2016年06月12日

映画『ゲーム』デヴィッド・フィンチャーのゲーム/あらすじ・感想・解説

映画はゲームか?




評価:★★★    3.0点

この前映画「ゲーム」一緒に見た時のこと、私本当に怒ってるんですけど。
私、チョ〜面白かったけど、ナンカあなたはタラタラ文句言ってたじゃン。
私マイケル・ダグラスがど〜なるのか、はらはらどきどきして、きゃ〜どうなッちゃうワケ〜って思って、ドキドキだったのに〜。
それで最後まで見てて、私が、あ〜面白かったねぇ〜って言ったら、あなた怒っちゃったじゃん。

こんな「ウソ」じゃダメって、ナニ言ってんの〜って、正直ワケわかんなくって。
映画って「ウソ」じゃ〜んっていったら、あなた「バカ」って言った。
映画は作り物でも「ホント」がそこで語られるとか・・・何だかワケわかんないし。
それに、あなた「バカ」って言った。

楽しきゃイイじゃ〜んって思うんで、あなたと一緒にいても楽しくないからお別れします。
私「バカ」じゃないし、「バ〜〜〜〜〜〜〜〜〜カ」。
もう連絡しないでね。) ̄ε ̄(ベ〜


こんなケンカの元になるぐらい、賛否が分かれる映画では無いだろうか。

<『ゲーム』あらすじ>


実業家ニコラス(マイケル・ダグラス)は48歳の誕生日に、弟のコンラッド(ショーン・ペン)から“ゲーム”の招待状をプレゼントされる。最初は乗り気ではなかったニコラスだが、「素晴らしい体験ができる」という言葉にひかれてゲームに参加する。やがて、ニコラスの周りでは、ブリーフケースの鍵の紛失、スキャンダルの発覚など、時と共に奇妙な出来事が起こり始め、次第に危険の度を増して行き、遂には生命の危機にさらされる。誰が何のためにニコラスを追い詰めるのか・・・・・・・・



映画『ゲーム』は1997年公開のアメリカ映画だ。
当時人気だったマイケル・ダグラス主演で、ショーン・ペンが脇を固める。
監督は「セブン」「ソーシャル・ネットワーク」のデヴィッド・フィンチャー。

物語は迷宮感覚にあふれ、マイケル・ダグラスが先の見えない事件に巻き込まれるストーリーとなっている。
この主人公の運命やいかにという、そのスリルとサスペンスの盛り上げは上手い。

しかし――――――
この作品は、過去の映画の「決まり事」を、最大限に使いながら人を違う方向に導こうとする。
それは例えば、[マンガ」で顔に縦線が入っていた場合、落ち込んでるとか顔色が悪いとかという、記号的な意味を持つが、そのマンガの登場人物がこっちを向いて「線は、マジックで描いただけ」と言ってるような、ルール違反があるように感じた。

つまり、ある「メディア」が持つ伝達の約束事というものが存在し、その約束事をただ観客を混乱させる為に使っているという気がする。
その結果、物語の約束を悪用したストーリーが表現する内容とは、結局のところ人間の真実から発生する物語では無いだけに、語られるストーリーをいかに真実から眼を逸らすかという、単なるパズルやクイズのような映画でしかない。

つまり、この映画が伝えているのは、いかに見る者を迷わせるかゴマかすかかという一点であり、例えば、過去の映画が描いてきた、人生や世界の真実を物語にして表現しようとはしていない。

それは、この監督が「ソーシャル・ネットワーク」で描いた、偉人伝から理想や英雄性という「主題」をキレイサッパリ取り去ったのと、同じ方法論だったのかもしれない。
つまり、かつてのハリウッド作品のような、偉大な理念を伝えるための「理想映画」から、見ているときだけ楽しめればいい「ゲーム(遊び)映画」へ移行しだした映画の、最初期の一本だったとも感じる。

そして、さらにこの手の「ゲーム映画」は増殖の一途にあって、観客自体も「ゲーム映画」で何が悪いのという意見もあり、さらに言えば「理想映画」の重っ苦しさなんて付き合ってらんないという声さえ聞こえる昨今ではある。


映画史を概観すれば、「ハリウッド黄金期」の「理想映画」から、14960〜70年代の「反理想映画」を経て、70年初頭のスピルバーグ・ルーカスによって無理想の「遊園地映画」となり、その傾向が更に強まった世紀末に、この映画のような「ゲーム映画」となったように思う。

そういう意味ではこの一本が、映画とは究極ただの「ゲーム=遊び」にすぎないと宣言した、映画史にとって重要な作品として記憶される可能性もあるかもしれない。

そして、この「ゲーム映画」が1990年代に現れてきた事と、ファミコンの誕生との間に相関関係が有りはしないだろうか・・・・・・・・

しかし正直に言えば、映画で人生を学んだと思っている私からすれば、この「ゲーム化」の方向性は映画の価値を貶めると声を大にして言いたい。

さあゲームです、冒頭の手紙は昔付き合っていた女の子からの「別れの手紙」です、ホントかウソか?


デヴィッド・フィンチャー監督レビュー:ソーシャル・ネットワーク


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posted by ヒラヒ・S at 20:24| Comment(4) | TrackBack(0) | アメリカ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは!ああ!観たと思うけど覚えてない・・( ̄д ̄)ちっ!冒頭の三文芝居おもしろいですわ〜♪ショーン・ペンさん好きです。
Posted by ともちん at 2016年06月12日 22:07
>ともちんさん
どーもです☺結構映画サイトで、評価真っ二つなんですよね(^^;
それはそれとして、映画でもめることは、そこそこ有って、いつしか一人で映画を見るようになってしまいました(ノ-_-)ノ~┻━┻
Posted by ヒラヒ・S at 2016年06月12日 23:04
すいませーん(^^;
この作品めっちゃ騙されてラストに
「デヴィッド・フィンチャーすげえΣ(゚Д゚)」
と思っちゃいました。
ラストまでは全然でしたけどね〜。
自分素人映画好き男ですし
各々感性が違うのでご勘弁を・・(;´∀`)
Posted by いごっそ612 at 2016年06月13日 06:42
>いごっそ612さん

こちらこそ、すいませーん(^^;
騙されますよね〜「アフタースクール」とか「鍵泥棒のメソッド」なんかも、この「ゲーム映画」だと思うんですけど、世間の評価は高いですし、今後明らかに増えていくんだろうな〜と思います。

ただ、騙し方がフェアじゃないカンジがしたのと、騙す事意外に目的無いの?って・・昔の騙し映画は、騙す事に意味を持たせていたと思うんですよ・・・後味が良いというか…少数派のナンクセですm(__)m

映画の楽しみは、一人一人違う映画を心の中で作ることだと思いますので、ご勘弁なんてとんでもないです(^^)好きな事言っちゃいましょう。
正解なんてどこにも無いと思いますし、いごっそうさんが素人なんて冗談でしょうですが、違う意見を見るのが楽しみだと思うんです・・・そんなこんなで、ありがとうございましたm(__)m

Posted by ヒラヒ・S at 2016年06月13日 08:55
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