| 英語題 Welcome Back Mr McDonald 製作国 日本 製作年 1997 上映時間 103分 監督 三谷幸喜 脚本 三谷幸喜 原作 三谷幸喜と東京サンシャインボーイズ |
評価:★★★★ 4.0点
三谷幸喜主宰の『東京サンシャインボーイズ』 の舞台劇を映画化したのがこの作品です。
ラジオ放送中に起きる思わぬトラブルで、スタッフ出演者が右往左往するようすに笑い転げます。
しかし、ここには仕事をする上での理想と現実、それでも仕事を成し遂げる使命感、そんな強い意思に最後は感動を覚えました。
<目次> |
映画『ラヂオの時間』ストーリー |
“ラジオ弁天”のスタジオ。スタッフも集まり、生放送のラジオ・ドラマ『運命の女』のリハーサルが行われている。その様子を緊張しながら見守っているのは、人生初のシナリオが採用され、脚本家デビューする事になった主婦の鈴木みやこ(鈴木京香)だった。いよいよ本番が始まるという時、主演女優の千本のっこ(戸田恵子)が、自分の役名が気に入らないとプロデューサーの牛島(西村雅彦)にワガママを言い始める。牛島は主演女優を失う訳にはいかず、要求通り“メアリー・ジェーン”という役名に変更した。しかしそれを聞いた、のっこの相手役の浜村(細川俊之)は怒り、だったら自分も外国名にしろと言い出す。そんな主演二人の意向で、当初の熱海でのメロドラマがニューヨーク変更させられる。みやこはパチンコ屋で主婦が恋に落ちる物語なのに、ニューヨークにパチンコ屋は無いと抵抗する。
牛島はのっこの元に説得に行くが、彼女はニューヨークの弁護士役がやりたいと更に要求をエスカレートした。困った牛島は放送作家のバッキー(モロ師岡)の元に脚本を持ち込み修正を依頼した。
しかし、のっこが弁護士になると聞いた浜村も怒り、なら自分もパイロットになると言いだすが、そこは牛島が何とか思いとどまらせた。しかし、ドラマの内容を把握していないバッキ―の変更によって、物語はさらにおかしな方向へ向かい、本番開始直前に効果音が無いせいで、舞台がニューヨークからシカゴに変更される。
さらに浜村が本番中に自分の役柄をパイロットだと言い放ったため、ドラマはますます収拾がつかなくなっていった。
俳優たちの暴走はエスカレートし、ディレクターの工藤やスタッフたちは、次々に変わる設定を、今はガードマンをしている往年の名音響マン伊織万作(藤村俊二)の助けも借り、その場しのぎで乗り越え続ける。
しかし、あまりに勝手な台本の変更に脚本を書いたみやこの怒りがついに爆発する。
CMが流れる中、録音ブースに立てこもると「ホンの通りにやって下さい!」と叫んだ!!!
