AFI(アメリカ映画協会)というアメリカ政府公認の「映画芸術の遺産を保護し前進させること」を目的とした機関があります。
その組織の概要は下の記事で書かせて頂きました。
関連レビュー:AFIってナニ? 『史上最高のアメリカ映画100本』 アメリカ映画界が選んだアメリカ映画のベスト100!!! AFI『100年100本』シリーズの第一弾 |
そんな「AFI=アメリカン・フィルム・インスティチュート」が、アメリカ映画誕生から100周年の記念事業として、1998年から『100年100本』と題する映画ランキングの編纂を始めます。
今回紹介するのは、AFIが取り組んだこの事業の、2001年に発表されたスリリングなアメリカ映画ベスト100です。
この順位決定も他の『100年100本』シリーズ同様、AFIが候補作を選び、映画関係者(監督、脚本家、俳優、編集者、映画撮影技師、批評家、歴史家)の投票により決まったものです。
ちなみに、この企画の第一弾は、上の記事で紹介した『史上最高のアメリカ映画100本』でした。
それでは、まずAFIの「最もスリリングなアメリカ映画ベスト100」冒頭の言葉をご紹介。
AFI『最もスリリングなアメリカ映画ベスト100』
AFIの100年・・・100スリルは、全年代の最もスリリングな100本のアメリカ映画のリストです。
ジャンルに関係なく、これらの映画の芸術性と技術がアドレナリンを誘発する衝撃は、私たちの肉体と同様に私たちの心をも虜にする経験を生み出します。
これらの映画の「スリル」は、現代の芸術家や観客を刺激し続けながら、アメリカの映画遺産を活気づけ、豊かにしました。
このAFIの「100年・・・100スリル」のTV特番は、ハリソン・フォードの司会で2001年6月12日に初放送されました。
以上、大幅に意訳してます。原文はこちら⇒「AFI'S 100 MOST THRILLING AMERICAN FILMS」
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AFI選定『最もスリリングなアメリカ映画ベスト100』リスト |
という事で、いよいよベスト100をご紹介!
当ブログで記事にした映画にはリンクが貼ってありますので、良かったらご覧ください。
リストといっしょにこんなBGMはいかが?<映画『ゴッド・ファーザー』のテーマ >
100.ロビンフッドの冒険(マイケル・カーティス監督:1938)
99.スピード(ヤン・デ・ボン監督:1994)
98.ブラッド・シンプル(ジョエル・コーエン監督:1984)
97.ロイドの要心無用(サム・テイラー監督:1923)
96.ブルーベルベット(デヴィッド・リンチ監督:1986)
95.フルメタル・ジャケット(スタンリー・キューブリック監督:1987)
94.チャイナ・シンドローム(ジェームズ・ブリッジ監督:1979)
93.ナイト・オブ・ザ・リビングデッド(ジョージ・A・ロメロ監督:1968)
92.白いドレスの女(ローレンス・カスダン監督:1981)
91.ブレイブハート(メル・ギブソン監督:1995)
90.ポセイドン・アドベンチャー(ロナルド・ニーム監督:1972)
89.ナバロンの要塞(J・リー・トンプソン監督:1961)
88.十二人の怒れる男(シドニー・ルメット監督:1957)
87.遊星よりの物体X(クリスティアン・ナイビイ監督:1951)
86.ドリアン・グレイの肖像(アルバート・リューイン監督:1945)
85.魔人ドラキュラ(トッド・ブラウニング監督:1931)
84.ポルターガイスト(トビー・フーパー監督:1982)
83.オペラの怪人(ルパート・ジュリアン監督:1925)
82.地球の静止する日(ロバート・ワイズ監督:1951)
81.オーメン(リチャード・ドナー監督:1976)
80.レベッカ(アルフレッド・ヒッチコック監督:1940)
79.荒野の七人(ジョン・スタージェス監督:1960)
78.ガス燈(ジョージ・キューカー監督:1944)
77.ターミネーター2(ジェームズ・キャメロン監督:1991)
76.テルマ&ルイーズ(リドリー・スコット監督:1991)
75.第三の男(キャロル・リード監督:1949)
74.ブレードランナー(リドリー・スコット監督:1982)
73.ローラ殺人事件(オットー・プレミンジャー監督:1944)
72.プラトーン(オリヴァー・ストーン監督:1986)
71.007 ゴールドフィンガー(ガイ・ハミルトン監督:1964)
70.狼たちの午後(シドニー・ルメット監督:1975)
69.ワイルドバンチ(サム・ペキンパー監督:1969)
68.ハロウィン(ジョン・カーペンター監督:1978)
67.黄金(ジョン・ヒューストン監督:1948)
66.マトリックス(ウォシャウスキー兄弟監督:1999)
65.特攻大作戦(ロバート・アルドリッチ監督:1967)
64.黒い罠(オーソン・ウェルズ監督:1958)
63.何がジェーンに起ったか?(ロバート・アルドリッチ監督:1962)
62.スパルタカス(スタンリー・キューブリック監督:1960)
61.恐怖の岬(J・リー・トンプソン監督:1962)
60.シックス・センス(M・ナイト・シャマラン監督:1999)
59.猿の惑星(フランクリン・J・シャフナー監督:1968)
58.戦場にかける橋(デヴィッド・リーン監督:1957)
57.大統領の陰謀(アラン・J・パクラ監督:1976)
