2017年10月26日

映画『許されざる者』を巡る西部劇の歴史/感想・解説・クリント・イーストウッドと西部劇

1992年『許されざる者』(感想・解説・西部劇歴史 編)



原題 Unforgiven
製作国 アメリカ
製作年 1992年
上映時間 131分
監督 クリント・イーストウッド
脚本 デイヴィッド・ピープルズ


評価:★★★   3.0点



この映画『許されざる者』はアメリカ本国で、アカデミー賞他多くの賞を獲得した作品です。
実を言えばその内容は、アメリカ映画の真髄ともいうべき西部劇を、否定し解体させるような作品として、一見その姿を表します・・・・・・・
その解体させられた西部劇とは何だったのかを、映画史から探り、更にはクリント・イーストウッドの西部劇が古典的西部劇とは違うという点を検証したいと思います。

映画『許されざる者』予告


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映画『許されざる者』解説

西部劇の系譜


西部劇は、映画の歴史とともにあり、実に映画的なジャンルだと思える。
それゆえ、ハリウッド映画が世界に進出すると同時に、西部劇は世界中に広まり、ついには各国の映画界で自前で西部劇が作られ、このジャンルの伝播・拡散が成された。

○世界初の西部劇


世界初の西部劇は1903年の大列車強盗だといわれます。
"大列車強盗" (1903)

サイレント(無声)映画時代(1894-1927)に、西部劇は人気で盛んに作られた。すでに当時、西部劇のスターとしてトム・ミックスとウィリアム・S・ハートの二大スターが誕生していた。

○トーキー映画の出現と西部劇の衰退


トーキーの出現(1927年)によって西部劇は衰退し、大手映画スタジオは西部劇を作らなくなる。
1930年代後半では、西部劇は弱小スタジオの低予算作製の作品となり、ハリウッドでは三文映画のジャンルと見なされるようになった。

○ハリウッド西部劇・黄金期1940〜1960年代


西部劇の復活は、ユニバーサル映画の1939年製作の『砂塵』が、マレーネ・ディートリヒとジェームズ・ステュアートの二大俳優を起用し、商業的成功を収めたことで始まった。
『砂塵』予告

また、同年1939年にはジョン・フォードの『駅馬車』がジョン・ウェインの主演で作られ、これがその年最大のヒット作となる。
『駅馬車』予告

この映画によって、新人ジョン・ウェィンと西部劇の人気は、不動のものとなった。

以降この黄金期には、ジョン・フォード監督の『騎兵隊』『荒野の決闘』や『捜索者』、ハワード・ホークス監督『赤い河』『リオ・ブラボー』、アンソニー・マン監督『西部の人』『ララミーから来た男』、ジョージ・スティーヴンス『シェーン』、ジョン・スタージェス『OK牧場の決斗』などが生まれ、単純なアクション活劇から脱し、様々な物語の意匠を身にまとい、複雑で詩情を含んだ作品が生み出された。
関連レビュー:古典的西部劇作品
『荒野の決闘』
ジョン・フォード監督
西部劇に詩情を込めた映画


○ハリウッド西部劇の衰退(1960年代〜修正主義西部劇)


1960年代には、アメリカ国内の人権問題の世論が高まり、ネイティブ・インディアンを悪者にする従来の西部劇は描きにくくなり、ついには西部劇の批判を含めた映画が生まれる。
その表れは、早くも1960年ジョン・ヒューストン『許されざる者』で語られた。

このイーストウッド西部劇と同じ名前を持つ映画は、間違いなくイーストウッド版に影響を与えていると思う。

関連レビュー:1960年の修正西部劇
『許されざる者』
ジョン・ヒューストン監督
西部劇の懺悔を込めた映画

更に1960年代を通じ古典的西部劇は衰退し、反西部劇的主張は1970年の『小さな巨人』、『ソルジャー・ブルー』によって、決定的に宣言された。
以降、製作されたハリウッド製西部劇は、例えば古典的な要素を含んでいても、コンテンポラリー・ウェスタン(現代西部劇)と呼ばれる。