果たして無事に、ドラマはエンディングをむかえられるのか―
映画『ラヂオの時間』予告 |
映画『ラヂオの時間』出演者 |
唐沢寿明(工藤学)/鈴木京香(鈴木みやこ)/西村雅彦(牛島龍彦)/戸田恵子(千本のっこ)/井上順(広瀬満俊)/細川俊之(浜村錠)/奥貫薫(永井スミ子)/梶原善(大田黒春五郎)/モロ師岡(バッキーさん)/近藤芳正(鈴木四郎)/布施明(堀ノ内修司)/藤村俊二(伊織万作)/並樹史朗(保坂卓)/田口浩正(辰巳真)/梅野泰靖(古川謙十郎)/小野武彦(野田勉)/渡辺謙(大貫雷太)/桃井かおり(中浦たか子)/佐藤B作(鴨田巌)/市川染五郎(斎明寺公彦)/宮本信子(山崎ルミ子)/遠藤久美子(一之瀬弥生)
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映画『ラヂオの時間』評価 |
こんな舞台脚本は三谷監督じゃなきゃ無理だろうな〜という事で+☆1
ナニモノかを集団で作るという仕事の本質がホントに上手く描かれていて、何か頑張って仕事しようという気になるので+☆1
出演者のキャラが全て立っていて、シチュエーションコメディでありながら、キャラクターとシチュエーションの相乗効果が素晴らしいので+☆1
渡辺謙の役が最後にキッチリ映画を〆て、しっかり感動させてくれるので+☆1
映画『ラヂオの時間』感想映画と演劇の関係から見た批判 |
こっから先は無いものネダリですので、あまりお気にされずに・・・・・
でマイナス1☆にまつわるイチャモンです。
三谷幸喜監督作品で私が好きなのって、よく考えて見ると、舞台劇の姿に近ければ近いほど好きって感じている事に気がつきました。それでこの映画も舞台劇を、しっかり映画に移植しているように感じます。
しっかりした脚本で、芸達者なうまい役者さんを使って舞台を再現していて、面白い事は間違いないんです。
けど、ここからが、私のナンクセで・・・
そもそも舞台の再現記録だとしたら、絶対、劇場の方がオモシロいに違いないんです。
だって、生きた役者さんが目の前で汗をかきながら、ガンバってくれて、しかも次の瞬間は何が起こるか判らない、スリリングな状況です。
おまけに生身の役者さんと目と目が在っちゃたりした日にゃ・・・・・勝負は見えちゃってますでしょう。
そういえば初期の映画は正に、舞台劇をそのまま記録することもがあったようです。
ズームもなければカメラも動かず、延々舞台を写し続けるというスタイルで。
しかし、いかんせん無声映画の事、迫力の無いことおびただしく、これは何とかしなきゃってんで、カットを割ったり、ズームしたり、パンしたり、なんとか舞台のように劇的な効果を出そうとして、苦労・努力したんじゃないかと想像するわけです・・・
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そうして独自の映画様式が確立して、映画でしか伝えられない感動を表現できるようになって、現代にいたると思うのです。
そこで、この作品を見たとき私には映画的というよりも舞台劇として、より成立しているように思えたのです。
それはいかがなモノかと云うのが、私のナンクセです・・・
生の舞台の方が、劇場で見た方が、オモシロいだろうと感じさせる映画って・・・・・・
ほんとに欲張りな話なのですが、例えば渡辺謙のクダリなどは映画でなければ表現できない演出ですし、映画的な手法を使えば「ラジオ劇」を実際に映像として表すことも可能だと思うのです。
映画である以上、映画的な喜びを求めてしまう貪欲な私なのです。
ということで「もっと映画を!!」というイチャモンで失礼ながらマイナス☆1です。
・・・・・・・終わろうとして、ちょっと気になることが出てきました・・・・・・作品名が「ラヂオの時間」で実際は[シネマの時間]なワケです。
実はもうヒトヒネリして[シネマの時間]のように見せかけて「舞台の時間」だったりして・・・
三谷監督ならやりそうだ・・・・
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以降の文章には 映画『ラヂオの時間』ネタバレがあります。 |
しかし、そんな脚本家みやこの抵抗も、のっこのわがままの力に押し切られる。
ドラマはみやことは正反対のエンディングを迎えようとしていた。ディレクターの工藤は、結末だけでもみやこの思う形にしようとプロデューサーの牛島に抗議するが、牛島はドラマを無事に終わらせるためのっこの機嫌をとることで精一杯で、ついに反対する工藤を演出から外してしまう。
怒った工藤はスタジオを飛び出ると、なおも諦めずスタジオの外から放送ブース内と連絡を取り、ドラマをみやこの望むエンディングとすることに成功した。
こうして混乱を極めた生放送も終了し、みやこやスタッフ俳優達は、仕事を終えた充足感を噛みしめながら、それぞれ帰っていった。
映画『ラヂオの時間』ラストシーン |
残った工藤と牛島。牛島は工藤に「明日始末書を持ってこい」と言うと、並んで歩き出した。
そこに大型トラックが止まり、中からドライバー(渡辺謙)が泣きながら下りてきてドラマが「良かった」と感動を口にする。
トラックを見送った2人は、ドラマの続編について語り出した・・・・・・・
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