評価:★★★★ 4.0点
通り過ぎる少女の眼差し。
春のきらめき、ソプラノの響き。
散る花びらとスカートのロンド。
ばら色の唇は微笑んで。
ただこの時も星は巡り、はるけき未来も今は過ぎ行く。
少女のステップきざむ陽のなか、花の色は無情にうつろう。
・・・・でも、君を見る今日は、永遠の4月。
・・・・まだ、君といる今日は、永遠の4月。
そんなこんなで、この映画にある少女の肖像は、男から見た幻想の少女だ。
そこに汚れはなく、ことさら美化された少女が居る。
宝塚の男役のように、決して存在しない美だからこそ、その存在は見る者の心の中で永遠の命を持つ。
この映画の監督岩井俊二の魅力は、男の視点から少女の幻影を描きながら、清潔に見えるところだと感じる。
本来、男性が描く女性とは性的対象としての「なまなましさ」がにじみ出るものだが、この映画ではそこをリリシズムで覆っていると感じる。
それはたぶんこの作品が、監督の中で完璧に作り上げた「少女の偶像=アイドル」に対する、ピュアでイノセントな「賛美歌」だからではなかったか。
つまり、このリリカルな映像詩は、幻想の少女、虚構の少女を、スクリーンの夢として共有しようという試みである。
監督と観客の見る夢幻の少女は、その心の中で実像を結ぶ。
その少女の光芒に魅了されたとすれば、永遠の輝きを心に宿した事になるだろう。
決して「ロリコン」じゃないからね、「幻想のロリコン」だからね!
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