2020年07月11日

映画『何がジェーンに起こったか?』ハリウッド2大女優の壮絶バトル/再現ストーリー・詳しいあらすじ・2大女優の肖像解説

『何がジェーンに起こったか?』(ストーリー・あらすじ編)

製作国 アメリカ
製作年1962/上映時間134分
原題 What ever happened to Baby Jane
監督 ロバート・アルドリッチ
脚色 ルーカス・ヘラー
原作 ヘンリー・ファレル


評価:★★★★  4.0



サイレント時代からの2大スターが、年老いてなお女優魂を賭けて、激突、対決した、このドラマは迫真のリアリティーを持って観る者を慄かせます。

現実の二人の間にも根深い感情的な確執があり、そんなハリウッド女優の精神的な病理が、そのままドラマになったような一本です。

この映画の「Duel=一対一の決闘」を描きえたのは、『飛べ!フェニックス』(66)『北国の帝王』(73)『カリフォルニア・ドールス』(81)に共通する、人生における執着を描いて卓越した手腕を持つロバート・アルドリッチ監督なればこそと思います。
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<目次>
映画『何がジェーンに起こったか?』ネタバレなしあらすじ
映画『何がジェーンに起こったか?』予告・出演者
映画『何がジェーンに起こったか?』解説/2大女優の肖像

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映画『何がジェーンに起こったか?』ネタバレなしあらすじ



1917年。
ボードヴィルの舞台で6歳のジェーン・ハドスン(ベティ・デイヴィス)は名子役として、喝采を受けていた。彼女は達者な歌と躍りで、ベビイ・ジェーンの名で父と共に舞台に出て一家を支えていた。その舞台の袖では、ジェーンの姉ブランチ(ジョーン・クローフォード)が、嫉妬の眼で見つめている。

舞台を終え劇場の裏口でジェーンは「私の稼いだ金よ、アイスクリームが食べたい」とワガママを言い、父親は応じざるを得なかった。しかしブランチは「私は要らない」と答え、父親から「ひねくれた子だ」と叱られる。そんなブランチに母親は「いつか注目を浴びるから、その時はジェーンに優しくしてあげて」と語りかけられ、ブランチは「死んでも忘れないと」怒りを秘めて答えた。

1937年。
ハリウッドの試写室でジェーンの出演した映画を見ながら、スタジオのプロデューサーは落胆していた。今は大女優となったブランチの影で、ジェーンは売れず酔っ払って警官を殴るような厄介者となっていた。プロデューサーは契約破棄したいのだが、ブランチとの間に「自分とジェーンを平等に映画に出す」という約束がありできないでいた。そんなある夜、パーティーから車で帰ったブランチとジェーンに事件が起きた。
門を空けに降りたところに、車のアクセルが踏み込まれ、ブランチは下半身不随となった。

時が経ち、TVの名画座で往年のブランチ出演作品が流されている。
ひっそり住むブランチとジェーンの家では、ブランチは二階で車椅子で暮らし、一階では朝から台所でジェーンは酒を飲んでいた。そこに隣家のベイツ夫人(アンナ・リー)がブランチのファンだと、花を持って挨拶に訪れた。

ブランチ:可哀想な子。もう大丈夫よ・・・・/ベイツ夫人:おはようございます、お邪魔でなければいいんですけど。昨晩映画を見て、お姉さまに花を切ってお届けする誘惑に勝てませんでしたの。あなたはたぶんお姉さまの新しい成功を誇りに思ってらっしゃるでしょう?TVの事ですけど。/ジェーン:ええ。/ベイツ夫人:そんな懐かしい映画を見てどれほど嬉しいか、とても口では表せません。/ジェーン:そう言っとくわ。/ベイツ夫人:お分かりかしら、私と娘は、いつか、お姉さまにお目にかかれれば素晴らしいって。/ジェーン:ベイツ夫人、私の姉は、決して外に出ないし、客に会うことに適していないの/ベイツ夫人:それをお聞きして・・・申し訳ないです・・・そんな事とは思いもせず・・・・あの、お花気に入って下さると良いのですが。(ブザーが鳴る)/ジェーン:ああ、惨めなメス犬が。

ジェーンはベイツ夫人を帰し、ブランチに食事を運んで、いつものように嫌味を言い、鳥籠を掃除すると持ち1階に降りていった。通いの家政婦エルバイラ(メイディー・ノーマン)がやってくる日で、ブランチを心配する彼女は、ジェーンの精神状態が悪化しているといい、酒を飲みだしている事実と、ブランチのファンレターを勝手に開封までしており、危険を感じると伝える。
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そして、妹をかばうブランチに「病人は医者に任せるんです」と精神科医のシェルビー先生に相談すべきだと言う。

