2018年08月01日

傑作映画『ブルースブラザース』伝説のブルース"ギャグ"ムービー/感想・あらすじ・ネタバレ・ラスト・曲紹介・解説



評価:★★★★★  5.0点

よ〜兄弟、ハッピーにやってるかい!
今日紹介するのは、サイコーにヒップでソウルフルなリズム&ブルース映画だ。
オレなんかは、この映画のテーマ曲が一日中、頭の中で鳴り響くことが有るぜ。

たいてい、トラブルが起きて全部放り投げたくなったような時に、空のかなたからこのテーマが聞こえて来ると、つい口走りそうになってヤバイ

「よう!ブラザー面倒な話はよそうや」

社会人にとっては危険な映画だ・・・・・・

何はともあれ、この映画のストーリーをチェックしてみよう!

映画『ブルースブラザース』あらすじ@

ジョリエット・ジェイク(ジョン・ランディス)は強盗を働き、シカゴの刑務所にぶち込まれた。刑期を終えて出所したジェイクを待っていたのは、孤児院時代からの弟分エルウッド(ダン・エイクロイド)で、二人は孤児院に出所の挨拶に行く。
そこで、孤児院が5000ドルの固定資産税を払えないため、立ち退きを市当局から通告されていることを知る。孤児院を救うため二人は援助を申し出るが、真っ当なお金でなければ受け取れないと院長に追い払われる。

ど〜だいミンナ!泣かせるじゃねぇ〜か。主人公二人は白人でありながら、白人社会から捨てられた孤児なんだゼ!
そんな、孤児を助ける孤児院を、また世間がツマハジキにしようってんだ、ブルース・ブラザースじゃなくても怒るってモンじゃナイか。
つまりは、この二人がどっか落ち着かなかったり、アウトサイダーなのは、世間から捨てられたヤツラだからナンだよブラザー!
ヤツラは社会から切り離された、サビシサを埋めるために、ブルースを歌うのさ・・・泣かせるだろ〜続きを見てみよう

映画『ブルースブラザース』あらすじA

孤児院を救う決心をした二人は、昔孤児院で世話を焼いてくれたカーティス(キャブ・キャロウェイ)に相談する。


さ〜!ブラック・ミュージック好きなら、もう泣いてるはずだ!キャブ・キャロウェイ御大の登場だぜ!
ビッグバンド・ジャズの雄として、デューク・エリントンやカウント・ベイシーにも匹敵する大物だ。拝めるだけでも昇天もんだぜ!

映画『ブルースブラザース』あらすじB

カーティスのアドバイスは困った時には、ジェームス牧師(ジェームス・ブラウン)の礼拝に行けというもの。
ジェイクとエルウッドがジェームス牧師の説教を聞きに行くと、ジェイクに突然神の啓示が舞い降りる。「バンドをやれ!」

なぁぁぁぁぁぁんてコッタ!!!
一生付いていくぜJ・B(ジェームス・ブラウン)!!!

ど〜だいブラザー、黒人教会のこんなノリノリの掛け合いがアメリカ中の教会で繰り広げられて、その末にゴスペルだのブルースだのブラック・ミュージックが生まれたんだ!!
泣け!叫べ!震えろ!今、お前達は、歴史の目撃者ナンだぜ〜〜〜〜〜〜ベイビ〜!

映画『ブルースブラザース』あらすじC


兄弟は、昔のバンド仲間を探して町に出ると、あっという間に信号無視をし警察から追われる。二人はショッピングモールに逃げ込み破壊する。何とか逃げた二人は元バンドメンバーの家に行くために町を通ると、そこにストリートミュージシャン(ジョン・リー・フッカー)がいる。
おい!おい!おい!おい!おい!おい!おい!
ナンテ、どハデなカーアクション&ブッ壊しだ!そもそも社会のアウトローさ、動くだけでトラブルメーカー!ヤツラの生まれがこうさせたんだ。決してヤツラの罪じゃない!そうだろうブラザー。
しっかしストリートに、ナンで
ジョン・リー・フッカー」!?

