| 原題 Maleficent 製作国 アメリカ 製作年 2014年 上映時間 97分 監督ロバート・ストロンバーグ 脚本リンダ・ウールヴァートン |
評価:★★★ 3.0点
ディズニーらしい勧善懲悪のファンタジー。
『アリス・イン・ワンダーランド』、『アバター』、『オズ はじまりの戦い』などでプロダクションデザイナーを務めたストロンバーグ監督の映画ということもあって、ファンタジーの世界観が美しいです。
しかしファンタジーというには、アンジェリーナ・ジョリーの実生活の姿が、反映されているような・・・
<目次> |
映画『マレフィセント』ストーリー |
ヘンリー王(ケネス・クラナム)の統治する人間の王国と、妖精の国があった。妖精の国ムーア国に住む妖精少女マレフィセント(幼少期エラ・パーネル/アンジェリーナ・ジョリー)は、人間の少年・ステファン(幼少期トビー・レグボ/シャールト・コプリー)と出会い恋に落ちる。ステファンはマレフィセントの16歳の誕生日に「真実の愛のキス」を捧げる。しかし、妖精の国を征服しようとヘンリー王が戦いを始める。妖精マレフィセントを女王とする妖精の兵士はヘンリー王を返り討ちにした。ヘンリー王は、マレフィセントを殺した者に王女と王座を譲ると宣言した。ステファンは、マレフィセントを薬で眠らせ、殺そうとするが殺しきれず、彼女の翼を切り落とし、殺したと偽わり王座を勝ち取る。
マレフィセントはカラスのディアヴァル(サム・ライリー)を忠実な下僕としステファン王に復讐を誓う。王女オーロラの洗礼式に乗り込み、マレフィセントにはオーロラに「16歳誕生日に糸車に刺され永遠の眠りにつく」という呪いをかけ、その呪いは「真実の愛のキス」によって解かれると告げる。ステファン王はオーロラを城外で身分を隠して養育させるが、オーロラを養育する3人の妖精のお粗末ぶりに、監視していたマレフィセントは自ら育てざるを得なくなる。オーロラ(幼少期エレノア・ワージントン・コックス/エル・ファニング)はマレフィセントを「フェアリーゴッドマザー」として心から慕う。オーロラは、隣国の王子フィリップ(ブレントン・スウェイツ)と出会う。やがて16歳を目前にしたオーロラは、自分の出自と、マレフィセントが呪いをかけたという真実を知り、城へ戻る。ステファン王はマリフィセントを恐れるあまり暴君となり、鉄製の武器を作らせ、マリフィセントの襲撃に備える事に必死だった。そしてついに、オーロラは呪いに囚われ眠りに落ちる。それを知ったマレフィセントは、隣国の王子フィリップのキスで彼女を救えると信じ、彼を城へ連れて行く。しかし、彼のキスは呪いを解けなかった・・・・・・・・・・・彼女達の運命は―
映画『マレフィセント』予告 |
映画『マレフィセント』出演者 |
マレフィセント(アンジェリーナ・ジョリー)/オーロラ(エル・ファニング)/ステファン王(シャールト・コプリー)/フィリップ王子(ブレントン・スウェイツ)/ディアヴァル(サム・ライリー)/ノットグラス(イメルダ・スタウントン)/シスルウィット(ジュノー・テンプル)/フリットル(レスリー・マンヴィル)/子供のマレフィセント(エラ・パーネル)/イソベル・モロイ(松浦愛弓)/子供のステファン(トビー・レグボ、マイケル・ヒギンズ)/幼いオーロラ(ヴィヴィアン・ジョリー=ピット)/子供のオーロラ(エレノア・ワージントン・コックス)/ヘンリー王(ケネス・クラナム)/ヘンリー王の側近(アンガス・ライト)/ウラ女王(ミランダ・リチャードソン)/キンロック王(ピーター・キャパルディ)/大人のオーロラ(声:ジャネット・マクティア)
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映画『マレフィセント』感想 |
