評価:★★★ 3.0点
ど〜も上手くいってないように感じました。
トム・クルーズ的には、本格的剛速球、スパイ大作戦の派手なアクションの路線とは違った、人間らしいキャラクターを表現したかったのだろうと思います。
それゆえ、推理力や、人間味、法を超越しても正義を貫く「タフガイ」というキャラクター設定になっています。
そのキャラクターを引き立てるような、アクションの見せ方もガンバッているように見えます。
たとえば、トランザムなど昔懐かしいアメ車がたくさん出てきますが、それもたとえばスティーブ・マックイーンのようなどこか人間味のある、70年代ヒーローに対する目配せのように思いました。
それは、トム・クルーズ的に言えば、体を張った大掛かりなアクションを演じるのは、いつか限界が来るという心配もあるのではないでしょうか。
そのとき確実に観客を呼べる、アクションに比重を置かない、別キャラクターを準備したいという目論見が有ったのではないでしょうか。
しかし、そんなキャラクターゆえに、推理力を見せるためのミステリー仕立てや、人間味を見せるための女弁護士とのカラミだとか、さらには同時にアクションも見せなければならないという事で、それだけで映画の時間が足りないぐらいになってしまったように思います。
さらに弁護士親子の確執だとか、ロシア人の悪役と、裏切り者の存在というように、チョットごたごたしているように思います。
そんなこんなで、結局、肝心のキャラクターを十分描ききれなかったように思います。
いっそのこと、ロバート・デュバルのキャラクターが立っているので、バディーストリーにして、しかも親子設定にしちゃう。
それで、アクションをロバート・デュバルに任せて、トム・クルーズは弁護士で事件の推理をするなんて形だと、スッキリするような気がします。
そうすれば、コミカルな面も、人間的な部分も表現でき、いらないストーリーの枝葉は刈り取れるような気がします。
理知的でクールなトム・クルーズと、暴走気味のデュバル親父のやりとりなんて、想像しただけでワクワクしますねぇ〜
何よりも、ロバート・デュバルをいっぱい出して欲しいというワガママなんですが・・・・・・
ま〜製作者からすれば、トム・クルーズ主演作品に大コケは許されませんから、いろいろな要素を入れてアベレージを稼ぎたいのも分かりますし・・・・難しいところかもしれませんが・・・・・
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