パルプ・フィクション(ストーリー・あらすじ編)
原題 Pulp Fiction 製作国 アメリカ 製作年 1994 上映時間 154分 監督・脚本 クエンティン・タランティーノ |
評価:★★★★★ 5.0点
この映画には、過激な暴力と、突拍子もないアクシデントと、笑える会話に満ちて、見始めたら眼を離せない刺激に満ちた一本です。
しかし、ここには『パルプ・フィクション=三文雑誌』のドギツサだけではなく、そのフィクションを越えた真実が語られていると思います。
個人的には20世紀の映画のベストの一本だと信じます。
『パルプ・フィクション』 |
『パルプ・フィクション』 |
朝レストランで話すカップル。
パンプキン(ティム・ロス)とハニー・バニー (アマンダ・プラマー)は強盗の常習犯。パンプキンは、強盗をするならどこが良いかと自説を語る。そして、ついにはこのレストランで、今すぐ強盗することを決めた2人。
テーブルに仁王立ちになり、銃を振り回して、客を威嚇した。
オープニング・シーン
【意訳】ハニー・バニー:いいわ。準備できてるわ。今すぐ、ここで、やりましょう。/パンプキン:最後と同じように。覚えてるか?オメエは客を黙らせろ。俺は経営者を捕まえる。/ハニー・バニー:愛してるわパンプキン。/パンプキン:愛してるぜハニー・バニー。/パンプキン:騒ぐんじゃねぇぞ、お前ら。強盗だ!/ハニー・バニー:指一本動かすな、さもないと、動いたクソッタレ野郎は最後の一人までぶっ殺すぞ!
犯罪組織の殺し屋、ヴィンセント・ベガ (ジョン・トラボルタ)とジュールス・ウィンフィールド (サミュエル・L・ジャクソン)。車でボス、マーセルス・ウォレス (ヴィング・レイムス)に命じられた仕事に向かう。
車中ヴィンセントはヨーロッパの仕事の経験を語り、最高だと言った。
ジュールスはボスの妻ミア・ウォレス (ユマ・サーマン)の足をマッサージした組織の仲間が、ボスによって四階から投げ落され言語障害になった話をした。
アパートの目的の部屋のドアの前に立った時、ヴィンセントはボスから妻ミアを一晩退屈させないよう付き合ってくれと言われている事を打ち明けた。
部屋に乗り込むと、そこには組織との取引でトラブルになった、若者3人がいた。
組織の黒いアタッシュケースを取り戻す。
ジュールスは若者の食べているハンバーガーを、試食した。
そして、俺のボスをなんだと思ってるんだと若者に迫り、ヴィンセントとジュールスは、銃が空になるまで、発砲した。
ヴィンセント・ベガとマーセルス・ウォレスの妻
ヴィンセントとジュールスは仕事を終え、ボス、マーセルスの待つバーに行く。
そこにはマーセルスと話すブッチ・クリッジ (ブルース・ウィリス)がいた。
彼はボクサーで八百長試合をして、負けるとマーセルスと約束した。
ヴィンセントは、麻薬の密売人ランス (エリック・ストルツ)の家でヘロインを買い、スプーンで溶かし注射した。
そしてその晩、ボスから彼の妻ミアの世話を頼まれたヴィンセントは、彼女のお気に入りのレストランに入り、ぎこちない会話を交わし、食事をとった。
そしてミアはダンス・コンテストに参加すると手を挙げた。
【意訳】偽エド・サリバン:お名前は?/ミア:ミア・マーセルス・ウォレス。/偽エド・サリバン:コチラのお仲間は?/ミア:ヴィンセント・ベガ/偽エド・サリバン:よ〜しそれじゃ、見せてもらおう。どうぞ!
