2018年08月25日

映画『東京物語』小津安二郎監督の傑作!再現ストーリー/詳しいあらすじ解説・ネタバレ・ラスト

映画『東京物語』(ストーリー・ネタバレ・ラスト 編)

英語題 Tokyo Story
製作国 日本
製作年 1953
上映時間 135分
監督 小津安二郎
脚本 野田高梧 、小津安二郎


評価:★★★★★   5.0点



この作品は、1953年に撮られた映画ながら、世界中の映画作家や映画評論家に今なお多くの信奉者を持つ、小津安二郎監督の代表作です。

この映画に描かれたのは、いろいろな葛藤や事件が描かれてるにせよ、家族のありきたりの日常を平坦に淡々と描いた物語です。

このストーリーを読んだだけでは、退屈なホームドラマとしか見えず、どこで高い評価を受けているのかと不思議に思うかもしれません。

しかし、このごく普通の日常が小津監督の手に掛ると、どれほど深い味わいを持って胸に浸み込むか、ぜひ映画をご覧いただきたいと、1人の小津信者としては思うのです・・・・・・

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映画『東京物語』ストーリー


広島尾道の自宅で、平山周吉(笠智衆)、と妻とみ(東山千栄子)の夫婦は、学校で教師を務める末娘の京子(香川京子)を留守番に残し、東京の子供達を訪ねる旅の支度をしていた。
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2人が20年振りに足を踏み入れた東京は、すっかり様変わりしていた。
まずは東京で医師として開業している長男幸一(山村聡)の一家に泊まり、美容室を経する長女志げ(杉村春子)の夫婦宅に泊まる。
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しかし、それぞれ生活に余裕はなく、忙しく立ち働く中、志げと幸一は十分相手も出来ず、2人をもてあまし出す。
そこで志げは、戦死した平山家次男の未亡人・紀子(原節子)に声を掛け、老夫婦の東京見物の案内を頼んだ。快く受けた紀子は、観光バスで2人を皇居や、ビルから見た東京の眺望を見せた。
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その夜、紀子のアパートの部屋に立ち寄った夫婦は、死んだ次男の遺影を見た。
そして、紀子の精一杯のもてなしに安らぎを覚えた。
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2人が紀子の部屋にいる間に、志げと幸一は相談し、当時の最も華やかだった温泉地・熱海に2人で泊まって貰う事にした。しかし熱海では、深夜まで若者達の宴会の声やマージャンの音が響き、老夫婦はゆっくり眠る事も出来なかった。
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熱海は老人の来るところではないと、2人は早々に帰らざるを得なかった。
その帰ってきた2人に、志げはもう帰ってらしたのと不満げな顔をした。
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その日は、美容師仲間の会合を志げの家で行うため、2人が泊まる場所が無いというのだ。

仕方なく周吉は旧友の服部(服部修)を訪ねる事にし、妻とみは紀子のアパートを再び訪ねた。
周吉は服部と話しが弾み、共に酒を酌み交わすことにし、近所にいる旧友沼田(東野英治郎)も加わった。旧交を温める3人は昔話に共に笑った。
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しかし、杯を重ねるにつれ、沼田は息子が妻の尻に敷かれ自分をないがしろにするとグチをこぼし、周吉も子供達が思ったようではないと応え、それでも幸せな方だと、自らに言い聞かせるように寂しく呟く。

一方のとみは紀子の心遣いに安らぐ。
そして紀子に、戦死した次男の事に気兼ねせず、再婚して良いのだととみは語りかけた。
しかし、紀子は勝手にこうしていますと、笑い顔をみせた。
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とみは紀子に「あんたはいい人だ」と言い、眼に涙を浮かべた。

翌朝、東京駅を離れる老夫婦を、幸一、志げ、紀子が見送った。
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尾道に向かう途中、大阪で三男の敬三(大坂志郎)が2人に会ったが、その時とみの具合が悪くなり大阪に一晩泊まった。
その旅館で、とみは10日の間で子供達や孫に会えてよかったと、感想を口にした。
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周吉は子供たちが変わってしまったと、寂しそうに言った。しかし2人は、親の期待とは違っても、子供たちは良い方だし、自分たちは運が良いと語り合った。
その2人を沈黙が包み、周吉のウチワだけがゆっくり風を送っていた・・・・・・・

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関連レビュー:小津監督のもう一つの紀子物語
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映画『東京物語』予告


映画『東京物語』出演者

笠智衆(平山周吉)/東山千栄子(平山とみ)/山村聡(平山幸一)/三宅邦子(平山文子)/村瀬禪(平山実)/毛利充宏(平山勇)/杉村春子(金子志げ)/中村伸郎(金子庫造)/原節子(平山紀子)/大坂志郎(平山敬三)/香川京子(平山京子)/十朱久雄(服部修)/長岡輝子(服部よね)/東野英治郎(沼田三平)/高橋豊子(隣の主婦)/三谷幸子(アパートの居住者)/安部徹(敬三の先輩)/阿南純子(美客院従業員キヨ)

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以降の文章には

映画『東京物語』ネタバレ・ラスト

があります。ご注意ください。

東京の子供達に届けられた電報は、尾道で老夫婦と暮らす末娘京子からだった。
そこには母とみが危篤だと書かれていた。
尾道の家には、幸一、志げ、紀子が駆け付けた。枕元に子供たちが居並ぶ中、とみはついにその生涯を閉じた。
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大阪から駈けつけ三男の敬三は死に目に会えなかった。
家族それぞれが悲嘆にくれるなか、通夜が始まり、葬儀が営まれた。
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東京に住む子供たちは、葬儀が終わると勝手なことを言いながら、また慌ただしく帰っていった。
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1人残った紀子が帰る日の朝、末娘の京子は帰って行った兄姉達があんまりだと、不満を言わずにいられなかった。
紀子はそんな京子に、大人の生活の厳しさを語り、教師として学校に向かう京子を見送った。

そして、紀子は周吉に別れの挨拶をした。
周吉は、戦死した次男を忘れて一刻も早く結婚して、幸せになって欲しいと口にした。
紀子は、自分はずるい人間で、亡くなった夫の事を忘れるときがある、このまま1人でいられるか不安になると告白した。
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周吉は、それでいいんだと頷き、紀子に「やっぱり、あなたは正直で善い人だ」と語り、妻とみの形見の時計を紀子に贈った。
その心遣いに紀子は涙を噴き出させた。
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映画『東京物語』ラストシーン


東京へと帰る、紀子の乗った上り列車を、京子は教鞭を取る丘の上の教室から見送った。
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尾道。
夏の終わり。
周吉は家に1人あった。




posted by ヒラヒ・S at 17:00| Comment(0) | 日本映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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