この映画のビジュアルは、ディズニー的なファンタジー世界を完璧に表現してさすがです。
アンジェリーナ・ジョリーも人間以外の役が、こんなに良く映えるのだと感心します。
オーロラの誕生会に押しかけるシーン「ウェル、ウェル」
【意訳】マレフィセント:これは、これは、何て豪華な集まりかしら、ステファン王。王族、貴族のお歴々、そして・・・・・馬鹿げて派手なこと。野次馬まで。でも、私に招待状が来ないなんて本当に残念だった。/ステファン王:そちの来るところではない。/マレフィセント:まあ、あなた、これは何て困った状況でしょう。
しかし、この映画の脚本には重大なミスがあると思うのです。
え〜ぶっちゃけ、この映画の敵役、アンジェリーナジョリーを裏切り王座につく悪者が、そんなに悪いやつに見えないんです。
この悪役は、最初アンジェリーナ・ジョリー演じるマレフィセントと恋仲にあって、命をとるのは可哀想で出来ないという優しさがあります。
しかも、旧王を騙して王になってからも、やって来るであろうマレフィセントが恐ろしすぎて、狂ったように武器を作って我が身を守ろうとする狼狽ぶりです。
見ているうちに、こんなに気弱なダメ男を、追い詰めるマレフィセントの方が、えげつなく見えてきました。
この構図は、カカア天下の家庭で夫が、エイヤット反抗しては見たものの、おかぁちゃん本気で怒ってる、ヤバイぞ〜って青く成って、ワタワタしているカンジがして・・・・
そんなこんなで、ど〜も悪役が弱いと、作品も弱くなるという例だと感じました。
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映画『マレフィセント』解説ディズニー映画と女性の自立 |
この映画は女性目線の物語で、現代女性に取ってみれば男達なんて、しょせん、女々しくて弱弱しいド〜〜〜〜しようも無い存在なのかもしれません。
実を言えば、少女達の夢「ディズニープリンセスシリーズ」ですら、すでに男性に人生を預けるなんて無理という、女性自立ストーリーに移行しているのでした・・・・・・・
| 関連レビュー:ありのままの自分を叫ぶお姫様 映画『アナと雪の女王』 世界中で大ヒットのディズニーアニメ ディズニープリンセスの革命 |
この映画も、そんな昨今のディズニーの潮流に乗って女達が、これでもかとばかりに男達を敵に回してシバきます。
この作品に出てくる男は、ダメダメな王様と「真実の愛」を持たない王子という、過去に世界を作ってきた「王=権力」と「白馬の王子=運命の愛」をバッサリ役に立たないカスだと切り捨てます。
そして、マレフィセントの僕(しもべ)としてカラスであり男であるディアヴァルが良い仕事をするのに対し、ステファン王に使える三人の妖精=女性はど〜にも失敗ばかりするのも象徴的です。
つまりは、これは母と娘の物語で、母系社会の復権を主張した、実にフェミニズム主張の映画だと言えそうです。
マレフィセントに見守られるオーロラ
【意訳】
マレフィセント:なんて醜い、あなた醜くて残念に思うわよ。/あんたなんか嫌い。ケダモノ。/カラス:妖精は養育向きじゃないね。(成長して)マレフィセント:あっちに行って、行って、あっち。私子供が嫌いなの。(抱き上げ抱き下ろし)あっち行って、行って、行って。
この赤ちゃん役は、アンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピットの娘、ヴィヴィアン・ジョリー=ピットです。
ステファン王の国は男性社会の象徴で、妖精の国は女性社会を意味しているのかとも思います。
けっきょく男は黙って女性陣に従っているのが一番よろしいという結論かと。
ブッラド・ピットとの離婚騒動も併せて考えると、この映画は実に意味深なような・・・・・・・・・
もうファンタジーじゃないでしょう、コレ?
