2017年05月12日

1990年開催・第62回アカデミー賞/スピーチ和訳/受賞式・全作品・ノミネート作品紹介

1990年開催・第62回アカデミー賞・授賞式


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1989年の公開映画を対象にした、第62回アカデミー賞は1990年3月26日にロサンゼルスのドロシー・チャンドラー・パビリオンを会場として開催されました。
1989年はベルリンの壁が崩壊するなど、戦後東西冷戦構造が崩れた、まさに歴史の転換期でした。
映画では『ドライビング Miss デイジー』が9部門にノミネートされ、作品賞を始めとする4部門で輝きました。また、ジェシカ・タンディは80才という最高齢のオスカー受賞者となりました。
更に日本の黒澤明監督が特別栄誉賞に輝いています。

当ブログ関連レビュー :『ドライビング Miss デイジー』
モーガンフリーマンとジェシカ・タンディーの演技合戦・アメリカの軌跡

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1990年アカデミー賞・レッドカーペットシーン

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アカデミーの会長であるカール・マルデンの挨拶が5分ぐらいから。
【大意】世界が一つになるという夢が達成された。(ベルリンの壁崩壊)このパヴィリオンから東西南北に衛星で放映される。オスカー授与式は自分の経験から本当にドキドキする。20世紀の100年は映画の世紀だった。言葉や政治体制を越えて人間性を共有した。世界は狭くなり、衛星でモスクワ北京ニューデリーとつながっている。何て世界でしょう。今日はお祝いです楽しんで下さい。

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1990年アカデミー賞・司会者ビリー・クリスタル

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ビリー・クリスタル(Billy Crystal、1948年3月14日 - )は、アメリカ合衆国出身の俳優、コメディアン。
kinmel.jpgニューヨーク州ロングアイランドでロシア系、ウクライナ系のユダヤ人の血を引く両親の元に生まれた。
当初はスタンダップ・コメディアンとして活躍し、その後人気番組である『サタデー・ナイト・ライブ』へ出演し全国的な人気を博す。これまで6回エミー賞を受賞している。また、1978年に『Rabbit Test』で映画デビューし、『恋人たちの予感』でスクリーンでも知名度は飛躍。『シティ・スリッカーズ』など数々の映画にも出演。また、映画作品の監督やプロデュースなども行う。
スタンダップ・コメディの経験を生かし、アカデミー賞の司会を1990年、1991年、1992年、1993年、1997年、1998年、2000年、2004年と2012年の9回担当した。(wikipediaより)


またこの年は映画生誕100年ということで、授賞式のオープニングに特別に編集した映像が流れた。
「映画100年」

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1990年アカデミー賞・各賞結果

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1990年アカデミー賞・助演男優賞スピーチ

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プレゼンターはジーナ・デイビス。
ノミネート者を発表
ダニー・アイエロ(ドゥ・ザ・ライト・シング)/ダン・エイクロイド(ドライビング・MISS・デイジー)/マーロン・ブランド(白く渇いた季節)/マーティン・ランドー(ウディ・アレンの重罪と軽罪)/デンゼル・ワシントン(グローリー)
受賞者はデンゼル・ワシントン
【デンゼル・ワシントン 受賞スピーチ・意訳】
ああ、神よありがとう。コレを読ませてもらいます。ああ、45秒、そう。
私はアカデミー協会に感謝します。エド・ズィック、フレディーフィールズに感謝します。素晴らしい仕事をしてくれた。この年の最後に残ったベスト5の1つの作品を作ってくれた。私は友人とマネージャー、フロ・アレンに感謝します。素晴らしいエド・リマート。そしてトッド・スミスとジョージ・フリーマン。そして神のご祝福を、我が母に。愛する、美しい妻パウレッタと子供たち。私の息子は、私にこれの粘土細工を作ってくれると言いました。今私は彼のための見本を得ました。私は、エージェンとに感謝します、“遅い”ルース・アロンソン、私を信じてくれた。私は54th(南北戦争の部隊名)に敬意を払いたい。黒い兵士はこの国を自由にするのを助けてくれた。神に感謝します。有難う。

