2017年12月26日

映画『ザ・トライブ』聾唖者の世界・完全再現ストーリー/あらすじ・ネタバレ・ラスト

映画『ザ・トライブ』(あらすじ・ラスト 編)

原題 ПЛЕМЯ(英語題 THE TRIBE)
製作国 ウクライナ
製作年 2014
上映時間 132分
レイティング R-18
監督 ミロスラヴ・スラボシュピツキー
脚本 ミロスラヴ・スラボシュピツキー


評価:★★★★  4.0点



この映画は、全編が手話で、しかも字幕なしの実験的な映画です。
しかし同時に、健常者から見れば理解できない言葉と習慣を持つ、独特の「トライブ=部族」が聾唖者なのだと知りました。
この映画の衝撃のラストを見たとき、その手話で交わされている言葉の意味を、本当に知りたいと思い始めた自分がいます・・・・・・


映画『ザ・トライブ』予告



映画『ザ・トライブ』出演者

グレゴリー・フェセンコ(セルゲイ) /ヤナ・ノヴィコァヴァ(アナ)/ロザ・バビィ/オレクサンダー・ドジャデヴィチ/ヤロスラヴ・ビレツキー/イワン・ ティシコ/オレクサンダー・オサドッチイ/オレクサンダー・ シデリニコフ/サシャ・ルサコフ/デニス・グルバ/ダニア・ブコビイ/レニア・ピサネンコ/オレクサンダー・パニヴァン/キリル・コシク/マリナ・パニヴァン/タティアナ・ラドチェンコ/リュドミラ・ルデンコ
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映画『ザ・トライブ』あらすじ



聾唖者セルゲイ(グレゴリー・フェセンコ)は、聾唖の寄宿学校に入学した。
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しかし、その学校は強盗や売春などの犯罪行為を行う生徒達の一群、“族(=トライブ)”により仕切られていた。セルゲイも初日から、手荒い洗礼を受ける。
そしてある日、リーダーとその仲間が見守る中、1対3の決闘を強要された。
決闘シーン

そこでセルゲイは、敗れるものの健闘し、自分に力があることを証明した。

その日から組織の一員として、セルゲイも、恐喝や凶悪な暴力行為に加担していくうち、次第に仲間に認められていく。
族(=トライブ)の収入源には、リーダーの愛人アナ(ヤナ・ノヴィコヴァ)ともう一人の女学生にさせている売春行為もあった。
聾唖学校の教師まで関わって、トラック運転手相手に売春をさせ、利益を得ていた。
夜毎にリーダーの愛人アナ達2人と、駐車場で客との交渉役を勤めていた生徒が、耳が聞こえないせいでトラックに轢かれて死亡する。
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後任を探すリーダーの前で手を挙げたのは、セルゲイだった。
そして毎晩の送迎を繰り返すうち、アナに恋してしまう。
やがてセルゲイは、犯罪で得た金をアナに貢ぎ、肉体関係を持つようになる。
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しかしアナは妊娠し、とあるアパートの一室で堕胎をした。

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そんなアナは、同室の女とウクライナから脱出し、イタリアに行くことを夢見ていた。
それに応え、リーダーは二人にパスポートを取得させた。

しかしアナに執着するセルゲイは、アナを振り向かせるための金を求めて、ついに事件を起こす。

(下にネタバレがあります)

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映画『ザ・トライブ』受賞歴


アート・フィルム・フェスト:トレンチン市長賞/アメリカ映画協会祭:ビジオビジョナリー特別審査委員賞/カンヌ映画祭:ネスプレッソ大賞、フランス4 Visionary Award/コーク映画祭:フェスティバルオブフェスティバルアワード/クレステットビュッテ映画祭:長編映画優秀新人賞/デンバー映画祭:ベスト外国映画賞/ヨーロッパ映画アカデミー:Prix​​ FIPRESCI/ファンタスティックフェスト:次世代優秀監督賞/フランダース国際映画祭ゲント:記者賞/キノソク国際映画祭:最優秀監督/リストパッド映画祭グランプリ、シルバーアワード/ロンドン映画祭:サザーランド賞、若手ジュリー賞/マナキ兄弟映画祭:ゴールデンカメラ300/ミラノ映画祭:ベストフィーチャー映画賞/ミルウォーキー国際映画祭:ヘルツフェルドコンクール賞/モトーヴン映画祭:プロペラ/国家審査委員会賞2015年:外国語映画トップ5/オンライン映画批評家協会:最高の米国外作品/パリッチ映画祭:最優秀賞グランプリ/RECタラゴナ国際映画祭:オペラプリマ賞/サンパウロ国際映画祭 :ベスト脚本/シッチェス映画祭:実験賞/タルコフスキー国際映画祭:グランプリ/トビリシ映画祭:優秀作品のゴールデン・プロメテウス/テサロニキ国際映画祭:ベストディレクター/TOFIFEST国際映画祭:ゴールデンエンジェル/イェレヴァン国際映画祭:ゴールデンアプリコット、FIPRESCI審査員賞/ワルシャワ映画祭:コンテスト1-2賞
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以下の文章には

映画『ザ・トライブ』ネタバレ

があります。


(あらすじから)
売春の元締めである木工教師の部屋を急襲したセルゲイは、教師を激しく殴りつけ、その教師は動かなくなった。
その部屋を隅から隅まであさり、金を奪った。
セルゲイはその金をアナに差し出し、話し合うが彼女が激しく拒絶したためレイプのようにして抱いた。
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そんなある日、リーダーはアナともう一人の女子生徒に、パスポートを手渡した。
2人は、それをお互いに見せあいながら、喜んでいた。
それを見たセルゲイは、アナのパスポートを横から奪うと、破いてしまう。
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それを見たリーダー達4人によって、セルゲイはリンチに遭った。
手洗い場で、顔を何度も水に漬けられ、最後は頭を瓶で殴られ、シンクの水が赤く染まる。
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映画『ザ・トライブ』ラスト・シーン


夜、外は雪が降りしきっていた。
その校庭を踏みしめ、セルゲイは寮の中に入る。
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彼はリーダーの部屋に行き、重いサイドテーブルを持ち上げ、その頭に叩きつけた。
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一度、二度、三度。
リーダーの頭から血が流れ、彼は死を迎える。
セルゲイは同じ動作を他の三人にもした。
そしてドアを閉め去って行った。
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posted by ヒラヒ at 17:12| Comment(0) | ウクライナ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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