○1970年以降の西部劇/マカロニ・ウェスタン


本家アメリカで西部劇が衰退する中、マカロニ(スパゲッティー)・ウェスタンが西部劇に新しい息吹を吹き込む。
関連レビュー:マカロニ・ウェスタンの誕生
『荒野の用心棒』
セルジオ・レオーネ監督
クリントイーストウッド主演映画

そもそも、アメリカ以外の西部劇も1960年代には欧州でユーロ・ウェスタンが、盛んに製作されていた。
その一部としてイタリア製西部劇があったが、その独特の世界観によって世界に強い衝撃を与えた。
そして、逆輸入の形でハリウッドの西部劇にも影響を与えた。

○黒澤明と西部劇


因みに西部劇の影響を受けて撮られた映画の例として、ジョン・フォードに心酔していた黒澤明を上げないわけにはいかない。
そしてまた黒澤明の『用心棒』『椿三十郎』『七人の侍』は、明らかにマカロニ・ウェスタンと本家のウェスタンに強い影響を及ぼした。
関連レビュー:チャンバラ西部劇の誕生
『七人の侍』
黒澤明監督作品
西部劇へのリメイク多数の傑作

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映画『許されざる者』解説

クリント・イーストウッドと西部劇



実は、クリント・イーストウッドは、古典的な西部劇で主役を張るスターではなかった。
売れない役者だった彼を救ったのは、イーストウッドが28歳の時に手にした、TVドラマのウェスタン『ローハイド』のロディ・イェーツ役だった。
そのTVシリーズのおかげで、彼の名前は世間に知られるようになり、プールつきの豪邸を手に入れたという。
『ローハイド』第4シーズン21話「はるかなる夢路」
【意訳】紳士淑女の皆さん、ジニー嬢がいつも愛している歌を歌います。

しかし、『ローハイド』の出演が3年目を向かえ、『ローハイド』自体の人気が落ち始め、週一の放映が月一になってしまう。それに伴い、イーストウッドのギャラも少なくなっていた。

また、アメリカの俳優は映画に出るか否かでステータスに天と地ほどの差もあるため、イーストウッド自身にも、このままではTVスターとして終わるという焦りもあったのではないか。

そして『ローハイド』がまだ放映中の1963年、クリント・イーストウッドの元に映画のオファーが入る。
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その当時は無名だった映画監督、セルジオ・レオーネの映画『荒野の用心棒』の出演依頼だった。

当初、気乗りしなかったイーストウッドも、黒澤明の『用心棒』のイタリア版リメイクだと知って興味を持ち、出演を受諾したという。
このレオーネとイーストウッドのコンビは、以後『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』をリリースするが、この一連の映画が持つテーストは本家のアメリカ製西部劇とは異質な味わいを持っている。


unfo-fistfull.jpg個人的には、マカロニ・ウェスタンが持つ高い刺激性(暴力シーン・欲望の顕在化)は、西部開拓の歴史事実を考慮せずに、ドラマを構築する事が出来たからこそ可能になった、映画表現ではないかと感じられる。
つまりは「根も葉もない絵空事」だからこそ、過激なシーンを描き得たのだろう。

結局、マカロニ・ウェスタンの本質とは、現実世界に依拠しないファンタジーとしての「おとぎ話の残酷」を表現したものだと個人的には信じている。
それゆえ、人間的な価値「真・善・美」を超越し、冷酷な暴力世界が表現できた。
そういう点では、イーストウッドが「マカロ二・ウェスタン」に出た事の重要性は、強調しても強調しすぎることはないだろう。