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1990年アカデミー賞・助演女優賞スピーチ

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プレゼンターはケビン・クライン
ノミネート者を紹介。
ブレンダ・フリッカー(マイ・レフトフット)/アンジェリカ・ヒューストン( 敵、ある愛の物語)/レナ・オリン(敵、ある愛の物語)/ジュリア・ロバーツ(マグノリアの花たち)/ダイアン・ウィースト(バックマン家の人々)
受賞者はブレンダ・フリッカー。
【ブレンダ・フリッカー受賞スピーチ・意訳】
これは信じられない。私は個人的にBina、DesとEamon Burkeに感謝します。
そして、“マイ・レフト・フット”の為に働いた、愛と愉快と仕事熱心な雰囲気を作ってくれた、全ての撮影メンバーに感謝します。私はクリスティー・ブラウンが正に生きていてくれた事に感謝します。ミセス・ブラウンとその母に感謝します。他でもない、1人で22回出産したこの人のおかげです。私はJim SheridanとShane Connaughtonに感謝します。かつてこれほど感情移入できた脚本はありません。私はプロデューサーのNoel Pearsonに感謝します。そして、最も素晴らしい監督である Jim Sheridan。そして、アカデミー会員の皆さん
。アイルランドに帰るのにこれほど誇らしい物を頂けて、感謝します。

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1990年アカデミー賞・監督賞スピーチ

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プレゼンターはマーティン・スコセッシ、ロバート・デニーロ
ノミネート者を紹介。

オリバー・ストーン(7月4日に生まれて)/ウッディ・アレン(ウディ・アレンの重罪と軽罪)/ピーター・ウィアー(いまを生きる)/ケネス・ブラナー(ヘンリー五世)/ジム・シェリダン(マイ・レフトフット)

受賞者は。オリバー・ストーン(7月4日に生まれて)
【オリバー・ストーン受賞スピーチ・意訳】
私は深い感謝を申し上げます。ある人たちの言う、ヴェトナムがまだ終わっていないという主張に同意していただいた事に。しかしベトナムとは世界を覆い続ける、人間と同時に生まれた病で他者を武力で脅し征服しようという心理状態だった。今夜多くの感謝を捧げたい。ロン・コヴィックの大きな心に。そしてトム・クルーズに、ロンの夢を実現した。そして偉大な脇役達へ、実際、それは言葉で報いれないほどです。決して失敗しないスタッフへ(以下名前を連呼)そしてエリザベス。「naijo no ko=内助の功」。今夜に感謝します。

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1990年アカデミー賞・主演男優賞スピーチ

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プレゼンターはジュディー・フォスター
ノミネート者を紹介。
ケネス・ブラナー(ヘンリー五世)/トム・クルーズ(7月4日に生まれて)/ダニエル・デイ=ルイス(マイ・レフトフット)/モーガン・フリーマン(ドライビング・MISS・デイジー)/ロビン・ウィリアムズ(いまを生きる)
受賞者は。ダニエル・デイ=ルイス(マイ・レフトフット)
【ダニエル・デイ=ルイス受賞スピーチ・意訳】
あなたがたは、まさにダブリンの週末に、1つの地獄を私にくれました(地元の受賞パーティーの意)。私はクリスティーの生涯を、若く驚くべき才能を持ったヒュー・オコーナーと共有しました。しかしこの映画に関わったすべての人々、この映画に費やした全ての情熱、この映画に必要とされた全ての強さ、我々が理解したすべての喜びは、クリスティー・ブラウン(映画の実在モデルの名前)から生まれました。彼が生きるにあたって必要としたのは、彼が発する小さな励ましの声だけでした。今、彼にはもう少し大きい声が必要でしょう。そしてこの名誉を下さって私は本当に皆さんに感謝しています。クリスティが刻んだ軌跡を、この賞で励ましてくれた。本当にどうもありがとうございます。


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1990年アカデミー賞・主演女優賞スピーチ

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プレゼンターはグレゴリーペック
ノミネート者を紹介。
イザベル・アジャーニ(カミーユ・クローデル)/ポーリーン・コリンズ(旅する女シャーリー・バレンタイン)/ジェシカ・ラング(ミュージックボックス)/ミシェル・ファイファー(恋のゆくえファビュラス・ベイカー・ボーイズ)/ジェシカ・タンディ(ドライビング・MISS・デイジー)
受賞者は。
【ジェシカ・タンディ受賞スピーチ・意訳】
私は100万年たっても、ここに立つとは思っていませんでした。これは奇跡です。そして、私はこの素晴らしいチャンスを与えてくれた、幸運の星とリチャードとリリー・ザナックに感謝します。そしてまた、特に申し上げたいのが、最も忘れられている男、我が監督ブルース・ベレスフォード。出演者は私にとって、素晴らしい、幸せな家族となりました。毎日仕事に行くのが本当に楽しかった。そして、サム・コーン、私の面倒を本当によく見てくれます。ありがとう。アカデミー協会へも、全ての人へ。私はこのうえなく幸せです!

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1990年アカデミー賞・作品賞スピーチ

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プレゼンターはジャック・ニコルソンとウォーレン・ベイテイ
ノミネート者を紹介。
7月4日に生まれて/いまを生きる/ドライビング・MISS・デイジー/フィールド・オブ・ドリームス/マイ・レフトフット
受賞者は。ドライビング・MISS・デイジー
【D.ザナック受賞スピーチ・意訳】
D.ザナック:アカデミー協会に感謝します。我々がここに上がっている、簡潔で唯一の理由は、はブルース・ベレスフォードが輝かしい監督だからです。それは本当に単純です。我々の永遠の感謝をブルースとアルフレッド・ウーリーに。彼の知恵と愛の言葉が皆に届いた。我々の感謝を偉大な出演者に。ジェシカ、モーガン、ダニー、そしてほかの皆へ。我々の感謝を偉大なスタッフに。ここだけではなく、アトランタにいるの皆も含めて。この製作の初期に非常に助けてくれた、デイビッド・ブラウンに礼を言います。そして、我々の友であり同僚の、この計画の最初から大いなる信頼をよせてくれた、ジェリー・ペレンチオに。
リリ・フィニー・ザナック:私はワーナー・ブラザーズの人々に感謝したいです。我々の世話をしてくれたのは、アリン・スチュワートとジェーク・エバーツに感謝したいです。そして(名前を連呼)のロンドンのマジェスティックのグループに感謝します。そして、ルーニー・シャセンに感謝したいです。そして、私はこの二か月で、それ以外のすべての時間より信心深くなりました。そして私は、アカデミー協会に、私達に名誉を授けてくれ、私の母に自慢の機会をくれて感謝します。

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1990年アカデミー名誉賞・黒澤監督特別栄誉賞スピーチ

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プレゼンターはスティーブン・スピルバーグとジョージ・ルーカス

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1990年アカデミー賞・各賞結果

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賞名受賞ノミネート
脚本賞トム・シュルマン(いまを生きる) ウッディ・アレン(ウディ・アレンの重罪と軽罪)/スパイク・リー(ドゥ・ザ・ライト・シング)/スティーブン・ソダーバーグ(セックスと嘘とビデオテープ)/ノーラ・エフロン(恋人たちの予感)
脚色賞アルフレッド・ウーリー(ドライビング・MISS・デイジー)オリバー・ストーン、ロン・コビック(7月4日に生まれて)/アルフレッド・ウーリー(ドライビング・MISS・デイジー)/ロジャー・L・サイモン、ポール・マザースキー(敵、ある愛の物語)/フィル・アルデン・ロビンソン(フィールド・オブ・ドリームス)/ジム・シェリダン、シェーン・コノートン(マイ・レフトフット)
外国語映画賞ニュー・シネマ・パラダイス(イタリア)カミーユ・クローデル(フランス)/モントリオールのジーザス(カナダ)/追想のワルツ(デンマーク)/いつでも夢を(プエルトリコ)
撮影賞フレディ・フランシス(グローリー)ミカエル・サロモン(アビス)/ハスケル・ウェクスラー(ブレイズ)/ロバート・リチャードソン(7月4日に生まれて)/ミヒャエル・バルハウス(恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ)
作曲賞アラン・メンケン(リトル・マーメイド)ジョン・ウィリアムズ(7月4日に生まれて)/デイブ・グルーシン(恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ)/ジェームズ・ホーナー(フィールド・オブ・ドリームス)/ジョン・ウィリアムズ(インディ・ジョーンズ 最後の聖戦)
歌曲賞“Under The Sea”(リトル・マーメイド)“After All”(ワン・モア・タイム)/“The Girl Who Used To Be Me”(旅する女 シャーリー・バレンタイン)/“I Love To See You Smile”(バックマン家の人々)/“Kiss The Girl”(リトル・マーメイド)
美術賞バットマンアビス/バロン/バットマン/ドライビング・MISS・デイジー/グローリー
衣装デザイン賞フィリス・ダルトン(ヘンリー五世)ガブリエラ・ペスクッチ(バロン)/エリザベス・マクブライド(ドライビング・MISS・デイジー)/ジョー・I・トンプキンス(ハーレム・ナイト)/フィリス・ダルトン(ヘンリー五世)/テオドール・ピステック(恋の掟)
視覚効果賞アビスアビス/バロン/7月4日に生まれて/
音響賞グローリーブラック・レイン/7月4日に生まれて/グローリー/インディ・ジョーンズ 最後の聖戦
音響効果編集賞インディ・ジョーンズ 最後の聖戦ブラック・レイン /リーサル・ウェポン2 炎の約束
編集賞デビッド・ブレナー、ジョー・ハッシング(7月4日に生まれて)ノエル・ボワソン(子熊物語)/デビッド・ブレナー、マーク・ワーナー(ドライビング・MISS・デイジー)/ウィリアム・スタインカンプ(恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ)/スティーブン・ローゼンブラム(グローリー)
ドキュメンタリー長編賞Common Threads: Stories from the QuiltAdam Clayton Powell/Crack USA: County under Siege/宇宙へのフロンティア/Super Chief: The Life and Legacy of Earl Warren
ドキュメンタリー短編賞The Johnstown FloodFine Food, Fine Pastries, Open 6 to 9/Yad Vashem: Preserving the Past to Ensure the Future
短編実写賞Work ExperienceAmazon Diary/The Childeater
短編アニメ賞BalanceThe Cow/The Hill Farm

当ブログ関連レビュー :『ニュー・シネマ・パラダイス』
イタリアン・ノスタルジア/映画の花束

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音楽パフォーマンス:ダイアナ・ロス

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プレゼンターはミッシェル・ファイファー:
一晩中地球規模で祝ってきました。地球上は大変距離があるが、映画はそれを近づけてくれて、人生の過去とつながり、穏やかにしてくれる。私の大好きな一曲です。
オズの魔法使いから『虹のかなたへ』



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posted by ヒラヒ at 17:54| Comment(4) | TrackBack(0) | アカデミー賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは( ̄▽ ̄)ウディ・アレン「重罪と軽罪」だと💦観たい!「ドゥ・ザ・ライト・シング」って観たけどそんなにすごい作品だったとは(笑)トム・ハンクスさんの若い頃って息子そっくりですね(笑)華やかですね〜
Posted by ともちん at 2017年05月12日 20:19
>ともちんさん
いらっしゃい(^^)ありがとうございますm(__)mウディ・アレン「重罪と軽罪」ウッデイらしいでした(^^;個人的には、モーガンフリーマンが取れなかったのが残念です・・・・しかし『マイレフトフット』のダニエル・ディ・ルイスはこれでもか演技でしたm(__)m
Posted by ヒラヒ・S at 2017年05月12日 20:48
昨日かなりデザイン崩れとるなあと思いましたが、今朝は直っていますね。ニュー・シネマ・パラダイスの頃なんすね〜。
Posted by いごっそう612 at 2017年05月13日 05:56
>いごっそう612さん
ありがとうございます(^^)スマホが良く判らないんです。見やすくと思いtable タグを使いだしたのが良くなかったようです。ご指摘貴重で助かっています。ニュー・シネマ・パラダイスの頃なんです〜。あっという間ですね~
Posted by ヒラヒ・S at 2017年05月13日 15:11
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