評価(お嬢様方用) :★★★★★ 5.0点
評価(奥様方用) :★★★★ 4.0点
評価(坊ちゃんども):★★ 2.0点
世界的大ヒットアニメ、大ディズニーの輝ける王冠「プリンセス・シリーズ」の栄光を見事に継承したこの作品は、完璧なマーケティングによるプロフェショナルな一本だと感じます。
その見事な作りこみは一見の価値があると思います・・・・・
<アナと雪の女王あらすじ>
アレンデール王国の王女姉のエルサと妹のアナは、王家の美しい姉妹。しかし、エルサは触れたものを凍らせる魔法の力を持って生まれていた。8歳の時、妹のアナと魔法で遊んでいて誤ってアナを傷つけ、こん睡状態にさせてしまう。王と妃はトロールの力を借りアナは回復するが、エルサの魔法に関する記憶をアナは失う。
エルサは触れるものを凍らせる“禁断の力”が発現しないように、部屋に閉じこもっていたが、エルサは女王としての即位式に出席せざるを得なくなった。一方アナは久しぶりの開放感にウキウキし、隣国の王子ハンスと出会って恋に落ち結婚の約束もした。姉エルサは反対し、思わず人々の前で魔法を暴発させ、王国を冬に変えてしまった。エルサは山に籠もり氷の城を建て、自分を開放し独りで生きていく決意をし“雪の女王”となる。
行方を絶った姉と王国を救うため、山男クリストフとトナカイのスヴェン、“夏に憧れる雪だるま”オラフと共に雪山の奥深くへエルサを探し旅に出るアナ。アナはついにエルサと対面し帰ってくるように迫るが、拒否され、さらに氷で傷つけられてしまう。その魔法を溶かすのはエルサ自身にも不可能で、その解除方法は“真実の愛”だけだった。それを知ったクリストフは城に戻り隣国の王子ハンスに事情を話し彼のキスを求めるが・・・・・・・・・世界を救うことができるのか?引き裂かれた姉妹の運命は?
(原題FROZEN/アメリカ/製作年2013/上映時間102分/監督クリス・バック 、ジェニファー・リー/脚本ジェニファー・リー/原作アンデルセン:「雪の女王」)<アナと雪の女王出演者>
神田沙也加(アナ)/松たか子(エルサ)/原慎一郎(クリストフ)/ピエール瀧(オラフ)/津田英佑(ハンス王子)/多田野曜平(ウェーゼルトン公爵)/安崎求(パビー)/北川勝博(オーケン)
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アナと雪の女王・感想・解説
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アナと雪の女王・感想・解説
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この映画は世界中で大ヒットして、今さら何を言えばいいのかというぐらいのものですが・・・・・・
まずは、CGによるアニメーションの完成度がスゴイと思いました。
普通CGというと、もともとこの技術自体が嘘を本当に見せるという目的なので、写真のようなリアルな映像をつくってしまい、アニメのファンタジーのイメージにマッチしない事がママあります。
それが、この映画ではイメージ世界とCGのニュアンスというかリアル度のさじ加減というべきか、ホントに完璧だと思いました。
さらに、ディズニー映画は歌がつきものですが、見事に「名曲」を世に送り出したと感心します。
たぶんディズニーメロディーとして100年後も歌われるに違いありません。
松たか子のレリゴーです
そして、最後に感心したのが、このアニメの割り切りの良さでしょうか。
そしてまた、同時にそこはどうなのというのも、割り切りの良さだったりします。
この「割り切り」というのは、ディズニーだけではなく、ハリウッドの映画システム自体の問題でもあるのですが・・・・
例えばハリウッドでは映画を撮るときに、企画段階でどの位の資金を投入して、どの位リターン(回収)出来るかを冷徹に計算します。
そしてその中で、鍵となるのが「ターゲット」と「コンテンツ」です。
つまりどんな客層に、どんな内容を伝えれば、最も効率よく資金回収が可能かの見極めが大事というわけで・・・・
で、この映画です。
ディズニーの伝統的「プリンセス・シリーズ」の一本。
ターゲットはハッキリしています、ローティーンの少女たちです。
そのコンテンツは当然「少女たちが喜ぶもの」に集約されます。
『アナと雪の女王』雪だるまつくろう <八戸弁・南部弁・ver>
それゆえ、「噂ほど面白くないなぁ」なんてお考えの、親御様、特にお父さん、心配ありません。
あなたを喜ばせるために作ってませんから。同様に「ちっともオモシロクね〜じゃん」という、ガキど―失礼、お坊っちゃん達、あなた達は「カーズ」とか「モンスターズインク」を見るように。
これはキミタチのアニメじゃないよ。
そんな、徹底して「少女たちの夢・憧れ」を作り上げるのが、このシリーズです。
嘘だと思ったら少女たちに聞いて見て下さい。ほぼ100%満足と答えるはずです。
しかし、今回はちょっと今までのプリンセスストーリーとは違う「コンテンツ」となっていて、この内容で「大ヒット」したのは、ディズニーの今後に大きな影響が出るほどの大事件じゃないでしょうか。
『アナと雪の女王』生まれてはじめて・大阪弁.Ver
その新しさは―
今までの王子様を待つお姫様という定型にはまっていないということ。
これは、革命的です!
