原題 GHOST IN THE SHELL 製作国 アメリカ 製作年 2017/上映時間 120分 監督 ルパート・サンダース 脚本 ウィリアム・ウィーラー 原作 士郎正宗 |
評価:★★★ 3.0点
なかなか評価が分かれている印象ですが、この映画のビジュアルのクオリティーは一見の価値があると思います。
また、この実写版だけのオリジナル・ストーリー部分こそが、個人的にはこの映画の最も心動かされるシーンでした。
『ゴースト・イン・ザ・シェル』予告動画 |
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以降の文章には 『ゴースト・イン・ザ・シェル』ネタバレが有りますご注意ください。 |
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(ストーリーから)
鍵のある部屋に行くと、そこには見覚えのある猫がいて、一人の女性(桃井かおり)がいた。

その女性は少佐を見ると部屋に招き入れた。
彼女が語るには、モトコという娘がいて、一年前に警察から連絡が有り死んだと告げられたことを語った。
少佐は自分がそのモトコだと確信した。
そして去ろうとする少佐に、その部屋の女性は必ずまた来てねと言った。
少佐は荒巻に自分の知った事実を報告した。
自分の記憶が作られたもので、ハンカの計画によってクゼのような多くの犠牲者が出たと。
それはハンカの社長カッターが行った犯罪であると。
荒巻はカッターに責任を取らせることを決断し、首相官邸に報告に向かった。
少佐はクゼを探しバイクで疾走する。

カッターは自分が窮地に立ったことを知って、荒巻をハンカ防衛隊に襲わせた。
しかし荒巻の手で返り討ちにあい、更に荒巻は9課全員に警戒を呼び掛けたので、ハンカの手の者は全て撃退された。
少佐は古びた倉庫に来た。
そこででモトコが連れ去られる光景が脳裏に浮かび上がった。
そしてカッターと自分がここにいて、ハンカによって拉致された記憶が蘇った。
そして、少佐=モトコは、カッターがヒデオだと思い出した。
そして、カッター=ヒデオは自分と共にネット世界に転移し、ハンカに復讐しようと言った。
そのとき二人を閃光が包んだ。
カッターが戦車で攻撃を始めたのだった。


クゼ=ヒデオは下半身を喪い、モトコも損傷し動けなくなる。
クゼ=ヒデオは戦車の砲撃により消滅した。
少佐に戦車の照準が向けられたとき、9課の攻撃により戦車は破壊された。
ガトーが駆け寄り助け、本当の名前はと尋ねた。
少佐はモトコと答えた。
荒巻はカッター社長を、国家反逆罪で射殺した。
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『ゴースト・イン・ザ・シェル』ラスト |
少佐は、モトコの墓の前にいた。
そこにモトコの母が来る。
少佐はもうここに来る必要はないと、その母に告げ二人は抱き合った。そして昼、ビルの屋上に少佐がいた。
荒巻の声が告げる「事件はお前にまかせる。」
少佐は事件に向けダイブした。
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『ゴースト・イン・ザ・シェル』結末感想 |
この映画で最もユニーク性、 センスオブワンダーを感じたのは、少佐が母を訪ねたシーンだった。

かつてSF映画で、ここまでウェットな情緒性を持った表現が、あったろうか?
しかもその情緒性の強さは、明らかに日本的な土着性を伴っているもので、この映画の人工物に変容し、ネットに一体化していく人間達が、真に戻るべきアイデンティティーを示した名シーンだったと思う。
そして明らかに、これは実写で、桃井かおりという生身の俳優の繊細な演技があったからこその、リアリティーのある表現だと思った。
オープニングセレモニー:桃井かおりとスカーレット・ヨハンソンの絆
つまりは、実写にする際の本来の方向性は生身の人間、天然自然の景観の持つ説得力こそをいかに活かすかが重要なのだろう。

逆に言えばCGが作品のスペクタクルを決め、収益に直結するのだとしても、だからこそ「実写部分=現実の要素」が作品の質を決めるのだと思える。
そういう意味では、今回の映画で垣間見えた、ネット社会における「現実=リアリティー」を、次の機会があるのならばぜひ描いてもらいたい。
それが出来る監督だと思うからこそ、その伸びシロを見越して、今回は評価★3を付けさせて頂いた。
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クリステン・スチュワートと浮気で干されていた監督ですよね?
腕はいいんでしょうが、あのあと『スノーホワイト』続編は散々でしたね。ああいう間違いをしないように復活を願いたいですね。
ありがとうございます(^^)あっ!あの監督ですか!?じゃ〜私の気の迷いかもしれません(^^;
ヴィジュアルの作りこみのレベルと、イメージの構築力は高かったと思いましたm(__)m
どうも〜ありがとうございます(^^)確かにボディスーツは無理ありますね〜(笑)ブラックにするとガンツ?になるような(笑)桃井かおりが良い演技でしたm(__)m。