2014年07月22日

スウィート・ノベンバー

ラブ・マジック・イズ・デッド?



評価:★★

昔、昔、映画とは、恋愛とともにありましたとさ。
恋愛の物語はスクリーンの上でこそ、華麗な夢として結実し、映画によって人々の恋は加速したのです。
スクリーン上の美男美女のサマザマな恋模様は、現実世界の善男善女をタブラカシ、恋愛の魔法で世界を覆ったのです・・・・・・その魔力は、20世紀の人々を捕えて離しませんでした・・・・・・

しかし21世紀に入って、その魔法は消え去ってしまったように思えます。
それは、恋愛が世に溢れたせいなのか、女性たちが結婚に期待を持てなくなったからなのか、恋愛よりも大事な問題が人々の心を占めているからなのか・・・・・・・いろいろと考えられるとは思いますが・・・・

つまるところ、大衆芸術としての映画は人々が求める「夢」や「希望」を代表してきました。しかし、人々の見る「夢」が各々違ってきてしまえば、共通の「夢」を語ることは難しいことでしょう・・・・
その影響が最も顕著に現れた分野が「恋愛」であるように思います。

「恋愛」と恋愛の果てにある「結婚」が、「めでたしめでたし」の「おとぎ話」ではないことを、現代の大人たちは嫌というほど知ってしまいました。

それゆえ、この映画で語られている恋は、もう見る者になんの魔力も及ぼさないように感じられます。
脚本に描かれた恋愛物語に何も破綻はなく、出ているヒーロー・ヒロインだって、美男美女であるにもかかわらず・・・・・・・・・


もう、現代社会を背景にした恋愛劇は瀕死に近いかもしれません。
この映画は、その「恋愛の魔法」の終焉を告げているのかと思いました。

昔々、恋愛の魔術は映画とともに世界に広がり、それを見た小悪魔(女性)たちは現実世界でその魔法世界を現出させました。

しかし、その魔法が世界に満ちてしまえば、それはもう魔力を持たず、ただのつまらない現実の一部になってしまいましたとさ・・・・

この映画だけのコトであればいいのですが・・・・

2001年の恋愛映画でした。



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posted by ヒラヒ at 12:00| Comment(0) | アメリカ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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