恋らしき風景が出てくるものの、物語の主体は「プリンセスの自主自立」です。ここで言われているのは、もう男なんかに頼らないで!自分で人生に立ち向かいなさい!という檄かと思われます。
上の新機軸に合わせて、必要となったのがプリンセスを二人登場させるという設定だったでしょう。
つまり少女達の自立物語であれば、構造的に正しいストーリーは二人の対立する少女達の問題を描き、それを解消させることでカタルシスに至るという展開でしょう。
この映画で言えば、問題とは「少女が自分らしく在るために孤立してしまうと、周囲の人々を傷つける。」です。
そしてその問題に対する解は「周囲の人々の愛を受け入れれば、自分らしさを失わずに皆幸せになる。」です。
そして、この内容を「王子との愛」を基軸にしてしまえば、「結局、男頼みか」と思われ少女の自立としてのテーマがぼやけてしまうでしょう。
『アナと雪の女王』ピエール瀧が歌う!雪だるまの"オラフ"
以上の結果、プリンセスストーリーとしては初めて「王子」様が不在で、「おとぎ話」の形式から離れた内容になったに違いありません。
しかしこの内容で結果が出たという事は、今や世界中の少女達の夢が「いつか王子様が来て助けてくれる」というものから「自分の力で自分らしく生きるのが大事」という方向にシフトしたことを表しているのでしょう。
ぶっちゃけ、離婚はあるわ、不倫はあるわ「現代のあてにならない恋」に人生賭けられないでしょ?
そんなわけで、この一作によってデイズニープリンセスも「♪わた〜しは自由〜よ〜♪なんで〜もでき〜る〜♪」ということになりましたとさ。
めでたし、めでたし・・・・・かどうかは、今後のディズニー作品次第ですが・・・・・
『アナと雪の女王』Let It Go<25か国語 Ver.>
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以降「アナと雪の女王・ネタバレ」を含みますので、ご注意下さい。
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城に着いたアナは凍った体を溶かすには「真実の愛」が必要だと、ハンスに話し彼のキスを求めるが、途端にハンスの態度は豹変する。
彼は王国を乗っ取るつもりで、アナを選んだと本心を告げる。ハンスは瀕死のアナが死んだと城中に言いふらし、エルサを反逆罪で死刑にすると告げる。オラフの助けで城を抜け出したアナは、ハンスがエルサに剣を振り下ろそうとするのを見て、自らの命を捨ててエルサを助ける。
アナの身体は完全に凍りつき、ハンスの剣を砕き彼を弾き飛ばす。
エルサは氷の彫像と化したアナを抱きしめて泣きじゃくる。そのとき凍りついたアナの身体が元に戻り、「真実の愛」とは姉妹の愛だったということが分かる。
========================================================アナと雪の女王・ラストシーン
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クリストフはアナの恋人になる。
エルサは二度と城の門を閉ざさないと約束し、凍らせた城の広場の地面でアナや国民たちとともに真夏のスケートを楽しんだ。
めでたし・・・・・・・めでたし。
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ありがとうございます(^^)そうはいきません。逆に具合が悪くなりそうです・・・・だんだん慣れてきました(^_^;)
最近のレビュアンさんは一味違う〜!
ブログも色々試してますね!
ユーザーも見やすくて良いと思いいます。
ありがとうございます(^^)おかげさまで、ユーザーの欲しがってる情報を伝えるという、基本を勉強させていただいたような気がしますm(__)m