たとえばジョン・ウェインやヘンリー・フォンダのような俳優の演技は、古典的な西部劇が求める開拓者の喜怒哀楽を表現するため、ウェットな情感を必要としていた。
もし彼らが演じたとすれば、1963年時点ではその演技は、決して血も涙もない暴力刺激を表現することは無かったに違いない。
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やはりクリント・イーストウッドのどこか虚無的でクールな佇まいが、よりマカロニ・ウェスタンの『おとぎ話』の残酷を、陰惨に無慈悲に強化したはずだ。
そして、以後マカロニ・ウェスタンの演技のスタンダードが、イーストウッドによって確立させられたと感じられる。

しかしそれは、イーストウッドの演技が、ハリウッド製ウェスタンの本流とは違う事も意味していたはずだ。
そしてその事実が、この映画『許されざる者』のドラマに重要な意味を持っていると信じる。



posted by ヒラヒ・S at 17:13| Comment(0) | アメリカ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月24日

ジョン・フォード映画『荒野の決闘』西部劇の古典/感想・あらすじ・ネタバレ・ラスト・解説

1946年『荒野の決闘』アメリカ国民の神話



原題 My Darling Clementine
製作国 アメリカ
製作年 1946年
上映時間 97分
監督 ジョン・フォード
脚本 ウィンストン・ミラー、サミュエル・G・エンゲル
原作 スチュアート・N・レイク:『WYATT EARP FRONTIER MARSHAL』


評価:★★★★   4.0点



この映画は「古典的な美」という点で、ハリウッドの映画様式を代表する一本だと感じます。
マカロニウェスタンを知っている、今から見れば、刺激が少ないし、地味だと感じるでしょうが、実を言えばこの映画こそ西部劇の古典であり、本来の西部開拓を描いた一本と言えると思うのです。
そういう意味では、西部劇を理解する作品として、映画史的に重要な一本だと言えるでしょう。

映画『荒野の決闘』あらすじ・ストーリー


1882年のトゥームストンという町近く、ワイアット(ヘンリー・フォンダ)、モーガン(ワード・ボンド)、バージル(ティム・ホルト)、ジェームズ(ドン・ガーナー)のアープ兄弟は、カリフォルニアまでメキシコで買い付けた数千頭の牛を移動させていた。Clem-clant.jpg
そこでクラントン一家の当主オールド・マン・クラントン(ウォルター・ブレナン)と長男のアイク(アラン・モーブレイ)に出会い牛を売れと言われ、ワイアットは断る。
その夜、四男のジェームズを牛の見張りに残し、町に兄弟が出かけた。しかし帰ってみると牛の群れはいなくなり、射殺されたジェームズの遺体が雨にうたれていた。ワイアットは町に取って返すと、彼が有名なダッジシティの保安官だと知った町長から依頼された、保安官就任を受諾する。
clem-doc.jpg保安官になったワイアットはギャンブラーでガンマンのドク・ホリディー(ヴィクター・マチュア)と友人になり、ドクに思いを寄せるチワワ(リンダ・ダーネル)とも知リ合う。
しかし、町ではクラントン一家が無法な振る舞いをし、ワイアットは彼らが牛と弟の命を奪ったと疑っていたが証拠がない。
そしてある日、町の酒場でアイクが銃を抜いたため、ワイアットは彼を殴り倒した。

オールド・クレントン:保安官お詫びする。ちょっとウィスキーを飲みすぎたようだ。/ワイアット:そうだな。彼らには他の楽しみが必要なようだ。ソーンダイクさん劇場に一緒に行こう。オールド・クレントン:もし、銃を抜くんだったら殺せ。

こうして両者の対立はより深くなっていった。
トゥームストンはワイアットの力で落ち着き、東部から学校の教師クレメンタイン(キャシー・ダウンズ)もやって来た。彼女はボストンから恋人のドク・ホリディを追って来たのだが、ワイアットが彼女に一目ぼれする。
ドクは死病の結核を患っているため、クレメンタインと再会したが拒絶する。
町を去ろうとしたクレメンタインだが、日曜の礼拝と、町の人々が集まるダンス・パーティーにワイアットと参加し、2人の間に好意が芽生えた。