ブランチもジェーンの精神状態を危惧しており、今住んでいる家を売り引っ越す計画だが、それをジェーンに告げられずにいた。その話の最中、ジェーンは顔を出し鳥籠から鳥が逃げたと告げた。エルバイラはワザとやったのだと苦々しげに言った。

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ジェーンは酒を求めて、酒屋に姉ブランチの声色を使い注文した。そして酒を手に入れたジェーンは酔って夜、ベビー・ジェーン時代を思い出し、姉ブランチを呪うのだった。

その様子を2階で聞いていたブランチは不安を覚え、翌日朝食を持ってきたジェーンに朝財政状態が悪くなり家を売ろうと考えているとジェーンに告げ、管財人に電話したいと言うとジェーンは怒り、2階の電話を引きちぎった。(2階から動けないブランチは、車椅子を降りて不自由な足で1階の電話に達するか、通いの家政婦エルバイラが来てくれるのを待つしかなくなる)
朝食が冷めるわよと言うと、ジェーンはベビー・ジェーンの芸能活動再会のためにピアニスト募集の広告を出すため街に出かけていった。
ジェーンが準備した朝食の皿の上には、ブランチの飼っていた鳥が乗っていた。
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ジェーンの行動に猶予はないと感じたブランチは、花の手入れをする隣家のベイツ夫人を窓から発見し、手紙を書いて投げた。


ベイツ夫人:あら、ハドソンさん、お会いできてうれしいわ。今ちょうどお宅に伺おうかと。/ジェーン:なんでさ?/ベイツ夫人:私はただ、お花をあなたのお姉さんにいかがかとお聞きしたくて。この前のお花はずいぶん前にお持ちしたから……たぶんもっとお望みかと思って…/ジェーン:花の持ちが問題なら、自分のためにとっときな。/ベイツ夫人:あら、でもお安い御用ですから、今ちょっと切ってますし、お持ちします。私はいつでも花があったほうが・・・・・家の中に・…/ジェーン:ベイツ夫人!姉が花を欲しがったら、それを買う金ぐらいあるさ!

しかし、街から帰ってきたジェーンに気付かれ、拾われてしまう。
ジェーンは手紙の件でますますブランチを責めた。ブランチはジェーンの持ってきた夕食が恐く食べれない。
翌朝、ジェーンはなぜ食べないのかと、そのラムチョップを自分で食べ、食事を残す悪い子には朝食は無しだと言った。
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しかし、その昼にジェーンが持って来たブランチの食事はネズミだった。ブランチは食事を取ることも出来ず追い込まれる。頼みの綱のエルバイラも、ジェーンが休暇を与え当分来なくなった。


そんな時、ジェーンの元に新聞広告で応募してきたピアニスト、エドウィン・フラッグ が来る。
ジェーンはベビー・ジェーンの芸能活動を再開するといい、エドウィンにピアノを弾かせ歌った。
ジェーンはエドウィンをパートナーとし報酬を決め、彼を自宅まで送るため外出した。
その間に食べ物を求めて、ジェーンの部屋へ行ったブランチは、机の引き出しにチョコを見つけ貪りつく。その引き出しには、ブランチのサインを練習した紙が出てきた。ジェーンはブランチの預金が勝手に引き出せ、自分が死んでも困らないという事実を知る。

jane-bul-tel.pngブランチは覚悟を決め、1階の電話に向け手だけを頼りに階段を降りる。

必死に電話にたどり着き、
精神科医のシェルビー先生に連絡を取り、
往診に来てくれることになった。


しかし、電話中にジェーンが帰宅し、その電話の一部始終を聞いてしまった。

凄まじい勢いで、ブランチに詰め寄るジェーン。
這って逃げるブランチに向けて、渾身の蹴りを入れる。
2度、3度

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動けなくなるブランチを見届け、ジェーンはブランチの声真似をして医師にキャンセルの電話を入れた。
ジェーンが銀行に向かおうとした所に、家政婦のエルバイラがブランチを心配し、様子を見に来た。
ジェーンはなぜ来たと怒り、金は払うからクビだと言いエルバイラを帰らせ、自分は銀行へと向かった。