デルタ・ブルースの伝統を継ぐ、1991年ロックの殿堂入りを果たした大物だゼ!!
彼が一声掛ければ、ライ・クーダージョニー・ウィンターキース・リチャーズだってすぐ集まる(1991年Mr. Lucky)!!ナンテお宝を拝ませてくれるんだぁ〜〜〜〜

映画『ブルースブラザース』あらすじD


ジェイクとエルウッドは、元ギタリスト、マット・マーフィの経営する食堂を訪ね、その妻(アレサ・フランクリン)に反対されたのを押し切り、再びバンドに誘い込みます。


アレサ姐さん、声張り過ぎだぜ!こんなソウルフルでパワフルでハイテンションな歌を聴いたら、誰でもブラックに染め上げられること請け合いだゼェ〜〜〜〜〜!

映画『ブルースブラザース』あらすじE


バンド・メンバーを集めた二人は、今度は楽器を調達しようという事で楽器店に行き店主(レイ・チャールズ)と交渉をする。



オホォ〜マイガッシュ!いったい何人大物を連れてくれば気が済むんだぁ〜!
かのジャパニーズ・ブルース・シンガー和田アキコが尊敬して止まない、ブルース界の伝説の登場だ!!!
レイ・チャールズは映画『レイ』もあったが、あんな薄っぺらい映画を見るんだったら、この映画のレイを見たほうがずっと真実のレイに近づけるってもんサ。

映画『ブルースブラザース』あらすじF

何とかバンド活動が可能になった二人は「コンサート」の開催にこぎつけるが、その前には警官、州兵、マッチョなカントリー・ミュージック・バンド、ネオナチ極右団体などが彼等を狙っていた。
ジェイクとエルウッド、そして孤児院の運命はいかに?


これまた、世間の風当たりがナンテ厳しぃぃぃいぃぃぃんだ!
警察権力、軍事力、暴力装置総動員でブルースを歌わせないつもりだぜ!
そうカントリーミュージック、白人社会の演歌なんかがブルースに対抗できるはずが無いから、ヤツラはいつでも力ずくさ!何が出てきてもブルースは止まらないなんて、タンカを切ってはみたものの、ネオナチ極右団体までお出ましだ!

そんなに黒いのが悪いのかい?
そんなにブルースが耳障りかい?
そりゃそ〜だろうなぁ〜、ブルースはお前ら白人にムリヤリつれてこられた、アフリカ系アメリカ人の故郷を懐かしむ歌だからなぁ〜
お前達の罪を告発する歌だからなぁ〜
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映画『ブルースブラザース』解説



この映画の主役、ブルースは「ホワイト・ブルース=白人のブルース」だ。
そして、なぜかエリック・クラプトンやローリング・ストーンズにしても、若いころはヤリタイ放題、し放題、ホント〜に犯罪者と呼ばれても仕方ないぐらい、アバレまくりだった。
な〜んでか分からないけども、そもそも白人が黒人の音楽に夢中になっちゃうあたりで、スデにハグレ出しているようにも思う。
そんな、自分の外の世界に在る刺激物に反応しちゃうあたり、そもそも本質的にアウトなキャラクターを持った人々なのかも知れない・・・・・・

イヤ、やはり、強烈な吸引力をブルースが持っていて、そこから発せられる「自由」と「開放」の叫びが、聞く者にルールを越えた行動を促すのだ。
そんなブルース・パワーが、憑依しまくっちゃったのが、この映画のジョン・ベルーシとダン・エイクロイドで、まことに自由奔放、唯我独尊だ。

そんなわけでこの映画は、自分の中でギャグ映画の傑作としてベスト3に入っている。bluese01.jpg
絶対、大笑いするので笑いたい人は見ましょう。
また、最初っから最後まで、山あり谷ありの超特急ストーリだ。
ジェットコースターの好きな人は見ましょう。
そしてなによりも、ブルースが好きな人は絶対見なきゃいけない。