ラナ・デル・レイ の歌うエンディングソング「Once Upon a Dream−いつか夢で」
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映画『マレフィセント』解説アンジェリーナ・ジョリーの離婚 |
下世話な話で恐縮ですが、この映画が公開された2年後の2016年にアンジ―は俳優のブラッド・ピットとの離婚を正式に申請しています。
その当時の彼女は、ストレスなどから「顔面神経麻痺」や「高血圧」という身体症状を経験したといいますから、その精神的な苦悩の深さがうかがい知れます。
ブラピと『Mr.&Mrs. スミス』の撮影中、2004年に恋に落ちたアンジ―は2011年にブラピと婚約しました。
彼女は父である俳優のジョン・ボイトが浮気を繰り返していた事で、結婚不信に陥っていたようです。(右:ジョン・ボイトと10代のアンジェリーナ・ジョリー)
しかし、2013年にアンジ―が決断して行った乳がんの予防的手術「両乳房切除及び再建」をブラピが支持し献身的に助けた事で絆が深まり、2014年8月23日に結婚式を挙げました。
しかし、ブラピと『マリアンヌ』で共演したフランス女優マリオン・コルティーヤの不倫の疑いを、アンジ―は抱くようになります。
マリオン・コルティーヤは妊娠中で父親はギョーム・カネであり、ブラピとは何もないと釈明する騒動になりました。
しかし、アンジ―は不倫疑惑が消えた後も、ブラピが長男を虐待したとして離婚を求めたのでした。(右:長男マドックスとアンジェリーナ・ジョリー、ブラッド・ピット)
ブラピ側はこれも否定していますが、結局2016年に破局にいたりました・・・・・・・
時系列を追えばこの映画は、ブラピとの結婚を決断する、アンジ―の恋愛関係が良好な時に撮影された作品にも関わらず、その徹底した男性不信の描写に闇の深さを感じます。
個人的な印象を言えば、アンジ―は父に対する不信を引きずり、結婚制度自体を憎んでいたのではないかと、この映画を見て思いました。
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以下の文章には 映画『マレフィセント』ネタバレがあります。 |
(あらすじから)
オーロラはマレフィセントの呪いによって、永遠の眠りについてしまいました・・・・
それはマレフィセントにも解除しようがなく、唯一救われるのは「真実の愛のキス」だけなのです。
けっきょく、王子のキスは「真の愛」を意味しませんでした。
そして、マレフィセントのキスによってオーロラは目を覚まします。<「真実の愛のキス」シーン>
【意訳】妖精:キスして(王子キスする)妖精:ちゃんとキスしたの!本当の愛のキスだと思う。/王子:何をする/妖精:見続ける。本物だと思ったのに・・・/マレフィセント:言ったでしょう。(ベッドの横に立って)あなたに許しを請わない。なぜなら許されざる事をしてしまったから。私は、憎悪と復讐に我を忘れていた。可愛いオーロラ。あなたは私の心を奪った。そして、今、私は永遠にあなたを失いました。私は誓うわ、私が生きている限り、あなたを守る。私は毎日、あなたの笑顔を失ったことを忘れず暮らすわ。(キス)/オーロラ:こんにちは、ゴッドマザー。/マレフィセント:こんにちは美女さん。/ディアヴァル:恋人よりも真実の愛。こうしてマレフィセントは目を覚ましたオーロラと二人妖精の国に帰ろうとします。
映画『マレフィセント』結末・ラスト |
しかしそこに、ブチ切れのステファン王が襲います。
そして、オーロラの働きによって、翼を手にしたマレフィセントは、闘いに勝利します。
そして、妖精の国に帰ったオーロラは、人間界と妖精界を統べる女王になるのでした。
【意訳】(ナレーション:昔マレフィセントがまだ子供で聡明だった。今、それが戻ってきた。しかしそれで終わりではない。)妖精:あそこに彼女が待ってる、急いで、待ってよ!この王冠をかわいいオーロラに献じます。誰のために最高の年月を捧げたか・・・(睨むマレフィセント)何でもない。/マレフィセント:わが王国は統一された。汝らは汝らの女王を戴く。(ナレーション:あなたが言う通り、この物語は「眠れる美女」として知られるお話しとは、ちょっと違う事は承知しています。その結末は、伝説で言われた通り、我らが王国は、英雄でも悪人でもなく、しかし、英雄と悪人の両面を持つ、マレフイセントという者に統一されたのでした。)
上のキスシーンで描かれたのは、ここ最近のディズニーアニメでも見られる、現代の自立した女性へのメッセージ「ダメな男に頼らず自分の足で立て」という檄でしょう。
同時に、真の愛とは母と子の間にあるのだという主張にも見えます。
アメリカでは2組に1組離婚すると言われる現代、女性目線で見れば何が幸せかという話です。
またラストの対決も、女性を暴力で縛り「翼=自由」をもぎっとているダメな亭主の典型で、そこを母娘手に手をとってDV夫から逃げ出す母と娘の姿としか見えません。
ま〜実に男性目線からすると、男ってこんなにダメですかっていう映画です。
その分、敵役としてだらしなくて、ドラマとして弱かったかなぁ〜と感じます。
デ・・・・・・・コレって実話?
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ありがとうございます(^^)ジョリー特殊メイクとCGで変わりまくっているような💦マレフィいい役です。男ダメです(ToT)スター同士はムヅカしいような・・・・
アンジーは映画監督もやりだしたし活躍がすごいですね(^_^;)
この映画は観たけど・・忘れた(笑)
ありがとうございます(^^)
仰る通り記憶に残らない映画ですよね〜個人的にはアンジーのホホ骨の鋭い角度のみ残っております(^^;