2人は優勝し、トロフィーを持ちミアの家に帰宅した。
ヴィンセントはトイレに入り、ミアに手を出すな、まっすぐ帰れと自分に言い聞かせていた。
その間にミアは、ヴィンセントのポケットからドラッグを見つけた。
コカインだと思って鼻から吸い込む。
しかしそれはヘロインで、ミアはたちまち昏倒し鼻から血を流した。
焦ったヴィンセントは、ヘロインを売った売人ランスの元へ走る。そこでランスと同居しているジョディ(ロザンナ・アークエット)も巻き込み、アドレナリン注射を探しまっくった。
【意訳】ランス:ドケよ!/ジョディー:豚。/ヴィンセント:早く注射しろよ、早く。/ランス:よし!服を脱がせて、心臓を確認しろ。/ヴィンセント:正確に?/ランス:もちろん、注射するんだ正確に。/ヴィンセント:よく分からないけど、この辺かな。/ジョディー:そう。/ヴィンセント:そうか。デカイ、マジックペンをくれ。分かったか?/ジョディー:なに?/ヴィンセント:マジック・マーカーだ!フェルト・ペンだよ!でかい黒いマジックペンよこせって!/ランス:チクショウ/ヴィンセント:早くしろよ/ランス:よし、よし、準備できた。家に帰ったミアとヴィンセントは、お互い今晩の事は秘密にしようと約束する。
ヴィンセント:早くしろよ、早く。/ランス:よし、じゃあ打て。/ヴィンセント:イヤイヤお前が打て。/ランス:お前が打て。/ヴィンセント:お前が打て。/ランス:お前が打て。/ヴィンセント:打ったことないんだ!/ランス:俺だってない。お前がここに連れてきた女だ、お前が打て!逆の立場だったら俺が打ってやる!/ヴィンセント:よこしやがれ!どうするんだ?/ランス:心臓にアドレナリンを打つんだが、肋骨があるだから、ここにグサっと深く刺すんだ。/ヴィンセント:3回?/ランス:イヤイヤ、1ッ回で心臓に届くように深く刺すんだ。届いたらポンプを押す。/ヴィンセント:分かった。それでどうなる。/ランス:おれ自身興味深いな。/ヴィンセント:フザケテんのか!殺しちま−/ランス:イヤイヤ、それで意識が戻る。/ヴィンセント:よし三つ数えろ。準備いいか。1、2、3/ランス:大丈夫か?なんとか(サムシング)言ってくれ。/ミア:サムシング・・・・/ジョディー:そうとうぶっ飛んでたね。/ランス:まったく。
金時計
TVの前に座る一人の少年。
その少年の元をヴェトナム帰りの軍人クーンツ大尉 (クリストファー・ウォーケン)が訪ねた。
大尉は、少年の父はベトナムの収容所で命を落としたと語った。
その収容所に大尉も一緒にいた。少年の父は、家族伝来の金の時計を、敵に悟られないように5年間にわたって尻の穴に隠した。
そして、少年の父が死んでからはクーンツ大尉が尻の穴に隠し続けたと話した。
そして今この時計を君に渡すと・・・・・・
その少年の日の夢から覚めたのは、ボクサーのブッチだった。
ブッチは、犯罪組織のボスのマーセルスと八百長の約束をしていたが、裏切り勝利した。
そして、弟と共謀してボクシング賭博で大金をせしめた。
試合後、すぐさまブッチは逃走し、恋人のファビアンとモーテルで落ち合った。
そして、街を出ようとするが、父親の形見の金時計をファビアンがアパートに置き忘れて来たことに気付く。
ブッチは危険を承知でアパートに戻り、金時計を手にした。
しかし部屋には見張りのビンセントがトイレにいた。
ブッチはヴィンセントを射殺した。
部屋からファビアンの待つモーテルへ向かう途中、横断歩道を通りがかったマーセルスと鉢合わせした。
ブッチはフマーセルスを車で轢き、自身も車を暴走・激突させ負傷する。
マーセルス対ブッチ
【意訳】マーセルス:このクソ野郎。/野次馬:なんてこと。彼死んでる?/野次馬:もし必要なら法廷で証言するわ。アンナ酔っ払い運転するなんて。あなたにブつけた人は衝突した車の中よ。/マーセルス:誰/野次馬:彼よ/マーセルス:あの野郎。/質屋男:何か用かい。/ブッチ:うるせぇ。/質屋男:ちょっと待て、ウチに何の用だ。
