原題 ORPHAN 製作国 アメリカ 製作年 2009年 上映時間 123分 監督 ジャウム・コレット=セラ 脚本 デイビッド・レスリー・ジョンソン 原案 アレックス・メイス |
初見評価 :★★★★ 4.0点
視聴2回目評価:★★★ 3.0点
視聴3回目評価:★★ 2.0点
この映画の原題「ORPHAN」の意味は孤児です。
この作品の夫婦も、養子を迎えますが、それが悲劇の始まりでした・・・・・
サイコ・ホラーの要素を持つ本作は、恐怖の盛り上げ方、ドラマの組み上げ方は、ツボを押さえた巧みなものだと感じました。
上の評価は繰り返し見ていくとどうかと言うものですが・・・・・・その理由は感想・考察 編で語らせて頂きます。

この映画の原題「ORPHAN」の意味は孤児です。
この作品の夫婦も、養子を迎えますが、それが悲劇の始まりでした・・・・・
サイコ・ホラーの要素を持つ本作は、恐怖の盛り上げ方、ドラマの組み上げ方は、ツボを押さえた巧みなものだと感じました。
上の評価は繰り返し見ていくとどうかと言うものですが・・・・・・その理由は感想・考察 編で語らせて頂きます。


<目次> |

映画『エスター』詳しいあらすじ |
産婦人科にで分娩の時を迎えたケイト・コールマン(ヴェラ・ファーミガ)は、血まみれの子供が産まれ、叫び声を上げる夢を見て飛び起きた。
ケイトは、夫ジョン・コールマン(ピーター・サースガード)との間に、3番目の娘、生まれたらジェシカと名づけられるはずの子を流産してしまったのだ。
情緒不安定となったケイトは、過去にアルコール中毒だったこともあり、夫ジョンは心配を深め結婚は危機に瀕する。そこで夫婦は養子を取ることを決め、ある日『聖マリアナ女子孤児院』へ行き孤児たちに面会した。
9歳のロシア孤児、エスター(イザベル・ファーマン)に2人は惹かれた。孤児院長のシスター、アビゲイル(CCH・パウンダー)から、エスターを最初に養女としたアメリカの家族が、火事で亡くなったと語り、2人はエスターの境遇に同情し養女とすることを決めた。
家には聴覚に障害のある5歳の娘マックス(アリアナ・エンジニア)と、12歳の息子ダニエル(ジミー・ベネット)そしてその面倒を見るジョンの母バーバラ(ローズマリー・ダンズモア)がいた。
エスターは習いたての手話でマックスと挨拶をした。しかし、ダニエルは、親の関心がエスターに向かうのに、怒りを隠さなかった。
妻ケイトはピアノ教師だったため、エスターがピアノを弾くと知り、彼女にさらに親近感を抱く。
その夜、雷鳴が響くとエスターとマックスは、雷が怖いと夫婦のベッドに一緒に入って寝た。
学校の登校日、エスターはピアノ演奏会のようなドレスを着て行くといい、息子ダニエルが笑い、妻ケイトが止めるのも聞かず、その服装で登校し生徒達に「おばあちゃんの服みたい」と嘲りを受けた。
その放課後家で遊ぶエスターとダニエルとマックス。そこに傷ついたハトを見つけ、エスターはそのハトに石を振り下ろし命を絶ったが、それは子供達しか知らない事実だった。
そんなエスターの影をしらないケイトは、自分の死産を知り同情の涙を見せたエスターに、さらに深く愛おしさを感じる。
しかしある日、ジョンとケイトがお互いを求めた時、エスターがその姿を見せ邪魔に入った。
ケイトが夫婦の営みを説明しようとすると、エスターは9歳の子供とは思えない性知識を語り、ケイトは疑念を持ち始める。
その心配をジョンに語ったが、彼は他の里親から聞いた可能性があると言い、自分に甘えるエスターの味方をした。
しかし、エスターは公園に遊びに行った先で、密かにいじめっ子の同級生を滑り台から突き落とし復讐し、その姿をマックスは目撃していた。
ある日ピアノでチャイコフスキーを弾くエスターを見て、ケイトは弾けるのになぜ知らない振りをしたのかと疑念を深める。
ケイトはその疑念を夫にぶつけるが、夫は自分の前で無邪気なエスターの肩を持ち、夫婦関係はギクシャクし出す。
そんなある日、孤児院長のシスター・アビゲイルが、夫婦を訪ねた。
エスターの周囲で、何度も事故や不幸が起こり、もしかすると彼女がその原因ではないかと語った。アビゲイルは自身の疑惑を確認するため、ロシアにエスターの情報を照会していると言い残し去って行った。
それを知ったエスターは、マックスを引っ張りシスターの車の前に突き飛ばした。事故を危うく回避したシスターが、車から出るとエスターはハンマーを振りかぶり、シスターを殺した。エスターは震えるマックスと事故処理を終えると、口外したら彼女も刑務所に入れられると脅した。
エスターはシスター殺害の事実を知った、ダニエルの寝室に潜りこむと、首にカッターをあて殺すと脅し口封じをした。
しかしケイトは、警察がアビゲイルの遺体を発見し捜査に入ると、エスターの仕業ではないかと疑う。
その頃にはジョンは、エスターを執拗に疑うケイトに怒りを見せるまでに成っており、妻の言葉を信じなかった。
エスターは庭にある死産の子の墓を荒らし、ケイトの怒りを引き出しケイトに暴力を振るわせた。
ケイトが骨を折ったと見せかけるため、自ら万力で骨を折り、更に夫ジョンの妻への気持ちを冷えさせた。
翌日には、エスターはマックスの乗った車のサイドブレーキを外すと、運転手不在の車は動き出し、かろうじて車との事故は免れたものの雪山に衝突した。
事故の発生に怒る夫ジョンは台所でワインボトルを発見すると、ケイトにアルコール中毒の治療をしなければ離婚すると、最後通牒を突きつけた。ケイトが落ち込む所に、エスターはアル中で事故を起こすなんて、母親失格だと責めた。
ケイトは、エスターの本性を暴くべく、その過去を調べ、エスターの聖書からサールンインストテューション≠ニいうエストニアの精神病院にいたことを、突き止める。
兄ダニエルは妹マックスからシスター・アビゲイルの事件の証拠が、庭のツリーハウスにあると聞き、探すところにエスターは火を着けた。何とか脱出したダニエルは、樹上から落下し意識を失った。
エスターは石を振りかぶリ殺そうとするが、マックスに止められ、異変に気付いたケイトのため、果たせなかった。
しかし病院に運ばれたダニエルに、トドメを刺そうと、エスターは彼の生命維持装置を止めで心肺停止状態にした。
ダニエルは何とか一命を取り留めたが、ケイトは犯人はエスターだと確信し、エスターに迫ると平手打ちした。
しかし、逆にケイト自身が拘束され、精神疾患と判断される。
ケイトが不在のその夜、エスターは酔ったジョンを誘惑しようと、化粧とネグリジェでジヨンに媚態を見せた。
ジョンはエスターの誘惑を拒否し、混乱しついに怒りを発し、彼女を孤児院に送り返すと怒鳴り拒絶した。
病院に泊められた、ケイトの元にはサールンインストテューションのヴェラヴァ博士から連絡が入る。
その内容は、驚くべきものだった―

