ葦の残骸だけだつた。
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絶望に打ちひしがれる男の元に、約束を果たしたと信じた都会の女が嬉々として駆け寄った。
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男は、都会の女を押し倒すと、首を絞め始めた・・・・・・
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映画『サンライズ』予告

映画『サンライズ』出演者

男(ジョージ・オブライエン)/妻(ジャネット・ゲイナー)/街の女(マーガレット・リビングストン)/メイド(ボジル・ロージング)/写真家(J.ファレル・マクドナルド)/理髪師(ラルフ・ジッパー)/マニキュアガール(ジェーン・ウィントン)/邪魔な紳士(アーサー・ヒュースマン)/義務的な紳士(エディ・ボーランド)
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映画『サンライズ』解説

映画受賞歴・評価の紹介

この作品は、時代がトーキー映画(音声入り映画)に移行し、サイレント映画が流行遅れと見なされた頃に、敢えてサイレントで製作されました。

ハリウッドに招聘された、ドイツ人監督FW・ムルナウが挑戦した試みは、商業的な成功は獲得できませんでした。

しかし、優れた芸術性を認められ、この作品は今もサイレント映画の最高峰として高い評価を受けています。

その評価を示すものを下に紹介します。

映画賞・受賞歴

1928年第1回アカデミー:芸術作品賞/撮影賞/主演女優賞(ジャネット・ゲイナー)
1928年『キネマ旬報ベストテン』第1位

映画ランキング

「映画史上最高の作品ベストテン」(英国映画協会『Sight and Sound』誌発表)
1962年:「映画批評家が選ぶベストテン」第17位
1972年:「映画批評家が選ぶベストテン」第18位
1982年:「映画批評家が選ぶベストテン」第19位
2002年:「映画批評家が選ぶベストテン」第7位
2002年:「映画監督が選ぶベストテン」第41位
2012年:「映画批評家が選ぶベストテン」第5位
2012年:「映画監督が選ぶベストテン」第22位

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2002年:AFIアメリカ映画100年シリーズ「情熱的な映画ベスト100」第63位
2000年:「20世紀の映画リスト」(米『ヴィレッジ・ヴォイス』紙発表)第6位
2007年:「アメリカ映画ベスト100(10周年エディション)」第82位
2008年:「史上最高の映画100本」(仏『カイエ・デュ・シネマ』誌発表)第4位
2010年:「エッセンシャル100」(トロント国際映画祭発表)第25位
2013年:「オールタイムベスト100」(米『エンターテイメント・ウィークリー』誌発表)第30位
2015年:「100本の偉大なアメリカ映画」(英BBC発表)第6位
2020年:「最高のロマンス映画ベスト100」(『Time Out』誌発表)第21位

1995年:「オールタイムベストテン・世界映画編」(キネマ旬報発表)第63位

このランキングで、個人的に注目したいのは、英国映画協会『Sight and Sound』の「映画批評家が選ぶベストテン」です。
10年ごとに編纂されるこのランキングの第一回目は1952年で、年とともに順位を上げ2020年の今となれば、サイレント映画の古典として高い評価を確立したといえるでしょう。

これを考察するに、この映画は時を経ると共に「サイレント映画」表現が持つ、シンプルさ、象徴性が見直され、その特徴を最も生かした一本として認知されたということかと思います。

ムルナウ監督は、サイレント映画の終焉を前に、サイレント表現に最適化した「究極のサイレント映画」を世に送り出したのだろうと感じました。

実を言えば、そんなサイレント表現の特徴、シンプルさと象徴性を見事に生かした映画は、近年でも製作されているのです。
トーキーの派手で強い眩い光はなくとも、下で挙げた作品には地味ながら深い輝きを感じます。
関連レビュー:1983年のサイレント映画
『ル・バル』
イタリアの名匠エットーレ・スコラ監督のサイレント映画
個人的に一押しの愉快で切ないダンスホールの物語

関連レビュー:2012年のサイレント映画
『ブランカ・ニエベス』
ノスタルジーを映像化した傑作!
サイレントで撮られる必然性とは?

ところで、いろいろな映画のランキング企画を見ると、あらあたな発見があったりします。
ゴリ押しですが―ご興味があれば、当ブログの映画ランキングのレビューもご覧下さい。
◎いろいろな『映画ベスト100』企画紹介
世界各国で選ばれた『映画ランキング』のリストを紹介!!!
映画界、映画ファン、映画評論家など、選定方法もさまざま!
日本映画も各リストでランクイン!


またまたゴリ押しですが―、映画の歴史に興味があれば、アメリカ・アカデミー賞の紹介もしています。
関連レビュー:オスカー受賞一覧
『アカデミー賞・歴代受賞年表』
栄光のアカデミー賞:作品賞・監督賞・男優賞・女優賞
授賞式の動画と作品解説のリンクがあります。
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以下の文章には

映画『サンライズ』ネタバレ

があります。
(あらすじから)
その時彼は、外で妻が生きていると叫ぶ声を聞いた。
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男は、顔を上げるとる都会の女を打ち捨て、妻の下に走る。
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家に運び込まれた妻は意識を取り戻し、夫は妻のベッドにひざまずき、夫婦は口づけを交わす。

映画『サンライズ』結末

一晩中、妻の傍らで夫は見守った。
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薄明の中、都会の女は村を去って行き、朝日が昇る。
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目を覚ました妻と夫は抱きしめ合い、キスをした。
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posted by ヒラヒ at 17:00| Comment(0) | アメリカ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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