バイオリン弾き:ちょっと待った。下がって場所を作って。我らの新しい保安官と、このレディーに。(2人踊る)/モーガン:うわ、何てこった。

しかし、ドクはクレメンタインが町に残ることにいら立ち、自分が町を去った。
それを知った、ドクに思いを寄せるチワワは、クレメンタインに食って掛かった。
そのチワワの胸に、死んだ弟ジェームズの純銀の首飾りが下がっているのに、ワイアットは気付いた・・・・・・・・・
(ネタバレ・ラストは記事の最後にあります)


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映画『荒野の決闘』感想・解説



アメリカ人にとっての西部劇とは、実はアクションドラマと言うよりは、アメリカ開拓の歴史を描いた開拓民のドキュメンタリードラマとしての面が、そのドラマの基礎としてあると感じます。

この映画は「OK牧場の決闘」として西部の伝説となっていた事件を、監督のジョン・フォードが当時存命のワイアット・アープに直接取材した内容を反映させているとの事で、いわば歴史的事件の記録映画の側面もあります。

けっきょく、この映画で描かれた地味な決闘ですら、西部での大事件だったという点を考えれば、事実がもつリアリティーを感じます。
clem-pos1.jpgつまりこの映画が表している西部開拓の歴史事実と言うのは、人々は基本的に穏やかに慎ましく暮らしたいと思っており、その平穏に喜びや希望を持っているにも関わらず、時として平静が乱され「決闘」という命の奪い合いが発生してしまうという、今にも通じる真理だったはずです。

実際は、歴史的な事実関係の詳細はケヴィン・コスナー『ワイアット・アープ』が正しく伝えており、その映画を見れば単純な勧善懲悪の物語ではなかったようです。

しかし、西部に実際に起きた事件を題材として、ジョン・フォード監督がこの映画の「勧善懲悪」を描き、西部開拓の中の「ロマンス」や「友情」を描いたことで、西部劇がアメリカ国民の精神的なバックボーンへと変換し得たと思うのです。
この映画によって、初めて西部開拓時代の開拓民たちの心情を、リリカルに描き、詩情が表現されました。

そんなことを考えると、この映画以降の古典的なハリウッド西部劇は、西部劇の史実を踏まえつつアメリカ国民のアイデンティティに訴える「西部劇神話」となっていったのではないでしょうか・・・・・・


そういう意味で、この映画は「荒野の決闘」という刺激的な日本題で誤解されかねませんが、実は西部開拓に伴うアメリカ人の実直な生活の記録であり、アメリカ人の荒野を切り開いた事実の讃歌として描かれた作品だったように思います。

そう考えれば、人々が切り開いた地平に広がる希望を象徴する、クレメンタインという女性を愛するという原題「愛しのクレメンタイン」の方が、誤解が少なかったように思います。

けっきょく、この映画で現された西部開拓の叙事詩よりも、西部劇の派手な決闘シーンが人々の印象に残るのは、映画という視覚芸術が持つ宿命だったように思います。
その事実は、クロサワ映画、マカロニ・ウェスタンを通じて証明されているでしょう。

関連レビュー:黒澤明の侍西部劇
『七人の侍』
砦を守るアクション大作
映画史に残る傑作


関連レビュー:マカロニウェスタンの傑作
『荒野の用心棒』
セルジオ・レオーネの歴史的傑作
クリント・イーストウッド主演


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これ以降

映画『荒野の決闘』ネタバレ

があります。ご注意ください。

(あらすじから)
実は、チワワに首飾りを送ったのは、ビリー・クラントンだった。ビリーは露見を恐れて、チワワを銃撃し逃げ去った。そのビリーの後をワイアットの弟バージルが追う。
Clem-bed.jpgチワワは瀕死の重傷を負うが、かつて医者だったドク・ホリディーが手術した。
しかし、町に銃声が響き、ビリーを追ったバージルの死体が、道に捨てられた。
そしてワイアットに向かって「OKコラルで待っている」という言葉を残し、クラントン一家は駆け去って行く。
そして、手当ての甲斐なくチワワは死んでしまう。
翌日、ワイアットは逮捕状を以てクラントン牧場・OKコラルへと向かった。
モーガンとホリディも同行し、ついに対決の時は来たのだった・・・・・・・・・