映画『エスター』予告 |
映画『エスター』出演者 |
ケイト・コールマン(ヴェラ・ファーミガ)/エスター(イザベル・ファーマン)/ジョン・コールマン(ピーター・サースガード)/ダニエル・コールマン(ジミー・ベネット)/マックス・コールマン(アリアーナ・エンジニア)/シスター・アビゲイル(CCH・パウンダー)/バーバラ(ローズマリー・ダンズモア)

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映画『エスター』解説エスターの実話? |

特ダネ:「彼女は私たちを殺そうとしました!」小人症の6歳のウクライナの少女を養子にしたインディアナ州の母親は、放棄の罪で起訴されましたが、彼女の「娘」は、子供を装った22歳の「ソシオパス」であることが判明したと主張しています。
・クリスティン・バーネット(45歳)と元夫のマイケル・バーネット(43歳)は、インディアナ州ラファイエットで9歳のときに娘を捨て、カナダに逃亡した罪で起訴されました。
・デイリーメールTVとの独占インタビューで、クリスティンは起訴内容を否定し、彼女とマイケルは詐欺の犠牲者であり、彼らが養女とした少女は彼女を殺そうとした大人の詐欺師であると主張しました
・クリスティンとマイケルは、2010年5月にフロリダからウクライナ生まれのナタリア・グレースを、すぐに養子縁組することに同意し、彼女は6歳であると言われていました。
・1年以内に、クリスティンは、ナタリアが彼女を電気フェンスに押し込もうとし、コーヒーに漂白剤を注ぎ、睡眠中にバーネットを刺すと脅したと主張します。
・ナタリアは、彼女が成人であると判断し、裁判所に出生証明書の変更を求め、メンタルヘルスの専門家によって診察されました。
・2012年、インディアナポリスのマリオン郡上級裁判所は、医学的証拠に基づいて、ナタリアが1989年に生まれたと決定しました。
・バーネットはカナダに引っ越し、ラファイエットのアパートにナタリアを置き去りにした。
・DailyMailTVの取材では、立件容疑の9月11日の宣誓供述書では、専門家が2010年6月にナタリアの骨密度テストを実施し、彼女が8歳であると結論付けたと述べています。
・ティピカヌー郡保安官局は、ナタリアは2013年に彼女が「捨てられた」とき子供だったと主張し、逮捕状が発行された。マイケルとキャサリンの両方は当局に出頭し、その後保釈された。
DAILYMAIL.COMのベン・アシュフォード記者(2019年9月23日19)
原文=https://www.dailymail.co.uk/news/article-7479061/Mom-claims-Ukrainian-daughter-9-adopted-really-22-year-old-dwarfism.html


【記事大意】真実は「藪の中」ですが、これがこの映画を見たがゆえに生まれた事件でないことを、願っています。
○2010年5月にフロリダの養子縁組センターからバーネット夫妻に引き取られたナタリアは、生理や大人の語彙を持っていたため、すぐに新しい両親に疑いを持たれたと、取材に応じたクリスティン・バーネット(下写真)は語った。
○しかし警察は、少女ナタリア(下写真)が身長3フィートで歩行に障害がある、小人症にもかかわらず、3年間も放置したとして告発した。
○クリスティン・バーネットは、ナタリアは9歳ではなく、陰毛が生え、生理がある、実際には22歳の女性だったと主張し、検査結果を提出し、2012年6月、バーネットはインディアナ州のマリオン郡上級裁判所で、ナタリアの年齢を「修正」する申請をして認められた。
○バーネットは、本当の犠牲者は彼女と彼女の家族であり、眠っている彼ら刺すと脅し、電気柵に向かって押し、コーヒーに漂白剤を注ぐ、謎の詐欺師に何年も恐怖を感じていたと主張している。
「彼女は家族を殺し、毛布に巻いて裏庭に棄てたいと表明し、絵に描いた」と彼女語っている。
○2011年までに、バーネットは、ナタリアが壁に血液を塗りつけ、彼女の精神的健康が崩壊したとき殺害の脅迫を聞いていたと言う。
○そのナタリアの行動により、バーネット夫妻は彼女を精神病院に入れ加療させた。
○2012年6月、バーネットはインディアナ州インディアナポリスのマリオン郡上級裁判所に、ナタリアの年齢を「修正」を申請し、ジェラルドS.ゾア裁判官は、夫婦の主張が「真実」であると認め、ナタリアの生年月日を1989年9月4日に改訂し、年齢を8歳から22歳に変更し成人に適切な精神医学的治療を受けることができるように申請し認められた。(下:バーネット夫婦とナタリア)
○ナタリアが退院した2012年8月以降もバーネット夫妻は、アパートを借りるなど、生活の手助けをし、決して放置していないと語る。電話連絡も取っていたが、ある日その連絡が取れなくなった。
○そしてバーネット元夫妻がナタリアを最後に見たのは、2016年にティッペカヌー巡回裁判所であるカップルがナタリアを養女にすると申請したからだった。それは、ナタリアが未成年で、元の生年月日を証明することを意味した。
○バーネットは、ナタリアが成人であると主張して異議を申し立て、裁判官がナタリアの年齢を確定するために新たな審理を命じ、マイケル・バーネットと多くの専門家が証拠を提出し、結果的に養子縁組は成されなかった。
○しかしティピカヌー郡保安官局の見解は異なり、ナタリア自身が告発した置き去り行為の捜査を開始し、その結果犯罪として立件された。
ペイトンマニング小児病院の専門家の判定では、リッグス博士は2010年6月にナタリアで骨密度検査を実施し8歳であると結論付けた。
また、当局は夫妻がナタリアが子供だったと知っていたとする、夫の宣誓証書があると語る。
○逮捕されたクリスティン・バーネットと元夫のマイケル・バーネット(逮捕時には離婚していた)は、それぞれが約$5,000払い保釈されている。
○ナタリアが現在30歳である可能性があるにもかかわらず、養子縁組事件は機密として扱われるため、彼女の完全な法廷記録は、さいばんで別の決定が出るまで封印される。

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以下の文章には 映画『エスター』ネタバレがあります。 |
(あらすじから)
ヴェラヴァ博士はエスターが実際にはリーナ・クラマーという名前の33歳の女性だと言う、恐るべき真実だった。
彼女は下垂体機能低下症というホルモン異常の疾患を患っており、少女のまま人生を過ごすという運命を課されているという。
さらにエスター、本名リーナは、エストニアで里親の家庭で父親を誘惑し、拒否されると家族を皆殺しにし、家に火をつけて焼いたと見られていた。少なくとも7人を殺害しているとヴェラヴァ博士は語った。
それを聞いたケイトは、急いで家に向かった。
しかし、その時には、ようやくエスターの異常を知った夫ジョンは、彼女のナイフでメッタ刺しになり息絶えていた。
それを発見したケイトが、夫の死に悲嘆にくれる中、銃を手にしたエスターに撃たれ腕を負傷した。
娘のマックスはガラス貼りの温室に隠れるが、エスターに見つかりマックスを撃とうとする。温室の天井に居たケイトはとっさに屋根を突き破り、エスターの上に身を投げ出した。

映画『エスター』結末 |
ケイトは娘マックスと共に、氷の張った池を必死に逃げて行く。その後をエスターが追いかけ、ナイフでケイトを攻撃して来た。マックスがエスターを狙った銃弾は狙いをそれ、氷を割りエスターとケイトは凍った水に落ちた。
【意訳】ケイト:下がって、下がるの!/エスター:どうか、私を死なせないで、ママ。/ケイト:アンタの、母親なんかじゃない!
水中でも揉み合う2人だったが、ケイトが一足先に氷上へと立った。エスターは水中からケイトの足にしがみついて、ママと呼びかけ助けを求めた。しかしエスターは背中に回した手にナイフを隠していた。
ケイトは「あんたの母親ではない」と言い放ち、エスターの頭を蹴り、命を奪うと水中深く沈めた。
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