2016年09月13日

『ア・フュー・グッドメン』トム・クルーズの傑作法廷映画/あらすじ・感想・解説

現代版「スミス都に行く」



評価:★★★★   4.0点


まずはジャック・ニコルソンスゴイと言いたい。
この映画のジャック・ニコルソンを見ずして、ジャック・ニコルソンを語るなかれと声を大にして主張したい!
また、トム・クルーズもクセの強い大物とキャステイングされると、その素性・育ちの良いキャラクターが際立つように思います・・・・・

ア・フュー・グッドメンあらすじ


キューバの米軍基地で、海兵隊員サンティアゴが就寝中に、同部隊のダウニー一等兵(ジェームズ・マーシャル)とドーソン兵長(ウォルフガング・ボディソン)の手によって殺害された。米軍内で事件を裁くため、検察官にロス大尉(ケヴィン・ベーコン)が着き、ギャロウェイ少佐(デミ・ムーア)が被告の弁護人を希望するが、ハーバード出身で、偉大な法律家の父を持つキャフィー中尉(トム・クルーズ)が任命された。事件の背景に、軍律を乱した兵士に対するリンチ制裁"コードR"の存在を感じ、ギャロウェイ少佐は軍事法廷で争うべきだとキャフィーに詰め寄る。しかし、キャフィーは検察と司法取引で処理する方針を固め、助手のウェインバーグ大尉(ケヴィン・ポラック)と調査を開始する。キューバ基地でケンドリック中尉(キーファー・サザーランド)最高指揮官ジェセップ大佐(ジャック・ニコルソン)、マーキンソン中佐(J・T・ウォルシュ)と面談した。キャフィーは調査を進めるうちに、ダウニー一等兵とドーソン兵長は"コードR"を命令のまま実行しただけで、被告は無罪だと確信するようになる。それでも司法取引で処理するのが最良だと主張するが、いつしかギャロウェイ少佐の「正義の遂行」という言葉に心を動かされる。
そして、自らのキャリアを危険に曝しても、法廷で裁判をする道を選ぶ。裁判の審理は軍規の厚い壁に守られ困難を極める。窮余の一策として、ついにキャフィーは、ジェセップを法廷に召喚し直接対決をするのだった・・・・・・

(原題・A Few Good Men/アメリカ/1992年/上映時間138分/監督ロブ・ライナー /脚本・原作アーロン・ソーキン)

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ア・フュー・グッドメン感想・解説

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実際、この軍事裁判を舞台にした法廷劇の、完成度の高さは特筆ものだと思います。
脚本、演出、キャスティング、編集、全てプロの仕事です。
特に、キャスティングは主役の二人は勿論、キーファー・サザーランド、J・T・ウォルシュ、デミ・ムーア、ケヴィン・ポラックを含め全て完璧に機能していると感じます。
この映画を「見て損した」という人がいたら、ぜひゆっくりお聞きしたいものです。
few-good-men-end.jpg
作品的に優れている他に、私がこの映画を好きな理由があります。

それはこの映画の最後に昔懐かしい”The End”の文字が出る事です。

このエンド・タイトルを見て私は確信しました。
この映画はハリウッド黄金期(1930〜40年代)の、古風な姿を模して作られた映画なのです。
それゆえ、この作品は最近聞かなくなった「自由・平等・正義」なんていう、アメリカ理想主義的なテーマを持っているのでしょう。

この映画を見ながら個人的にはジェームズ・スチュワートの「スミス都へ行く」(監督フランク・キャプラ/ 1939年)を思い浮かべていました。この映画は、地方から選出されアメリカ上院議員となったスミス氏が、徒手空拳で政府の不正に立ち向かい、国会の場で一人戦い、ついに正義を貫き通す物語なのです。


そんなこんなで、現代に「アメリカ的な正義」を蘇らせようという、志の高い映画かと思い、更に好感を持ったと言う事でした。

しかし、それじゃ〜なんで★4つという意見もあるかと思いますが・・・・・・・

満点にしなかった理由は、ジャック・ニコルソンが立派過ぎて、ホンとにこの人がいなくなったら、アメリカ危ないと思っちゃったからです。
というのも、この映画ではラストの証言台の上で、ジャック・ニコルソンは3分位一人で強烈な演説をするのですがその説得力ったら有りません。
ダウンロード (1).jpgその上「お前に真実は分からん!」と、ジャック・ニコルソンが咆哮します。

ホント、これを見るだけで一生のトラウマもので、その迫力に耐えるうちに、私の心の中で
「このお方がここまで一生懸命訴えているんだから、このお方に正義があるに決まっている。このお方が仰るとおり、このお方が正しい」とエコーを伴った声を聞きました。

この瞬間、私はジャック・ニコルソンに洗脳されたのです。
それほどの貫禄と実存感に満ちた演技でした。
しかし、映画としてはジャック・ニコルソンの演じるこの将軍の言葉が、あまりに真実味を持っているためにほんとうにこの人が悪人なんだろうかと思えてしまったのでした・・・・・


これは明らかに映画的な文脈としてはマイナスだろうと思います・・・・・・・・
ロブ・ライナーだって、かの名作「スタンド・バイ・ミー」を撮ったプロの監督です・・・・・
十分この演技は過剰だと分かっていたと思うのです。
たぶん、このシーンは想像するに・・・・・
roburaina.jpgロブ・ライナー「え〜その〜言いにくいんですが・・・あんまり立派にやられると映画的にバランスが崩れちゃうんで・・・・・
・・・・・Mr.ニコルソン・・・・・抑えていただけませんか・・・・」




jyakku.jpgジャック・ニコルソン
「お前におれの演技の真実は分からん!」

!・・・・・・ロブ・ライナー「・・・・・・ハイ」

なんてやり取りが有って、結局監督が俳優に引きずられたのかな〜なんて・・・・・
そんな訳でこのお方のせいで、映画の論旨が勧善懲悪に収まりきらんと感じちゃったんで減点しました。
ジャック・ニコルソン「お前にこの映画の真実は分からん!」
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   ヒ〜ゴメンなさい・・・


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posted by ヒラヒ・S at 18:07| Comment(2) | TrackBack(0) | アメリカ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは!シャイニングのジャックさんかぁ〜( ̄▽ ̄)キョ―レツですね。そういうストーリーなら観たいです。気にはなってました🎵
Posted by ともちん at 2016年09月13日 20:27
>ともちんさん
ありがとうございます(^^)
面白かったです。ジャックじーさん強烈です・・・・洗脳されました(T T)
Posted by ヒラヒ・S at 2016年09月13日 20:42
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