ジェーン:私はあんたに来週まで戻るなと言ったつもりだったけど。/エルバイラ:ええ、でも今日は空いていたんで、ちょっと寄って顔を拝見しようかと……もし何か御用でもあればって思って。/ジェーン:何もないわ。自分の問題でもかたずけたら。私はあなたに連絡しようとしてたの、でもここで会ったから言っとくわ。私たちにあんたは、もう必要ないの。/エルバイラ:でも、理解できません。/ジェーン:この家を閉めるのよ。ブランチは海沿いの小さい家を望んでる。医者も、私たちがそこに行くのが、彼女にとって一番だってさ。あ、心配ないよ、今日の分も払うさ。小切手送るから。/エルバイラ:支払いの心配はしてません。帰る前にブランチさんに会わせてもらいます。/ジェーン:フン、止して。寝てるから。/エルバイラ:かまいません。待つのはかまいません。/ジェーン:あのね、私がかまうの。私は今出るから、だからあんたの鍵を返しなさいよ。/エルバイラ:ごめんなさい。鍵は持ってきていないんです。/ジェーン:どうでもいいわ、帰って。クビよ!

しかしエルバイラは帰ったふりをし、実は隠し持っていた鍵で家に入った。
ブランチの部屋には鍵がかかり、呼びかけてもブランチからの返答はない。
ますます心配になったアルバイラは、トンカチとねじ回しで扉の蝶番を外そうとする。

そこに、ジェーンが帰宅した・・・・・・

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映画『何がジェーンに起こったか?』予告

映画『何がジェーンに起こったか?』出演者

ジェーン・ハドソン(ベティ・デイヴィス)/ブランチ・ハドソン( ジョーン・クロフォード)/エドウィン・フラッグ(ヴィクター・ブオノ)/エルバイラ・スティット(メイディー・ノーマン)/ベイツ夫人(アンナ・リー)/デリラ・フラッグ(マージョリー・ベネット)


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映画『何がジェーンに起こったか?』解説

ハリウッド伝説の2大女優の肖像


実はこの映画は、サイレント時代からの大女優二人の、ハリウッド映画史上に残る「泥沼の確執」がそのまま画面に映し出されています。

ホントに綺麗なお二人なのに・・・・・・・・・きれいなバラには棘がある?

ベティ・デイヴィス(Bette Davis, 1908年4月5日 - 1989年10月6日)はアメリカ合衆国マサチューセッツ州ローウェル出身の女優である。 尊敬をこめて「フィルムのファースト・レディ」と呼ばれた、キャサリン・ヘプバーンと並ぶ、ハリウッド映画史上屈指の演技派女優にして、未だに尊敬を集める特筆すべき重要な存在である。

1930年代はアカデミー主演女優賞を獲得した『青春の抗議』(1935)、『黒蘭の女』(1938)をはじめ、ブロードウェイのヒット作の映画化にして再度レスリー・ハワードや悪役から頭角を現したハンフリー・ボガートと共演した『化石の森』(1936)、ヴェネツィア国際映画祭女優賞を獲得した『札つき女』(1937)や悲劇的なヒロインを演じた『愛の勝利』(1939)はじめ、話題作が多く、40年代に入ってからも、不倫相手を平然と射殺しながら、さめざめと泣いて見せる『月光の女』(1940)でのヒロインや、リリアン・ヘルマン原作の『偽りの花園』(1941)の強欲で冷酷なレジーナ役などでは凄味が増し、忘れがたい名演技を披露している。(wikipediaより)

<若き日のベティー・ディビス>


ジョーン・クロフォード(英: Joan Crawford、1904年頃3月23日-1977年5月10日)はアメリカ合衆国テキサス州サンアントニオ出身の女優。1925年に映画製作会社メトロ・ゴールドウィン・メイヤー (MGM)と映画出演の契約を結び、クロフォードの本格的な女優人生が始まっている。1920年代の終わりには流行の最先端をいくフラッパーを代表する女優として世界的に有名になった。1930年代になると、クロフォードの人気は当時のMGMの看板スターであるノーマ・シアラーやグレタ・ガルボと並び賞されるようになった。クロフォードは、最終的に恋や成功を勝ち取る勤勉な若い女性を演じる機会が多かった。このような「シンデレラ・ストーリー」的な作品は、世界恐慌のさなかにあった当時の大衆、とくに女性層に大きく受け入れられた。

クロフォードはハリウッドでももっとも有名な女優の一人となり、出演料も女優の中で最高額を受け取るまでになった。(wikipediaより)

<若き日のジョン・クロフォード>