2016年05月28日

4月物語

永遠の少女



評価:★★★★   4.0点

通り過ぎる少女の眼差し。


春のきらめき、ソプラノの響き。


散る花びらとスカートのロンド。


ばら色の唇は微笑んで。


ただこの時も星は巡り、はるけき未来も今は過ぎ行く。


少女のステップきざむ陽のなか、花の色は無情にうつろう。


・・・・でも、君を見る今日は、永遠の4月。


・・・・まだ、君といる今日は、永遠の4月。




そんなこんなで、この映画にある少女の肖像は、男から見た幻想の少女だ。

そこに汚れはなく、ことさら美化された少女が居る。
宝塚の男役のように、決して存在しない美だからこそ、その存在は見る者の心の中で永遠の命を持つ。

この映画の監督岩井俊二の魅力は、男の視点から少女の幻影を描きながら、清潔に見えるところだと感じる。
本来、男性が描く女性とは性的対象としての「なまなましさ」がにじみ出るものだが、この映画ではそこをリリシズムで覆っていると感じる。

それはたぶんこの作品が、監督の中で完璧に作り上げた「少女の偶像=アイドル」に対する、ピュアでイノセントな「賛美歌」だからではなかったか。

つまり、このリリカルな映像詩は、幻想の少女、虚構の少女を、スクリーンの夢として共有しようという試みである。

監督と観客の見る夢幻の少女は、その心の中で実像を結ぶ。
その少女の光芒に魅了されたとすれば、永遠の輝きを心に宿した事になるだろう。

決して「ロリコン」じゃないからね、「幻想のロリコン」だからね!

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posted by ヒラヒ at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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