2015年08月21日

ネゴシエーター

エディー・マーフィだよね・・・・?



評価:★★     2.0点

この映画は、ワタシけっこう「ツボ」です。
私は正直こういうグダグダの映画が、だ〜〜〜〜い好きです。
だって、いっぱいツッコめるんだもん。

その前に良いところ。
サスペンスのタッチがヒッチコック風の古風なカンジがなかなかヨロシカッタデス。
それとサンフランシスコ名物の、坂道とトラムのアクションが、ダーティーハリーや、あら懐かしや、名作ブリットを思い出させるカーチェイスでした。
監督トーマス・カーターは、マジメな人なんでしょう・・・キット・・・・古い映画をよく勉強してらっしゃる。ちょっとベタすぎる気もしますが・・・・。
アクション自体は、そんなに悪くないし、アイデアもある・・・・・
悪人もソコソコ悪そうでヨロシイのですが・・・・・
更に、ロマンスとアクションとの連携もあって、犯人を退治するアクションの高まりが恋人との絆を強めるとか、ストーリー・脚本だってそんなに悪くない・・・・・
って書いてきたら、アラ不思議?
映画の構成要素としてオカシナところが無い。

そ〜なれば、結局のところ悪いのはエディー・マーフィーだという決論にならざるを得ないのだが・・・・・
しかし、実際はエディー・マーフィーだって、アクションシーンを頑張っているし、シャベリを含めコメディー要素を発揮したり、ズイブン頑張っています。
例えば、演技的に言えば24時間とどこが違うかといわれれば、違いは無い気もするし。

ま〜たしかに、交渉人だったはずが、ほぼアクションばっかりだったり、白人の相棒バディがいてもバディームービーでなかったり、メジャーリーガーと恋人を取り合って一介の貧乏刑事が勝っちゃったりと、それはイカガナものかと思う道具立てではある。

しかし、これらは全てエディー・マーフィーというスターを輝かせる材料として考えたとき、さほどアウトとも思えない。
いい意味で考えてみよう。

凄腕のネゴシエーターなんだぜ、彼は人の命を守るために身の危険を顧みず犯人の前に立って、最後には犯人を説得しちゃうんだ。
私生活では愉快な一面も持つ、陽気なブラザーだしネ。
しかも黒人が嫌う白人のエリート警官で、しかも彼が嫌いなSWATの元隊員を押し付けられて、ネゴシエーターにしろなんて無茶な事を言われても、誠実に相手もし最後には相棒になれる大人だぜ。
更に、過去に問題があって彼女と別れたって、チャンと反省して、彼女のためなら命がけで悪者と戦う。
彼はネゴシエーターでありながら、自分の信条を捨ててまで銃を持って戦うのは、愛のためなら自らを犠牲にすることも厭わない、ナイスガイだからサ!
だから彼女だって最後は大金持ちの野球選手より、このナイスでタフなミンナのヒーローを選ぶってワケ!

こうやって観てみれば、い〜〜〜奴ジャン!カッコイ〜〜〜ジャン
い〜〜〜映画ジャン!

そん〜〜〜〜でも、ち〜〜〜〜ともソー成ってない。
ホンとグダグダ。

なんんんんんんんんんで、こォ〜〜〜なった?

一つ思うのは、上で言った、ネゴシエーターなのに銃を使うこととか、彼女との問題を、もうチョット丁寧に心情も含めて説明してくれれば良いのにとは思うが・・・・・

しょうがないので、もう一度見てみて気付いたことを書きます。
この映画、エディーマーフィーがゼンゼン魅力的じゃない。
演技が下手とか、役作りがなってないとかという話ではなくて、単にエディーマーフィーの魅力的な表情、惹きこまれるような笑顔や、カッコイイ身のこなしや、笑っちゃう愉快なところとか、ほんとに少ないというお話デ・・・・・

これも巧くやれば、ネゴシエターとして発揮されるはずの弾丸トークで笑いを、コミカルな部分の「えっえっえっ」という笑い声も聞けるはずです。
活劇シーンではスマートでカッコいいエディが演出できたと思うのです。
しかしこの映画はど〜も、そんなエディーを立たせようという気がナイとしか思えない・・・・シリアスな演技が多いのもこの俳優の資質とはチョット違うデショ。

結局、エディー・マーフィーというスターの魅力を楽しみたい観客の期待を、コトゴトク裏切った作品になったが故に失敗しちゃったんじゃないでしょうか?
そしてまた、エディーさえ魅力的に輝いていれば、一見バラバラのストーリーもしっくり収まったりするもんです。

ま〜そんなコトヲ考えさせてくれた、この映画は、私にとっては「ツボ」ですが。

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posted by ヒラヒ at 15:38| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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