2016年03月23日

博士の異常な愛情

傑作水爆コメディー



評価:★★★★★  5.0点

東西冷戦時のアメリカとソ連(今のロシア)の、核兵器をちらつかせたブラフ合戦を、天才ピーター・セラーズの演技によって、これでもかとばかりにオチョクル。

この当時は人類滅亡は、核の全面戦争でもたらされると、ミンナ信じていた。

ジッサイ、結構キナクサイ話も有ったりして、例えばキューバ危機ナンてのは、この映画が現実に起きる一歩手前だった。
そんなこんなで、大笑いしながらも、この映画がいつ現実に起こってもおかしくなかったのだから、白黒画の効果も有って背筋がゾーッとする映画だったのだ。

監督キューブリックはそんな当時の現実を、非常にニューロステイックな映画として結実させた。
ピーター・セラーズの「イッチャッテル」博士っぷりもスゴイが、 スターリング・ヘイドンや ジョージ・C・スコットも貫禄のキレっぷりを見せてくれる。

爆笑必死の傑作コメディーだ。

しかし、この映画を今見て思うのは、世界を破滅させる兵器を実はアメリカもロシアも中国もイギリスもフランスも持っていて、それが地球上を飛び交えば、間違いなく地球上の生物は(微生物は生き残るか?)5回以上死滅させられる。

この核の保有は、第二次世界大戦に勝った国の特権だったのだが、最近は鋭意拡大中だ。
インドが持ち、対抗上パキスタンが持った。
イスラエルが持っているというほぼ間違いなかろうという噂があって、対抗上イランが持とうとしたが、アメリカがジャマして持てていない。
そして、アメリカに対抗するため、北朝鮮はほぼ確実に持っているだろう。

そもそも不公平な話なので、アメリカが圧倒的な核攻撃力を保持するがゆえに、アメリカがやってる事に納得できない国は自ら「核」武装でもしなければ、いつ潰されるかわからない。
つまりは現代社会も実質的に、アメリカの核に対抗した核の対立状況には基本的な変化はない。
逆に北朝鮮あたりが、核ビジネスでも始めれば、テロリストの手に入る可能性も否定できない。
そんなエスカレートの果てに、核爆弾が暴発する可能性は常にあり、逆に危機はコントロール不可能な方向に進んでいる。

そういう意味では、一人勝ちのアメリカがもうちょっと広い心を持って、テロリスト達の言う事を聴いてやれば良いと思うのだが・・・・・

現実はどうかといえば、ビン・ラディンに対する偏執狂的な追い詰め方を見ると、現代アメリカのメンタリティーもこの映画のアメリカ首脳とたいして変化はないだろう。

さらに言えば、アメリカの現状を見てみると「トランプ氏」がこの映画の登場人物のような、エキサイティングな発言をしている。

いっそのこと誰かこの映画を、トランプ氏とドコカの国の総書記を主人公でリメイクするつもりはないか。

ちっとも笑えないかも知れないが・・・・・・

いずれにしてもこの映画は、そんなこんなで、権力者達の狂気を描いて、今なお価値を保ち続けている一本だと思う。


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posted by ヒラヒ・S at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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