映画『荒野の決闘』ラスト・シーン




映画『荒野の決闘』評価



冒頭でも申し上げた通り、この映画が歴史的に重要なのは、単純なアクション活劇だった西部劇に、情感と詩情を持たせ、西部開拓時代のアメリカ人の姿を美しく描いたためでした。
しかし、現代の視線で見ると「刺激」が少ないことは否めません。
それゆえ、私個人としては、映画的な評価として★3.0で、歴史的評価として★1.0をプラスしました。 

映画『荒野の決闘』主題曲

『愛しのクレメンタイン』



映画『荒野の決闘』出演者

ワイアット・アープ(ヘンリー・フォンダ)/チワワ(リンダ・ダーネル)/ドク・ホリデイ(ヴィクター・マチュア)/クレメンタイン(キャシー・ダウンズ)/オールドマン・クラントン(ウォルター・ブレナン)/モーガン・アープ(ワード・ボンド)/グランヴィル・ソーンダイク(アラン・モーブレイ)/ヴァージル・アープ(ティム・ホルト)/ジェームズ・アープ(ドン・ガーナー)/ビリー・クラントン(ジョン・アイアランド)


posted by ヒラヒ・S at 17:35| Comment(0) | アメリカ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月20日

イーストウッド西部劇映画『許されざる者』再現ストーリー/あらすじ・ネタバレ・出演者

1992年『許されざる者』(詳しいストーリー・あらすじ 編)



原題 Unforgiven
製作国 アメリカ
製作年 1992年
上映時間 131分
監督 クリント・イーストウッド
脚本 デイヴィッド・ピープルズ


評価:★★★   3.0点



この映画『許されざる者』は、クリント・イーストウッド監督・主演で、アカデミー賞他多くの賞を獲得した作品です。
モーガン・フリーマン、ジーン・ハックマン、リチャード・ハリスなど名優が脇を固め、物語に深みを加えていると思います・・・・・・・・・・

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映画『許されざる者』ストーリー



1880年のワイオミング準州のビッグ・ウィスキー。
unfo-tied.jpg町の酒場の2階にある娼館で、娼婦が顔に切りつけられる事件が起こった。
2人ずれで遊びに来た、カウボーイの1人、クイック・マイク(デヴィッド・マッチ)が、娼婦のデライラ(アンナ・トムソン)に男性器の小ささを笑われ、激情に駆られ凶行に及んだのだった。
その2人は、すでに縛られ、店に捕らわれていた。

その2人の前に、町の保安官リトル・ビル・ダゲット(ジーン・ハックマン)が立ち、酒場の主人スキニー(アンソニー・ジェームズ)が訴える「商売モノを傷物にされた」という怒りを聞いていた。unfo-bill1.jpg
年長のストロベリー・アリス(フランシス・フィッシャー)を筆頭に、娼婦達も犯人を同じ目にあわせろと詰め寄る。

しかし、保安官リトル・ビルは「こいつらは真っ当な人間だ」と取り合わず、むち打ちや、これ以上の流血より、七頭の馬を代償とすることで、スキニーを納得させた。

しかし娼婦達の怒りは収まらず、屈辱を晴らすため、身銭を切って1,000$の賞金を賭けた。
そして、カウボーイ2人を殺した者に賞金を支払うと触れ回り、その噂は西部中を駆け巡った。

