ぼくのエリ200歳の少女(ストーリー・あらすじ 編)
監督 トーマス・アルフレッドソン 脚本 ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト 原題 Lat den ratte komma in 英語題 LET THE RIGHT ONE IN 製作国 スウェーデン 製作年2008/115分 |
評価:★★★★ 4.0点
このスェーデン映画は、漫画『ポーの一族』のようにも、また映画『小さな恋のメロディー』のようにも見える、初々しさとリリカルな詩情が感じられるヴァンパイア映画です。
しかしこの繊細な映画は、ただ美しく可憐なだけではない、深く封された意味が隠されていると思うのです。
<『ぼくのエリ200歳の少女』あらすじ>
ストックホルムの夜、上半身裸で12歳の少年オスカー(カーレ・ヘーデブラント)はナイフを持ち窓から外を見つめている。
そこに一台のタクシーが止まり、初老の男ハカン(パー・ラグナル)と黒髪の少女エリ(リーナ・レアンデション)が現れ、少年のアパートの隣人となる。
郊外で母親と2人で暮らすオスカーは、学校に行くといつものように級友からの苛めに遭った。
隣家に越してきた初老の男ハカンは、ポリタンクを持ち外に出ると雑木林で出会った男を殺し、木に吊るすと血を絞ろうとするが、しかし人が来て、逃げ出した。
少年は学校で苛められたうっぷんを、ナイフで木を刺すことで紛らわせている。
その後ろにいつの間にか黒髪の少女が立っていた。
少女は「友達になりましょう」といった。
ハカンの引き起こした事件は、猟奇殺人として喧伝され、街の人々は不安に包まれていた。
夜、再びオスカーの前に現れた少女の顔は悲しげで、異臭を漂わせていた。
オスカーはそんな彼女に、ルービックキューブを渡した。
その晩、近所のレストランで食事を終え帰る、ロシア人グループの一人が襲われた。血だらけの現場で目撃者は被害者と子供がいたと言った。
翌晩エリは「今日は臭くない」と言いながらオスカーの前に現れた。
2人の間で、モールス信号で会話する約束をする。少女は誕生日を知らず、年齢もたぶん12歳と曖昧に答えた。
オスカーは、プレゼントも貰った事が無いんだと、ルービックキューブを贈った。
学校の放課後、また苛められたオスカーは顔に傷を作る。
もうたくさんだと思いながらも、母親には石で転んだと誤魔化した。
しかし夜、いつもの庭であったエリは苛めだと気付いた。
そして、勇気をもって、やり返しなさい。
私が助けてあげると言った。
オスカーは強くなりたいと願い、学校のジムに通いだした。
そんなある晩、エリと暮らす男ハカンは、もう自分はいつ捕まるか判らないと嘆いた。
それを聴いたエリは「あなたじゃない方が良いかもね」と言う。
男は、誰か代わりがいるのか、今夜はオスカーと会わないでくれと訴えた。
そして、血を集めるため学校のジムに忍び込んだ。
しかし、犠牲者を逆さ吊りにし血を取ろうとして、見つかってしまう。
男は、自らの顔に硫酸をかけ身元が分からないようにし、病院に担ぎ込まれた。
その病院の7階の窓の外にエリが現れた。
ハカンに窓を開けさせ、その首に噛みつくと地上へと落した。
そして、その後エリはオスカーの部屋を訪ね、オスカーに目を閉じさせ血だらけの顔で、はだかのままベッドに入った。
オスカーはエリに恋人同士になろうと言った。
オスカーとエリのベッドでの会話
エリ:オスカー入っていい?/エリ:私を見ないで/エリ:でも、私が入るにはあなたの許可がいるの。/オスカー:入っていいよ。/エリ:眼を閉じて/オスカー:どうやって入ったの?/エリ:飛んで。/オスカー:ああ、そう。何も着ていないの。氷みたいに冷たい。/エリ:ゴメン。迷惑だった?/オスカー:いや。/エリ:大きな 大きな ブタの声。指を何本もいでやろうか?/オスカー:エリ。僕と付き合わない?/エリ:どういう意味。/オスカー:そう…僕の彼女になってくれるかなって?/エリ:オスカー、私女の子じゃない。/オスカー:そう…でも恋人になって欲しいんだ、どう?/エリ:他の人と同じことはできないのよいいの?/オスカー:いいよ。/エリ:恋人になったら、なにか特別なことがあるの?/オスカー:ないよ。/エリ:何も変わらないのよ?/オスカー:いいよ。/エリ:じゃあ恋人になりましょ。あなたと私。/オスカー:ほんと?よかった。
オスカーはエリと恋人同士になった。
学校の校外授業で、苛められそうになったオスカーは苛めの首謀者に逆襲し、怪我を負わせる。
自宅に帰ると怒る母親を無視して、オスカーは復讐した事をエリに伝えた。
おめでとうと言うエリに紅潮した顔で“血の契約”だと手をナイフで切り、血をしたたらせた。
瞬間エリは、床に落ちた血を啜り、その顔が一瞬老婆に見えた。
近所のロシア人のグループで、またジーニャという女性が襲われた。今回は命を奪われる前に、助けが来た。襲ったのはエリだった。
しかし、襲われたジーニャは咬まれた後の血が止まらず、衰弱し続けた。
そして、ある日、太陽の光を浴びて燃えて消えた。
エリは、自分の部屋にオスカーを招じ入れた。
オスカーは、部屋の中で、年代物の美術品やアクセサリーを見た。
エリは、200年もの間各地を転々として生き血を啜ってきたヴァンパイアだったと語った。
オスカーは帰るといい部屋を後にした。
あくる晩、エリは再びオスカーを訪ねた。
オスカーの部屋を訪ねるエリ
エリ:どうも/オスカー:やあ/エリ:入れてくれないの/オスカー:入れなかったらどうなるの?もしどこにも行けなかったらどうなるの?他に入る方法がある?コイ、コイ、コイ。(血を流すエリ)/オスカー:やめろ!入っていいから!君は誰だ…
意地悪をするオスカーに、エリはその顔と体から血を湧き出した。
エリは「あなたが好きよ」と言い、
「どこを見てるの」と言った。
オスカーは「僕は人を殺さない」と言った。
エリは「でもそうしたいんでしょ」「私を少し感じて」と言い、そして二人はキスをする。
血だらけの服を着替える時見えた、エリの裸体の性器は去勢されていた。
そして翌日、ロシア人ジーニャの夫が復讐に現れ、エリはオスカーの助けを受けて、返り討ちにした。
しかし、自分の部屋で起きた事件に、街から去らねばならなくなる。
エリはオスカーの前から去った。
そんな、失意のオスカーの前に、苛めの首謀者の兄が復讐のため現れた。
彼は、プールに入ったオスカーにナイフを突きつけて、三分間水に潜れと命令した。
出来なければ、眼をくり抜き、耳を削ぐと・・・・・・・・・・・・・・
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『ぼくのエリ200歳の少女』予告
アメリカ版リメイク映画『モールス』予告編
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モールスもすきだけどこっちの方ができは良いかな?
ありがとうございます(^^)モールスと同じ映画です〜でも、モールス見てないという・・・・・モールスも観たいです♪
ありがとうございます(^^)静かな、詩情がある良い映画でした〜
実はモールスの方は見てないという・・・・見ます(TT)