エリック・クラプトンも出てくるが、小僧っこ扱いだったりする。何故かスピルバーグまで出てくるサービスのよさです。

映画『ブルースブラザース』出演者

ジョリエット”・ジェイク・ブルース(ジョン・ベルーシ)/エルウッド・ブルース(ダン・エイクロイド)/クレオファス・ジェームス牧師(ジェームス・ブラウン)/カーティス(キャブ・キャロウェイ)孤児院の管理人/マット・マーフィの妻(アレサ・フランクリン)/スティーヴ“カーネル”クロッパー(スティーヴ・クロッパー)バンドのリードギター/ドナルド“ダック”ダン(ドナルド・ダック・ダン)バンドのベースギター/マーフ(マーフィ・ダン)バンドのキーボード/ウィリー・“トゥービッグ”・ホール(ウィリー・ホール)バンドのドラム/トム“ボーンズ”マローン(トム・マローン)バンドのトロンボーン/“ブルー・ルー”マリーニ(ルー・マリーニ)バンドのサックス/マット“ギター”マーフィ(マット“ギター”マーフィ)バンドのギター/ミスター・ファビュラス(アラン・ルービン)バンドのトランペット/バートン(ジョン・キャンディ)/ナチ司令官(ヘンリー・ギブソン)/ボブ(ジェフ・モリス)/謎の女(キャリー・フィッシャー)/レイ (レイ・チャールズ)レイ楽器店、盲目の店主/高級レストランのウェイター(ポール・ルーベンス)/エルウッドにナンパされる女(ツイッギー)/ジェイク釈放時の看守(フランク・オズ)/路上ミュージシャン(ジョン・リー・フッカー)/聖歌隊メンバー(チャカ・カーン)/「監獄ロック」で最初に踊りだした囚人(ジョー・ウォルシュ)/スライン(スティーヴ・ローレンス)/ペンギン(キャスリーン・フリーマン)聖ヘレン養護施設シスター/納税課職員(スティーヴン・スピルバーグ)/通行人(エリック・クラプトン)


真剣に、この映画が何を語っているか考えてみる。
実はここには権力と大衆という対立構造が現れているのではないか?

ブルースパワーVSアメリカ支配者層の対決映画だと思えば、社会を構成する主流派や保守層の持つ良識というモノが実は勝者の理論で武装されていて、弱者や非主流派の主張や行動は反権威・反正論にならざるを得ないがゆえに、常に社会にとってのアウトローとして存在する事を義務付けられているという真実を表した映画だった――――

そんなこんなをこねくり回している私の心に天のジョン・ベルーシの声が聞こえてきた・・・・・・

「よう!ブラザー面倒な話はよそうや」

オーケー、ジョン!ブルースを聴かせてくれ――
ブルース・ブラザース:サン・フランシスコのライブ「ソウル・マン」

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以降の文章には

映画『ブルースブラザース』ネタバレ

がありますご注意ください!

とりあえずこの兄弟の行く末が心配なブラザーたちの為に書いておくと、もちろん警官、州兵、マッチョなカントリー・ミュージック・バンド、ネオナチ極右団体もナンのその!
最後はブルース・パワーの勝利と宇宙がビッグ・バンを起すより前に決まっている!
コンサートは大成功だぜぇぇぇぇぇぇぇ!!!


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映画『ブルースブラザース』結末・ラストシーン


しかし神よ!ついに逮捕されたブルース・ブラザースは刑務所いきだぁ!

でもな、オレはこう思うんだ・・・・・ただム所で「ジェイルハウス・ロック」を歌いたいだけだったのサ。


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posted by ヒラヒ at 17:59| Comment(4) | TrackBack(0) | アメリカ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは!「フリーダム!フリーダム!」有名ですね(^◇^)ど迫力ですな〜🎵この映画はちゃんと観てないのでチラ見なのですわ💦しかしノリノリですね。
Posted by ともちん at 2016年08月24日 18:34
>ともちんさん
ありがとうございます。
この映画大好きなんで、コッテリ解説してみました(^^)
Posted by ヒラヒ・S at 2016年08月24日 21:15
子どもの時い観たような気がします。
コメディ映画なんですね!
Posted by いごっそ612 at 2016年08月25日 06:29
>いごっそ612さん
ありがとうございます。(⌒‐⌒)そうです、笑えます(///∇///)
ダン・エークロイドの若いこと・・・・最早伝説の映画だと個人的には思っていますが(^^)
Posted by ヒラヒ・S at 2016年08月25日 07:45
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