その噂は、今はカンザスの片田舎で百姓仕事に精を出す、伝説的なアウトローのウィリアム・マニー(クリント・イーストウッド)にまで届いた。
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彼の元をかつての悪党仲間の甥だというスコフィールド・キッド(ジェームズ・ウールヴェット)と名乗る若者が訪れ、賞金山分けでカウボーイ二人を殺す仕事でコンビを組まないかと持ちかけたのだ。

マニーも昔は列車強盗で女子供や保安官を殺したアウトローだったが、妻と11年前に出逢ってから改心し、酒に溺れ金欲しさに悪事を働いたことを後悔していた。
結婚後、二人の子供が生まれたものの、三年前に妻に先立たれ、今は1人で子供の世話をして実直に暮らしていた。
キッドの誘いに、マニーはもう足を洗ったと断った。

しかし、マニーの現実は農業の収穫もほとんどなく、二人の子供を抱え、ひどい貧困に喘いでいた。
そして、他に手立てもなく、彼は賞金を目指しキッドの後を追う事を決意する。
しかし、銃の腕は錆びつき、馬にもろくに乗れない始末だった。
久々の拳銃射撃のシーン
【意訳】娘:パパは人を殺すのになれてるの?

Unf-morgan_1.jpgそれでも旅に出たマニーは、昔の悪党仲間の一人、ライフルの名手ネッド・ローガン(モーガン・フリーマン)の家によった。
彼もまた、今は足を洗って農夫をしており、マニーは子供たちの世話を頼んだ。

unfo-wife.gifしかし農業が上手く行っていないのは同様で、話を聞くうちにネッドもこの話に興味を示し、連れ立って家を後にした。

その後ろ姿を、ネッドのネイティブ・インディアンの妻が冷たい目で見つめた。

一方、ビッグ・ウィスキーには噂を聞き付けた、賞金目当ての荒くれ者が目に付くようになった。
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そんな一人、伝説的なガンマンのイングリッシュ・ボブ(リチャード・ハリス)が、作家のブーシャンプ(ソウル・ルビネック)を連れて町にやってきた。

彼は「銃の所持を認めない」という、町のルールに従わなかった。

保安官リトル・ビルは、暇さえあれば自らの手で家を建築しているが、ヘタな大工仕事で遅々として進まない。
しかしボブの一件を知ると、保安官助手を引き連れ彼の周りを取り囲み、その銃を取り上げた。
【意訳】ボブ:また女王の話をしたのか?独立記念日だってぇのに!俺がお前を蹴ってると思ってるだろう、ボブ!しかし違うぞ!俺がなぜこうするか、なぜこう言うのか?伝えてるんだ!カンザス中の悪党ども、ミズリーの悪党ども!ついでにシャイアンどもにも!女達の賞金は無い!あったとしても賞金稼ぎ共は入れない!

そのあと、町の市民や賞金稼ぎ注視するなか、何度も蹴り殴り完膚なきまで叩きのめし、賞金稼ぎ達へ大声で騒ぎを起こすなと警告した。
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そしてイングリッシュ・ボブを保安官事務所の牢に放り込だ夜、リトル・ビルはボブの伝記を書いているブーシャンプ相手に、ボブの有名な事件の無様な実態を暴露し、西部の早撃ちは非現実的だと教えた。

そして翌日、満身創痍のイングリッシュ・ボブはビッグ・ウィスキーから追放され、ブーシャンプはビルの元に残った。

一方マニー、ネッド、キッドの一行は、ウィスキータウンに向け旅を続けた。
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しかし、マニーとネッドの2人は久々の野宿に体が痛み、また若いキッドも威勢はいいが近眼で遠くの敵と戦えないことが判明する。

それでも3人は、雨の夜ビッグ・ウィスキーに到着し、キッドとネッドはストロベリー・アリスに詳細を聞きに行き、マニーは下の酒場で待った。
そこにリトル・ビルと助手たちが現れ、彼の銃を奪い、彼に暴行を加える。