56.フランケンシュタイン(ジェイムズ・ホエール監督:1931)
55.暗くなるまで待って(テレンス・ヤング監督:1967)
54.明日に向って撃て!(ジョージ・ロイ・ヒル監督:1969)
53.パルプ・フィクション(クエンティン・タランティーノ監督:1994)
52.ロッキー(ジョン・G・アヴィルドセン監督:1976)
51.レイジング・ブル(マーティン・スコセッシ監督:1980)
50.マラソンマン(ジョン・シュレシンジャー監督:1976)
49.ベン・ハー(ウィリアム・ワイラー監督:1959)
48.ダイヤルMを廻せ!(アルフレッド・ヒッチコック監督:1954)
47.ボディ・スナッチャー/恐怖の街(ドン・シーゲル監督:1956)
46.キャリー(ブライアン・デ・パルマ監督:1976)
45.プライベート・ライアン(スティーヴン・スピルバーグ監督:1998)
44.E.T.(スティーヴン・スピルバーグ監督:1982)
43.オズの魔法使(ヴィクター・フレミング監督:1939)
42.ターミネーター(ジェームズ・キャメロン監督:1984)
41.ダーティハリー(ドン・シーゲル監督:1971)
40.2001年宇宙の旅(スタンリー・キューブリック監督:1968)
39.ダイ・ハード(ジョン・マクティアナン監督:1988)
38.汚名(アルフレッド・ヒッチコック監督:1946)
37.カサブランカ(マイケル・カーティス監督:1942)
36.ブリット(ピーター・イェーツ監督:1968)
35.ジュラシック・パーク(スティーヴン・スピルバーグ監督:1993)
34.狩人の夜(チャールズ・ロートン監督:1955)
33.逃亡者(アンドリュー・デイヴィス監督:1993)
32.見知らぬ乗客(アルフレッド・ヒッチコック監督:1951)
31.未知との遭遇(スティーヴン・スピルバーグ監督:1977)
30.ディア・ハンター(マイケル・チミノ監督:1978)
29.シャイニング(スタンリー・キューブリック監督:1980)
28.危険な情事(エイドリアン・ライン監督:1987)
27.スター・ウォーズ(ジョージ・ルーカス監督:1977)
26.マルタの鷹(ジョン・ヒューストン監督:1941)
25.タイタニック(ジェームズ・キャメロン監督:1997)
24.深夜の告白(ビリー・ワイルダー監督:1944)
23.アラビアのロレンス(デヴィッド・リーン監督:1962)
22.タクシードライバー(マーティン・スコセッシ監督:1976)
21.時計じかけのオレンジ(スタンリー・キューブリック監督:1971)
20.真昼の決闘(フレッド・ジンネマン監督:1952)
19.大脱走(ジョン・スタージェス監督:1963)
18.めまい(アルフレッド・ヒッチコック監督:1958)
17.影なき狙撃者(ジョン・フランケンハイマー監督:1962)
16.チャイナタウン(ロマン・ポランスキー監督:1974)
15.脱出(ハワード・ホークス監督:1972)
14.裏窓(アルフレッド・ヒッチコック監督:1954)
13.俺たちに明日はない(アーサー・ペン監督:1967)
12.キングコング(メリアン・C・クーパー監督:1933)
11.ゴッドファーザー(フランシス・フォード・コッポラ監督:1972)
10.レイダース/失われたアーク《聖櫃》(スティーヴン・スピルバーグ監督:1981)
9.ローズマリーの赤ちゃん(ロマン・ポランスキー監督:1968)
8.フレンチ・コネクション(ウィリアム・フリードキン監督:1971)
7.鳥(アルフレッド・ヒッチコック監督:1963)
6.エイリアン(リドリー・スコット監督:1979)
5.羊たちの沈黙(ジョナサン・デミ監督:1991)
4.北北西に進路を取れ(アルフレッド・ヒッチコック監督:1959)
3.エクソシスト(ウィリアム・フリードキン監督:1973)
2.ジョーズ(スティーヴン・スピルバーグ監督:1975)
1.サイコ(アルフレッド・ヒッチコック監督:1960)
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AFI『最もスリリングなアメリカ映画ベスト100』リストの感想 |
個人的には、恋愛映画の秀作ということであれば、どうしても欧州映画、それもフランス映画が脳裏に浮かぶのですが・・・・・・
アメリカの映画様式は、どこか単純明快で白黒明瞭な表現のように感じられ、複雑な恋愛心理を描くには不向きなのではと、改めて思ったりしました。
このAFIの他にも、ベスト100の企画は、様々な目的と意図を持って世界中で企画されています。
つたないながら、当ブログで紹介した記事を以下紹介させて頂きます。
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また、一般の映画ファンがどんな映画を評価しているかで、ベスト100を選んだ特集もあります。
関連レビュー:英国エンパイア誌のベスト映画企画 エンパイア誌『史上最高の100本の映画』 日本映画が高評価!!! エンパイア読者が選ぶ、オール・タイム・ベスト100 |
映画の歴史に興味があれば、アカデミー賞の歴代受賞はいかがでしょうか?
関連レビュー:オスカー受賞一覧 『アカデミー賞・歴代受賞年表』 栄光のアカデミー賞:作品賞・監督賞・男優賞・女優賞 授賞式の動画と作品解説のリンクがあります。 |
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