ブッチ:オメエのプライドも傷ついたか!ザマアミロ。/マーセルス:殺せ。/ブッチ:どっちかが死ぬんだ。その頭を吹き飛ばす。/マーセルス:二人とも動くな。/ブッチ:ミスター、アンタに関係ない話だ。/質屋男:関係なくない。銃を捨てろ。銃を捨てろ。黒人から足を下ろし、手を頭の上で組んでこっちに来い。/ブッチ:この男に殺される。/質屋男:黙れ。言う通りにしろ。
質屋の男は、ブッチとマーセルスの自由を奪った。
質屋の店員は男色の性的嗜好を持ち、質屋の地下に監禁された二人は、男色の餌食として捕えられたのだ。
質屋の男は相棒の保安官ゼット()を呼び寄せ、地下の檻に入れられたラバー・スーツの男を見張りに残し、マーセルスを先にレイプした。
一人残されたブッチは、縄をほどきラバー・スーツの男を殴り倒した。
店を出ようとして、ブッチは思い返して日本刀を持ち地下室にとって返した。
地下室に戻ると、質屋の男を斬った。
マーセルスの恩返し
【意訳】ブッチ:銃が欲しいかゼット。やれよ、取って見ろ。取れよ。ほら取れよ。/マーセルス:そこをどけ。ブッチ。/ブッチ:お前大丈夫か?/マーセルス:ダイジョブじやねえ。犯されて大丈夫なわけねえ。/ブッチ:今どうする?/マーセルス:今どうするか?どうするか言おう二人ばかり腕っ節の強い手下をここに呼ぶ。ペンチと溶接トーチと一緒に。聞いてるかこのバカ野郎。前をふっとばし、次はケツだ。/ブッチ:俺とアンタの件は。/マーセルス:そっちか。お前と俺との間の事な。俺とお前との間のことは、もうチャラだ。/ブッチ:チャラ。/マーセルス:ああチャラ。
マーセルスは、八百長の件は不問にすると言った。
その代り、レイプされたことは絶対口外しないで、街からすぐ出ていけと告げられた。
ブッチはファビアンとともに街を出る。
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『パルプ・フィクション』 |
ヴィンセント・ベガ (ジョン・トラボルタ)/ジュールス・ウィンフィールド (サミュエル・L・ジャクソン)/ミア・ウォレス (ユマ・サーマン)/ブッチ・クリッジ (ブルース・ウィリス)/ファビアン (マリア・デ・メディロス)/マーセルス・ウォレス (ヴィング・レイムス)/マーヴィン (フィル・ラマール)/パンプキン (ティム・ロス)/ハニー・バニー (アマンダ・プラマー)/ランス (エリック・ストルツ)/ジョディ (ロザンナ・アークエット)/ジミー (クエンティン・タランティーノ)/ザ・ウルフ (ハーヴェイ・カイテル)/クーンツ大尉 (クリストファー・ウォーケン)/バディ・ホリー (スティーヴ・ブシェミ)
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どうも〜ありがとうございます(^^)これは傑作ですよね〜
ホントに何回見ても発見がある、良い映画です。
感想編で書きますけど、カンヌの授賞式でこんな映画クソだと叫んだ人がいたようです。私とは感性が違うなと思いました・・・・
たまにはこういう事があっても良いですよね。
テンポも音楽もキャストもストーリーも良いですよね。けっこう好きな作品です。タランティーノ映画でトップの出来ではないでしょうか?
ありがとうございます(^^)スミマセン古い映画ばかりで(笑)
有名映画を取り上げるべきだと反省しております。この映画は20世紀最高の映画の中の一本だと思っています・・・・
最近はネタバレとか、結末とか、絡みずらい記事が増えたと申し訳なく思っています。
仕事もお忙しいでしょうし、お暇な時読んでいただければ感謝いたします(^^)
Twitter いごっそうさんの過去記事も上げさせていただきますが、悪しからずご了承くださいm(__)m