【意訳】ボブ:俺が思うに、蛇用にこれを持っているのかな?/マニー:ああ・・そうだ。/ボブ:だがここに蛇はいないんだ、ミスター・ヘンダーショット/マニー:う〜ん、その・・・弾は入れてないんだ。火薬が湿ってて・・・/ボブ:ミスター・ボーシャンプー、これが俺の言ったゴミくずだ!どの町の酒場にもこんなクズがいる。ウィチタやシャイアン、アビリンにも!でも君はそんなクズをビッグ・ウィスキーで見ることは無い。

全身傷だらけになったマニーは、這いながら店の外へ出たところをキッドとネッドが助けた。
町の外れの隠れ家で看病されたマニーは三日間意識が戻らなかった。
3日後マニーの看病に、顔を切られたデライラがやって来た。
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デライラはキッドとネッドがただで娼婦達と遊んでると語り、マニーもどうかと誘った。
しかし、マニーは亡くなった妻が忘れられないと、その申し出を断った。

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マニーが回復し、3人は賞金首の1人デービー・ボーイが、荒野で牧場の仕事をしているのを見つけた。
ライフルの名手ネッドがデービー・ボーイを狙うが、ネッドはトドメを刺すことができない。
ついには、俺は撃てないと言った。
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その後を受けて、マニーがライフルを取りデービー・ボーイを射殺した。
ネッドは、すっかり落ち込み、カンザスに帰ると言い去った。

その頃、デービー・ボーイ殺害がリトル・ビルに知らされ、周辺地域が探索される中ネッドが捕られた。
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リトル・ビルは、ネッドの背を鞭で打ち、残り2人の情報を拷問で聞き出そうとするが、ネッドは口を割らない。

ネッドの事を知らないマニーとキッドは、牧場に隠れていたクイック・マイクを発見し、トイレに入った彼を急襲しキッドが仕留めた。
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そして二人は娼婦の1人から約束の賞金を受け取るが、ネッドがリトル・ビルに捕まり「なぶり殺し」にされた事実を知る。
そして無残な姿で、今は酒場の前に晒されていると知った。

その話を聞き、マニーは妻と出会ってから断酒していたウィスキーを飲む。
そして、実はクイック・マイク殺しが初の殺人だったキッドが、ショックを受け、もう銃などいらないというのをマニーは受け取った。
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そしてマニーは、1人リトル・ビル達の待つスキニーの酒場に向かった・・・・・

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映画『許されざる者』予告

映画『許されざる者』出演者

ウィリアム・"ビル"・マニー(クリント・イーストウッド)/リトル・ビル・ダゲット(ジーン・ハックマン)/ネッド・ローガン(モーガン・フリーマン)/イングリッシュ・ボブ(リチャード・ハリス)/スコフィールド・キッド(ジェームズ・ウールヴェット)/W・W・ブーシャンプ(ソウル・ルビネック)/ストロベリー・アリス(フランシス・フィッシャー)/デライラ・フィッツジェラルド(アンナ・トムソン)/クイック・マイク(デヴィッド・マッチ)/デービー・ボーイ(ロブ・キャンベル)/スキニー・デュボイス(アンソニー・ジェームズ)/リトル・スー(タラ・フレデリック)/シルキー(ビヴァリー・エリオット)/フェイス(リーサ・レポ=マーテル)/クロウ・クリーク・ケイト(ジョジー・スミス)/ウィリアム・"ウィル"・マニー・Jr(シェーン・メイヤー)/ペニー・マニー(アリン・レヴァシュー)


関連レビュー:モーガンフリーマン、クリント・イーストウッド共演作品
『ミリオンダラー・ベイビー』
クリント・イーストウッド監督
オスカー受賞作品


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posted by ヒラヒ・S at 16:57| Comment(0) | アメリカ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする