2021年02月08日

戦争映画『第十七捕虜収容所』捕虜内のスパイを探せ!再現ストーリー/詳しいあらすじ・解説・ネタバレ・ラスト

映画『第十七捕虜収容所』あらすじ・ネタバレ 編

原題 Stalag 17
製作国 アメリカ
製作年 1953年
上映時間 101分
監督 ビリー・ワイルダー
脚本 ビリー・ワイルダー、エドウィン・ブラム
原作 ドナルド・ビーヴァン、エドモンド・トルチンスキ


評価:★★★☆  3.5



のっけから蛇足ですが、この映画でウィリアム・ホールデンはアカデミー最優秀男優賞を獲得しましたが、その授賞式でハプニングが起きました・・・・・詳しくは下の解説をご覧下さい。

それはともかく、この作品は、なかなか面白い捕虜収容所ドラマに仕上がっているとも思います。

そして、捕虜収容所や刑務所ドラマ、つまり「塀の中の人々」と、そこからの脱出劇の元祖だと信じています。film1-Blu-sita.jpg
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<目次>
映画『第十七捕虜収容所』詳しいあらすじ
映画『第十七捕虜収容所』予告・出演者
映画『第十七捕虜収容所』解説・アカデミー賞事件
映画『第十七捕虜収容所』ネタバレ
映画『第十七捕虜収容所』結末

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映画『第十七捕虜収容所』あらすじ


17_1.png第二次世界大戦末期のドイツ軍、第十七捕虜収容所。
ナレーションで戦争映画は捕虜(POW)をなぜ描かないのかと問いかけ、ドラマが始まる。
第4兵舎はアメリカ人の空軍下士官ばかりが収容されており、今まさに床下のトンネルから2人の捕虜が脱走するところだった。

仲間の、アニマル(ロバート・ストラウス)ハリー(ハーヴェイ・レンベック)、警備担当のプライス(ピーター・グレイブス)などがその成り行きを心配する中、セフトン(ウィリアム・ホールデン)は計画が失敗する方に賭けると言う。
他の収容者たちは成功する方に賭け、金代わりのタバコが大量に山積みされた。

そして、セフトンが危ぶんだ通り、脱走の試みはドイツ兵の待ち伏せにより、射殺され失敗した。
翌朝、第4兵舎を監督するシュルツ軍曹(シグ・ルーマン)の号令で、宿舎の全員が外に出された。
そこには、収容所の全員が泥でぬかるむ中整列しており、脱走した二人の死骸が転がされていた。
収容所長シェルバッハ(オットー・プレミンジャー)より捕虜達に警告を込めた訓示があった。

宿舎に戻ると、なぜ計画がばれたのかスパイがいるのではと、脱走を計画したリーダー達と捕虜達は疑いだし、仲間の失敗に賭けたセフトンに、白い目を向けるリーダー達。
セフトンは彼等に「お前達は何をしたいんだ!ここを出ても太平洋戦線で捕虜になるだけだ!ここで楽しくやったほうが良い。」と反論した。

彼は宿舎内で異色の存在で、クッキー(ジル・ストラットン・Jr)という捕虜を助手に、タバコを金代わりに商売に精を出していた。
ネズミを使ったレース賭博の胴元を務め、熱狂する捕虜達からタバコを吐き出させた。
またセフトンは、自分で作った蒸留装置で密造酒を作り、ヒドイ味ながらそれも売買して、捕虜達は口に入れては顔をしかめていた。
さらには手製の望遠鏡で、ロシア人女性捕虜の覗き見をさせる商売では、捕虜達が長蛇の列を作った。
そんな捕虜達に気晴らしを与えて集めたタバコで、ドイツ軍看守と取引し、必要な物資を調達し、更に商売に精を出していた。

そんな収容所に、クリスマスが迫って来たある日、将校のダンバー中尉(ドン・テイラー)が第4宿舎に収容された。
宿舎の捕虜達はダンバーを歓迎する中、ダンバーと旧知の中で彼が名門の出で財力に物を言わせ士官になったと信じているセフトンは、彼に嫌みな態度を取り周囲から白い眼で見られた。
リーダー達はダンバーの戦争中の活躍に興味を示すと、ダンバーはナチスの弾薬運搬列車を爆破した、秘密の破壊工作をしたと教えた。
捕虜たちはダンバーに尊敬の眼を向けるが、リーダー達はスパイがいるから秘密の話には気をつけろと警告した。

それから間もなく、シュルツ軍曹が宿舎の検査に入ると、捕虜達が隠し持っていたラジオを簡単に発見し、没収して去った。
更に、ダンバー中尉が兵站列車爆破の容疑で拘束されると、捕虜たちはスパイがいることを確信した。
そのときセフトンは、ロシア女性捕虜と会う厚遇をドイツ軍看守達へのコネのおかげで楽しんでおり、ますます宿舎内で反感を買うと、捕虜達も彼がスパイだと信じた。

その晩セフトンは、寝ている所をよってたかって宿舎の捕虜達から殴られるリンチに遭った。
翌日、身の潔白を晴らそうとセフトンは、溜め込んだタバコやストッキングをシュルツ軍曹に渡して、スパイが誰かを探ろうとするが、シュルツは応じなかった。
更に、その場面を捕虜達に見られ、宿舎内での信用を完全に失い、命の危険を感じるようになった。

そんな時、ジュネーブ捕虜協定の検査官が収容所を訪れると、捕虜たちはダンバー中尉の不当逮捕を申告した。
検査官が所長シェルバッハに真相を正すと、シェルバッハはダンバーは破壊工作の犯人であり捕虜ではないと説明した。
しかし、犯罪を裏付ける証拠がなく、所長はそれを証明する物を見付けるよう、シュルツ軍曹に命じた。

クリスマス・イブの夜、蓄音機とセフトンの酒を奪った宿舎内は、男同士踊り盛り上がっていた。
そこに、空襲警報が鳴り響くと、シュルツが捕虜たちを防空壕に避難を命じ、宿舎から捕虜が居なくなった。

しかしそこには、スパイを務める男が残っており、更にセフトンも室内に身を潜めていた・・・・・・
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映画『第十七捕虜収容所』予告

映画『第十七捕虜収容所』出演者

セフトン (ウィリアム・ホールデン)/ダンバー中尉(ドン・テイラー)/シェルバッハ所長(オットー・プレミンジャー)/アニマル(ロバート・ストラウス)/ハリー(ハーヴェイ・レンベック)/デューク(ネヴィル・ブランド)/プライス(ピーター・グレイブス)/シュルツ軍曹(シグ・ルーマン)/ホフィ(リチャード・アードマン)/ブロンディ(ロバート・ショーティ)/トリッツ(エドマンド・トリツィンスキー)/マルコ(ウィリアム・ピアーソン)/バグラディアン(ジェイ・ローレンス)/クッキー(ジル・ストラットン・JR)

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映画『第十七捕虜収容所』解説

ウィリアム・ホールデンのアカデミー授賞式での事件

この映画で、ウィリアム・ホールデンはアカデミー賞・主演男優賞を獲得しました。
しかし、その挨拶は下の動画にある通り、大変短いものでした。
それは、アカデミー史上2番目の短いスピーチでしたが、それは決して望んだことではなかったようです・・・・

第29回アカデミー賞・主演男優賞スピーチ

プレゼンターはシャーリー・ブース(フィラデルフィアからのライブテレビ放送経由)スタッフやファン全てが息を殺して待っているでしょうとノミネート者を紹介。
リチャード・バートン(聖衣)/モンゴメリー・クリフト(地上より永遠に)/ウィリアム・ホールデン(第十七捕虜収容所)/バート・ランカスター(地上より永遠に)/ マーロン・ブランド(ジュリアス・シーザー)
そしてスタジオの司会オコーナーを呼び、電話で受章者を確認し発表。
受賞者はウィリアム・ホールデン(第十七捕虜収容所)。

【受賞スピーチ・意訳】
ありがとう。ありがとうございました。

実は、これは生放送のTV中継の終了時間が差し迫っていたため、致し方なく短くなったものでした。
不満を持ったホールデンは、関係者へ感謝するために、ハリウッドの業界誌に自腹で広告を出したそうです。

更にホールデンは、その年のアカデミー賞を競った『地上より永遠に』の、バート・ランカスターかモンゴメリー・クリフトのいずれかが、主演男優賞を受賞すべきだったと述べています。
関連レビュー:アカデミー賞の競合作品
『地上より永遠に』
古典映画を徹底解説!陸軍の検閲と映画表現
戦争映画と第二次世界大戦勝利国アメリカの表現

いろいろなことが起こるアカデミー賞です。
ご興味がある方は、コチラをご覧下さい。
関連レビュー:オスカー受賞一覧
『アカデミー賞・歴代受賞年表』
栄光のアカデミー賞:作品賞・監督賞・男優賞・女優賞
授賞式の動画と作品解説のリンクがあります。
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以下の文章には

映画『第十七捕虜収容所』ネタバレ

があります。
(あらすじから)
スパイはリーダーグループの1人、警備担当を務めるプライスだった。
プライスはシュルツにダンバーの犯行の証拠を提示した。
そのやりとりを、室内に潜んでいたセフトンは目撃した。

翌日、ダンバー中尉が親衛隊に連行されるのを阻止しようと、捕虜たちは他の宿舎の捕虜たちと共同してダンバーを奪い返す作戦を立てた。
それを聞いていたセフトンは、プライスが行けば失敗すると見て、スパイの嫌疑のかかった俺は宿舎に残ると言い、更に自分の監視役として警備担当のプライスを残せと語り2人室内に残った。

その結果、ダンパー奪還作戦は成功を納め、更にダンパーを収容所内に隠すことに成功した。
シェルバッハ所長は収容所内を隅から隅まで捜索したが、ダンバーは発見されなかった。
スパイのプライスにも居場所を探るように司令が下るが、情報は得られなかった。

そんな中、捕虜たちはダンバーを収容所の隠れ場所から脱走させるため、脱出の手助けをする命がけの仕事に志願者を募ると、プライスが志願した。
その時、セフトンはプライスこそがスパイだと、情報のやりとりの具体的証拠を上げ暴露をした。
プライスが声を上げ逃げようとする前に、捕虜たちに拘束された。
セフトンは、ダンバーを脱出させる役を買って出ると、プライスを囮にしてその隙にダンパーを逃がす作戦を立てた。

映画『第十七捕虜収容所』結末

セフトンはダンバー中尉を救出すると、囮のセフトンが出て来るのを待った。
計画通りプライスは囮役として兵舎の外に放り出され、そうとは知らない仲間のドイツ兵に射殺された。

その隙にセフトンはダンバーを連れて、無事収容所の脱走に成功する。
静けさが戻った兵舎では、クッキーが軽快なマーチを口笛で吹いていた。




posted by ヒラヒ・S at 17:00| Comment(0) | アメリカ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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